８月２８日に御来屋支所の加藤祥良さんから珍しく大きなヘダイが刺網で獲れたという連絡が入りました。さっそく職員が御来屋支所に行って測定すると体長は３７．５㎝で体重は１３６０ｇでした。図鑑によると最大体長は３８㎝で、境水道でも釣りをする人が多いのですが３５㎝以上はほとんど釣れないそうです（ながえや釣具店）。
御来屋では恵比寿祭りが夏に行われますが、恵比寿さんの釣るような立派な鯛が獲れて本当におめでたいことです。
日本人は平たい魚にはなんでも「たい」を付けるようで、タイがつく名前の魚は非常に多く２００種類以上あります。しかし、スズキ目タイ科に属する正真正銘の「たい」の仲間は少なく日本産では１３種しかいません。タイ科はマダイ亜科、キダイ亜科、ヘダイ亜科の３亜科に分かれます。ですから、このヘダイは立派な鯛の仲間です。ちなみに釣り人の人気のクロダイ(チヌ)もヘダイ亜科です。ヘダイとクロダイはよく似ているので、釣り人でもクロダイとヘダイを間違える人もいるようです。ヘダイの方がクロダイよりも吻が丸く、体色が白っぽく、体側に薄い縞の帯があります。
このヘダイは貴重な標本として水産試験場に保管させて頂きました。
快く魚を提供して下さいました加藤さんに感謝いたします。