境水道の小型の定置網でハタハタが漁獲されました。ハタハタと言えば、県内のスーパーなどにはよく出回っていますが、鱗がなく、骨も柔らかいため、調理は簡単!骨まで食べれる!脂が乗ってて身はほろほろ!言う事なしのおいしい魚です。鳥取県では水深200m前後で操業する沖合底びき網で漁獲される魚なんです。そんなハタハタがなぜ境水道にいるのでしょう?
ハタハタは普段は水深200m前後の海底で動物プランクトンや小魚を食べて暮らしています。ところが、冬になると、水深5m前後まで押し寄せ、海藻に卵を産みつけるのです。 そうであるならば、何も境水道で見つかることなんてゲゲゲでもなんでもないじゃん!とお思いのあなた!鳥取県沖で漁獲されるハタハタのほとんどは朝鮮半島の東岸が生まれ故郷なのです。確かに、昔から冬場になると美保湾や境水道といったごく沿岸で漁獲されることはあり、小さな産卵場があることが指摘されていました。しかし、ここ数年は採捕されることがなく、近頃では、当時を知る人の中で時々話にのぼる昔話になっていたわけです。 鳥取に産卵するハタハタが戻ってきました。ハタハタは海藻に卵を産み付けます。このハタハタがたくさんの子供たちを残すためには、海藻が生い茂ったきれいな海が必要です。これからもたくさんのハタハタが安心して子供を生めるよう、私たちも努力していきたいですね。採捕者 石倉 義雄氏 持ってきていただいたハタハタは全長24㎝体重113gの雌。卵巣も非常によく発達していました。