10月13日、境港の直売センターにある「板倉博商店」さんより、「見たことのない大きな魚がいる、ニシンに似ているのだが。」との連絡がありました。11日に片江の定置網の漁獲物から見つけたそうです。早速、駆けつけ、調べてみたところ、「イセゴイ」という魚であることが分かりました。名前に「コイ」と付きますが、ニシンやコノシロに近い仲間です。南方系の魚で日本海へは暖流にのって迷い込んできたのでしょう。昨年、富山、岩手の定置網にも捕獲例があったようですが、日本海では珍しく、なかなかお目にかかることはできません。魚体は貴重な標本としてご提供いただき、水産試験場で保管しています。
イセゴイ ウナギの稚魚と同じで仔魚の時はレプトケファルス幼生という葉っぱに似た形をしている。稚魚期は淡水、汽水で棲息することもあり、体長は50-100㎝に達する。 特徴 鱗・目が大きい 背びれの先端が後方に伸びる 腹びれが背びれの直下にある 分布 南日本の太平洋側 西・中太平洋、インド洋の熱帯域