あなたは「なにしちょうだ」と聞かれて、ちゃんと答えることができますか？
県外の方は「え？何市長だって？？」と聞き返す方もおられるかもしれません。
これは鳥取県西部地区を中心とした方言で、「何しているんだ」という意味です。
当然、日野郡の方はおわかりだと思います。

では、「さんだがない」はわかりますか？
「やんばいけな」は？
「いんぜぇ」は？
「にょうばんこ」は？

ここまでくると、特に若い人は、日野郡に生まれ育っていてもチンプンカンプンな人が大半ではないでしょうか。


さて、今は昔、嫁いできた若嫁さんを悩ませた方言を手拭いにプリントして記録に残す、というオシャレな（？）事業をした集落があります。
江府町の宮市集落です。
　
　　　　

この集落では、県の鳥取力創造運動支援補助金を活用し、地域の歴史風土や伝統文化を掘り起こし後世に伝えていこうという試みの一環として「今は昔　宮市の若嫁さんを悩ませた言葉（方言）」集を作成しました。
冊子などとしてではなく手拭いにして残すというところが何ともユニークです。

　　　


集落の長老の方々に集まっていただいて、賑やかにおしゃべりしながら聞き取りをしたということですが、宮市においても今や消えかかっているこれらの方言の収集保存には大きな意味があると思われます。

では、冒頭に挙げた言葉の意味を紹介しておきましょう。他にもいくつか挙げておきます。

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●さんだがない=てのつけようがない
　（例　「大掃除を始めたら部屋がさんだがないことになったわ～。」）

●やんばいけな=いいかげんな
　（例　「この田んぼは草だらけだがな、やんばいげなことしてえ。もっとちゃんと働け。」）

●いんぜぇ=力
　（例　「そげな軽い物も、よう持ち上げんだか。いんぜぇが無いなあ。」）

●ずんど=最も
　（例　「○○さんの家？　このジゲのずんど奥だよ。」）

●とぶ=走る
　（例　「うちの孫はとぶのが早いけえ、運動会で一等だったわ。」）

●はしる=沁みて痛い
　（例　「すり傷を消毒したら　はしって　はしって、往生したわ。」）

●ひぃさん=久しく
　（例　「ひぃさん会わなんだなあ。」）

●だだくさな=粗雑な、雑な

●へねる=拗ねる

●いかばる=威張る

●にょうばんこ=女の子、娘


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さあ、みなさんはいくつわかりましたか？
みなさんの地域でも聞き取り調査をして、記録に残しておかれたらいかがでしょうか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ｂｙ　県民局　地域づくりサポーター　梅林）