第6回鳥取県教育審議会総会の概要

1 日時

平成20年11月10日(月) 午後2時30分~午後5時

2 場所

ホ-プスタ-とっとり2階「真珠の間」

3 出席者

教育審議会委員(24名)、教育長、教育次長、関係各課長 他

概要(議題に対する主な意見等 ●委員、○事務局)

(1)会長選出

 委員の推薦により、重政委員が会長に選出された。また、重政会長が職務代理者として、油野委員を指名した。

(2)報告事項

【「鳥取県における今後の特別支援教育について」の答申について】
●ハンディを持って生まれた子供たちが就職した後、ケアはどうなっているのか心配している。職場に全て任されているのか、学校でケアしているのか。また、鳥取盲学校の問題で、給食に異物混入などがあったが、対応はどうしているのか。

○学校卒業後、就職者へのフォロ-は3年に限り予算をつけているところ。卒業生にとって相談できるのは学校なので、できるだけ相談にのっている。かなり効果も出ている。また、鳥取盲学校の問題では、給食の業者が変わった。また、今回の問題の反省点は保護者への説明不足。現在は、迅速な報告と対応に務めてるところ。

【「平成20年度全国学力・学習状況調査結果」について】
●平均正答率ではなく、ばらつきはどうなっているのか。

○昨年より問題が難しくなっている影響で、中学校の数学など多少二極化的な部分がある。

●分散も考えると差がないと言えるのか。それに対して学校ではどういう施策をするのか。

○資料3「鳥取県の調査結果概要(地区別等)」を利用し、勉強を頑張ろうキャンペ-ンや鳥取県スタンダ-ドなど学力向上検討委員会でも検討している。

(3)協議事項

【「家庭・地域との情報共有による教育力の向上等」について】
●数字だけの差でなく、中身も伝えてほしい。背後にあるものを研究してほしい。学校がいろんな情報を隠している気がしてならない。もっと地域に対して、デ-タをかみ砕いて提示すれば、デ-タが活きてくる。

●このような取組は大変いいこと。そもそも序列化は心配ないと思うのでテスト結果は開示しないといけないのではないか。地域・保護者が認識することが必要。また、教育の研修が学校現場できちんと機能しているのかどうか調べる必要がある。テスト結果が全国平均と同じだから良いのか。この問題ならもっと点数がとれるかもしれない。

●点数が低いからがんばろうというのは家庭にはできないのではないか。質問事項の中に家庭・地域と連携する内容があるのではないか。また、連携の仕方を提案できるのではないか。

●質問紙調査は大きなヒントになる。学校・地域の特性をいかし、皆での取組を考えるとよい。

●将来的な変化に対応できる人材づくり、どの項目がこれに当てはまるのか。どの項目がなぜ高い、低いという考えがあるのか。鳥取県としては、この項目を高くしたいということがありフィ-ドバックされると分かりやすいのではないか。

○どの項目を高くしたいという視点は無かった。参考にする。

●なぜ、全国との比較や地区別の比較をするのか分からない。本県が何を目指すのかということが大切。例えば「家で自分で計画たてて勉強をしていますか」という項目が小学校では47.7%、中学校では34.4%。この下がっているところが本県の問題ではないか。また、「海、山、湖、川などに行って自然の素晴らしさを感じたことがありますか」という質問は何故全国と差がないのか。このようなことを鳥取県として考えていけば良いと思う。どういう子に、どういう家庭に、どういう先生に、それらをメッセ-ジとして送ることが必要。

●数字だけ保護者がもらうのではなく、分析もあった方がよい。

●親から見て、開示は賛成。自分の子がどの程度ということは知りたい。一定の線を持って開示が望ましい。「自分には良いところがある」という質問には、10人のうち3人は肯定できていない。親として知っておきたい。「人の気持ちの分かる人間になりたいか」という項目は、10人のうち1人は思っていない。学校としてどうするのか。知って、力を合わせてやっていきたい。

●学力の低下が見える。原因は、夜遅く、朝遅く、朝ご飯食べない。保護者が見過ごしている。何も考えていない保護者もいる。質問紙調査の方が重要。こういうところがあるからこういう結果ということを知りたい。

【鳥取県教育振興基本計画(WG案)について】
●学力向上と同時に人格形成プログラム等を入れていけると良い。また、プロジェクトに鳥取らしさがあっても良い。目指す人間像を示すことは重要。一人一人を大切にする、人情味が入っても良いのではないか。ふるさとを強調したらよいのではないか。

●「芸術・文化に触れ、感性を磨く機会の確保」と記載してあるが、本当に確保できているのか。私は演奏前に必ず楽器にふれさせる。すると「演奏がすごい。人間ってすごい。」と思うようになる。本当に機会を確保してほしい。いろんな文化活動のために学校にポスタ-を張ってもらう手続だけでも大変。

●P20の機運とP22の気運は意味合いが違うのか。「企業による子育て支援の必要性」について、男性の育児時間が短いという問題意識なのか。それは違うと思う。それぞれワ-ク・ライフ・バランスがあるので、そのバランスが重要なのでは。

●家庭の使命、地域の大切さを感じる。知・徳・体とあるが徳が大切なのではないか。豊かな人間性、社会性の育成が一大事。学級がうまくいかなくなり、先生が追い込まれている。保護者からは点数のことはあまりきかない。徳に視点をあてて頑張っていきたい。

●幼児教育の部分では内容は充実したが、認定こども園が気になる。数値目標が上がっているが、意味合いが分からない。地域の要望とか、県の確固たるものがあれば良いかもしれないが、ここだけ浮いている。

●地域で子育てするという内容が強い。県全体で地域で子育てをしていくという時に公民館の支援策も盛り込むべきではないかと思う。

●まず家庭だと自分も感じる。親としての学習の充実とあるが具体的なものが見えてこない。

●「いきいきキャンペ-ン」は非常に大切。チラシも非常によい。ただ知られていない。口伝えでと施策を変えていくと良いのではないか。

●教員は疲弊している。疲れていて笑えない教員や親では子どもは育たない。大人が生活を顧みて、笑顔で仕事ができるような環境を提供することが必要。

●精神的に病んでいる職業の一番は先生だという話しがあった。先生方にこれ以上何が求められるのか。望んではいけない。保護者と先生が一緒に悩み合うことがよい。調査結果を活用し、保護者をうまく使い、先生に元気になってほしい。子どもたちが「先生と保護者が対等でないのはおかしい」と語っていた。

●「生涯にわたって・・・」がはじめにありとても良い。地域での協議会を使う、心のフェスティバル的なものを学校や地域で作っていてはどうか。「母子手帳」「家庭教育手帳」を取り上げる講演があってもよいのではないか。言葉の教育を幼児教育で発信。高校の在り方、生き方の指導資料を作成し、取り組む。公民館は地域と子どもがふれあえる機会を提供できる場。鹿児島のある学校では、学校と公民館がつながっており、様々な交流をしている。特別支援教育では、鳥取方式的な仕組みを提案してはどうか。そんな土壌的なものが入っていればどうか。

●学校は1人2人のエキスパ-トだけでは駄目。小さな評価を共有したい。笑えない状況であるができたことを評価して支え合ってやっていきたい。保護者の説明を受け止め、説明責任を果たす。伝えられない人もいるがそれを管理職が教員とつないでいくこともしたい。

●楽しめる生涯スポ-ツとしてウォ-キングなどは、いろんな人が交流できて良い。そんなスポ-ツも入れてほしい。

●本物の芸術に触れる機会を教育課題に入れてほしい。鳥取県として、接続する役割を果たしていってほしい。知性、感性、両面からせまってほしい。

  

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