第5回鳥取県教育審議会総会の概要

1 日時

平成20年7月25日(金) 午後2時~午後4時30分

2 場所

白兎会館2階「飛翔の間東」

3 出席者

教育審議会委員(20名)、県教育委員(2名)、教育長、教育次長、次長、関係各課長 他

概要(議題に対する主な意見等 ●委員、○事務局)

(1)報告事項:各部会・分科会の開催状況について

○(各担当課が前回の教育審議会の開催後(2月15日)の分科会や部会の検討状況を説明)

●全国学力調査の結果は開示という話があるようだが、テストは誰のために、何のために行ったのか。また、大分県の事件の関係で、鳥取県の場合の教員採用の基準等の公表に関するコメントがほしい。

○テストは子どもたちの教育のために実施した。国が実施主体で参加の主体は市町村。県は間に入っただけ。結果を今後の施策に広い意味での力をつけるため。公表については国と市町村で話してもらえばよいが、県は情報公開条例があり、県の持っている情報は開示が大前提。開示請求があったので、非開示を決めた。さらに県議会でも論議。教育委員会でも議論中。8月11日の臨時教育委員会で結論を出す予定。

●国は公表しないという前提で行った。テストの目的は教員の指導力の向上のため。調査と業務の違いを明らかにすること。

○教員の指導力向上は子どもの学力向上のためにある。国は完全に公表しないと言った訳ではない。

(2)教育立県について

●間違いなく鳥取県は教育県。ただ外から見るとどうか。高校の進学率や難関大学への進学率などを見ると、外からは教育県とは見えていないのではないか。全方位型の教育は素晴らしいが、できる子を伸ばす教育が欠けている。平均から下の所はいきとどいている。緑風高校や白鳳高校はやり過ぎだと思った。伸びる子に目を向けてほしい。このままでは、鳥取県に子どもを連れて行ったら駄目だと言われてしまう。

●伸びる子を伸ばしていない。教員の指導力を上げないと駄目。全国学力調査は子どもの学力を上げるため。そのためには教員の指導力を上げることが必要。それをしっかりと押さえること。それぞれの子どもの持っている力を伸ばすことのできる教育をする事。教育の在り方を大切にしてほしい。お金はかけているがそれが生きているのか。

●わざわざ越境してでも鳥取で学ぼうと思ってもらうには何が必要か。

●有名と言われるよい大学に行けることを尺度にするのか。新しい時代には新しい尺度が必要。日本の教育を世界最高水準の教育にすることが必要。それには知・徳・体のバランスの取れた教育が必要。良き市民、良き県民を作ることが必要。教育立県とは、現状を分析して課題を明確に、課題について解決策を決定、解決策を実行、実行したものを評価し新たな動きを実施。そういう考え方に立つことが大切。学校評価のPDCAが機能しているのか?それを機能させることが大切。

●丁寧にやっているが心に響く授業になっているのか。内的に響くものでなければ高い教育とは言えない。求めるものに対してレベルの高いところで応えていけることが魅力となる。技術を求める者にとっては技術。知的に高いところを求める子どもには知的に高いもの。内的に響くようはっきりとしたものを打ち出してほしい。

●県の方向性と親の希望にギャップがあるのではないか。有名大学に行ってほしいと思うかどうか。鳥取県の給与の現実を見ても授業料の安い国公立に言って欲しいと考えているのではないか。

●学校、地域、家庭のバランスが大切。心とからだいきいきキャンペ-ンは本当に大切なので講演会等でPRしている。就学前の教育に重きを置いてほしい。市町村間でも格差がある。県はその格差を無くする取組をしてほしい。

●知、徳、体のバランスは大賛成。持っている力を出せない状況が問題。子どもの自信のなさを何とかしたい。どこかで力一杯頑張らせる経験をさせること。能力には差があるが、精一杯のばしてやることが大切。

●多様さを伸ばす教育が欠けている。芸術でもスポ-ツでも。

(3)協議事項:平成19年度教育行政の点検・評価について

●5頁の「指導主事の指導助言のための研究指定校への学校訪問の充実」の到達度は◎で、成果はBであるが、研究指定校の成果はどうだったか。同じく5頁の「鳥取県学力向上委員会」 では、到達度が○で、成果はB。しかし、現場に浸透しているのか。また、6頁の「道徳の時間の授業時数の確保」は、到達度が○で、成果はB。しかし教材はどうあるべきか。

●現場の教育は様々な体験する機会が少ない。社会教育施設を利用し、様々な体験をするというようなことも入れ込んでほしい。

○分かりやすい指標の設定と言うことで、到達度と成果の4段階評価とした。今回がはじめての点検評価であるので、今後よりよいものにしていきたい。

●この評価が公表されれば「これでよいのか」となる。現状の評価では「何これ」となる。

○教育委員からも成果はあまいと指摘を受けた。

●到達度◎が成果Bなど整合性がとれていないように感じる。どうしたら成果がAになるのだろうと心配する。整合性がとれない「行に埋まっている中身」をわかるようにしてほしい。

○到達度×、成果Bは(キャリア教育の例を説明)

●到達度と成果の評価がずれているところに※をつけて、その理由を記載するとよい。

●到達度は数値目標に、成果は県教委の独断の基準や判断によって行っている。

●評価の項目を整理したほうがよい。全部◎にしようとすると学校はパンクしてしまう。数値目標にあげればよいものとそうでないものに整理した方がよい。エキスパ-ト教員がどのようになるかなど。学校が特色を持ってやっていけばよいものまで、100%を求められると学校はパンクしてしまう。

○到達度と成果の評価がずれているところに※をつけて、その理由を記載するようにしたいと思う。学校側との関係は、この評価は学校対象のものではなく、あくまでも教育行政の評価である。今後、整理していきたい。

●次年度以降の方針転換のポイント等があると分かりやすくなると思う。

○簡素化を考えていたが、外部の目で見るとわかりにくいことがわかった。来年度以降に改善していく。

●性教育は小学校でも結構やっている。これ以上○○委員会が増えると大変。スポ-ツ関係で、この評価では「ジュニア層の強化、競技力向上等」と書いてあるが、生涯学習分科会では「ジュニア層の過度な強化」には批判的である。

○校内性教育委員会は校内で共通理解を図る場と考えてもらってよい。学年会等でもよい。

●内容が重要なのに単に回数等だけに重点が置かれており気になる。

(4)その他:国の教育振興基本計画について

 (質疑なし)

(5)その他

●教科の本質を追究する中で力をつけていくことが大切。感動も大切。観光客がまた来たいと思ってくれる県にしたい。そのためには、感動や学力のレベルを上げることが大切。

●公民館を地域の教育の拠点としていくことが大切。それが地域の教育力の向上につながる。

●学校での教員の研究の成果を広く発信してほしい。

●学校では課題に目が向いてしまう傾向がある。ささいなところを見逃さないことが大切。教育論を議論する場が学校にはない。学校で教育論を学ぶ場があってもよい。

●親が子どもに向き合う時間が少ない。先生にゆとりがほしい。もっと保護者は先生と話がしたい。

●学校では管理職が書類上の見栄えに捕らわれず、学校評価等子どもという視点を大切にしてほしい。

  

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