日野郡を流れる日野川は、鳥取県西部地域を代表する河川です。
私達は多くの恩恵を日野川から受けているのですが、オオサンショウウオをはじめとする生き物達の大切な生息場所でもあります。
そんな日野川にもいくつか問題が…。一部の堰堤が魚達の遡上を遮っているというのです。
このたび県土整備局では、日南町宮内にある大きな堰堤に魚道を設置することとなり、現在工事を進めています。
落差が大きすぎると、魚は遡上することができません。今回は大きな堰堤であるため、ぐるっと回り込んで登っていく魚道となっています。
今日は魚道に石を設置する作業。魚道の第一人者を高知からお招きし、石の配置を決めていきます。
石の並びや向きによって、水の流れ方が変わってくるとか。丁寧に石の個性を見ながら並べていきます。
魚道は、ちゃんと生き物達が使ってくれているかを確認できなければ本当の完成にはなりません…。
昔から川に親しんでこられた地元(日野町根雨)の方から、こんな話しを聞いたことがあります。
「昔はアユの稚魚が海から大群で遡上してきて、川が黒くなっとったになぁーー。」
稚魚で黒くなる川…。見てみたいですね!
この魚道が出来上がり、魚をはじめとする生き物達にどのような変化が見られたか、また「日野ごよみ」で報告できたらと思います。
文章作成:自然保護監視員 番原昌子
日野振興局 2015/02/17