ドン、ド、ドン、というゆっくりとした太鼓の音、歌い手のもの悲しい調子の唄にあわせ、編笠を目深にかぶった踊り手達がうつむき加減でゆったりと踊る。。。他地域の盆踊りとはひと味違う、しっとりとした雰囲気の「こだいぢ踊り」。
空を響かせて打ち上がる花火。
日野川対岸の久連山の斜面に浮かび上がる「十七夜」の火文字。
500年の歴史と伝統のある祭「江尾十七夜(えびじゅうしちや)」が、今年も盛大に開かれます。
叙情的なイメージのこだいぢ踊りの写真→ピンぼけではありません。(笑)
「江尾十七夜」のはじまりは、今から500年前。
伯耆の国江美城(えびじょう)を築城(文明16年(1484年))した蜂塚(はちづか)一門が盂蘭盆十七日の夜に城門を解放し、城下の町民や農民を集めて、この夜かぎりは無礼講!と、武士も一緒に豊年を祈る踊りで一夜を明かしていました。
その後、蜂塚一門は永禄8年(1565年)に毛利の大軍に攻められ討ち死にし江美城は落城。毛利の支配下となった城下の住民たちが、蜂塚氏を慕い悲しみ毎年 盆の17日の夜に供養踊りをし、それが「こだいぢ踊り」として今に伝えられているということです。
この「こだいぢ踊り」。現在は鳥取県指定無形民俗文化財の指定を受けていて、保存会を結成し伝承と保存に努めています。
ゆっくりとしたリズムで調子がとりにくく、少し難しい踊りなのですが、見よう見まねで踊っていると、力の抜けた感じの動きが妙に心地よく、楽しくなってきますよ。
当日は、踊りの輪に飛び入り参加もできるとのこと。ぜひ、参加してみてください。
※「こだいぢ踊り」→江府町HP
「こだいぢ踊り」や花火、火文字のほかにも、昼間には少年相撲大会、夕方は日野川子供太鼓の演奏、舟谷川への灯ろう、奥大山踊り、貝田の傘踊りなど、実に様々な催しがあります。
町内はもちろん、町外からも大勢の人が集う一大祭りで、江尾駅前の通りは驚くほどの人出で賑わいます。
情緒あふれる伝統の祭「江尾十七夜」。ぜひ、お越しください。
●祭の詳しい日程→江府町HP
●イベント内容 →江府町HP
※お問い合わせ 江府町観光協会 0859-75-6007
日野振興局 2011/08/10