7月3日から8日まで、7月観測及びスルメイカ釣り一斉調査を実施しました。
全行程6日間の航海は本船の年間スケジュールの中で、最も長い調査です。
最も北の調査地点である北緯36°20′付近では、陸から200キロメートル以上も離れており、360°見渡す限り水平線が続いています。
ここまで北上すると、まだ梅雨前線の影響はほとんど感じられず、季節が一時的に梅雨前に戻ったようにも感じられます。
イカ釣り調査はまずパラアンカーを投錨するところから始まります。
これは、通常のアンカーとは異なり、巨大なパラシュートを船首から投入し、潮や風に船を立たせることにより、船の姿勢を安定させます。又、調査地点から極端に流されることを防止してくれる役目も果たします。
調査4日目の夜には、最近では最多の1580杯ものスルメイカが獲れました。
獲れたイカは100尾を上限にパンチングを実施します。
それ以上の獲れたイカはミミの部分にプラスチック製の標識が付けられ、生きた状態で再び海に戻されます。
この標識がその後の彼らの動向と実体を知る手がかりになり、その生態を暴くヒントになるようです。
ところで、イカ釣り機の擬餌針には、時々イカ以外のものが掛かることがあります。
今回、最北の調査地点(水深は2765メートル)では珍しくハタハタが掛かりました。
通常、ハタハタは大陸棚斜面と呼ばれる水深200メートルから500メートルの日本海固有冷水域を生息域としているとのことですが…
海水温の関係なのでしょうか?
はたまた、本県沖に移動中だったのでしょうか…?
試しに、サビキにより釣獲を試んでみました。