今年の中国地方の梅雨入りは、6月7日ごろのようです。気温も高くなってきて、夏らしくなってきましたね。
さて今回は、ツキノワグマ研修の様子を紹介します!
5月29日に鳥取県庁の緑豊かな自然課が、行政関係者を対象にツキノワグマの生態や対応を知ってもらおうと研修会を開き、それに参加してきました。
機会があれば現場を見学するという話しでしたが、まさか本当に会えるとは!
有害鳥獣駆除のため設置したイノシシの箱わなに、どうやら入ってしまったようです。
専門家が麻酔で完全に眠らせた後、我々は近くで調査の様子を見学させてもらいました。
もっと獣臭いのかと思っていましたが、ツキノワグマは甘酸っぱい香りでした。(いい匂いではないけど…)
身体の隅々まで測定します。データーの蓄積は、生態を知る上でとても重要です。
ツキノワグマの年齢って、どこでわかると思いますか?
なんと、歯なんだそうです!歯をスライスすると年輪のようになっていて、それを数えるのだとか。
胸元の月ノ輪は地方差があるようで、全国的に見たら鳥取県の月ノ輪は小さいそうです。(このツキノワグマは立派なほう)
今回は人に危害を加えたわけではないので、測定終了後、発信器をつけられて山奥に放獣されました。
ツキノワグマと人との遭遇は、秋が多いイメージですが、実はこの時期も気をつけなければいけません。
繁殖期で雄が雌を求めて行動範囲を広げています。
また、木いちごやグミ等の木の実を狙って、道ばたや田畑周辺の日当たりの良い場所に出てくるので、人目に触れる機会がぐっと増えます。
山へ出かける時や山間地近くでの農作業をする時は、クマ鈴を鳴らす等、人間の存在をツキノワグマに知ってもらいましょう!
不幸な出会いは、お互いしたくないですからね。
日野振興センター 2014/06/03