江戸城中之門の石垣は1638年(寛年15年)にその原形が普請(建設)されました。江戸城の中でも最大級の巨石が使用され、目地がほとんどない、整層・布積みの美しい石垣です。
2005年(平成17年)8月から2007年(平成19年)3月にかけて解体・修復工事が行われましたが、その際に刻銘のある石が発見されました。
その石には「宝永元年甲申四月日 因幡伯耆両国主 松平右衛門督吉明築之」と刻まれています。これは、1703年(元禄16年)に発生した大地震により倒壊した中之門を翌年の1704年(宝永元年)に鳥取藩3代藩主・池田吉明(後に吉泰)が修復したことを示します。(吉明は吉泰の幼名で、池田家は元々は外様でありながら、松平姓を名乗ることを許されていました)