令和元年9月28日に、県内の医療機関からデング熱患者(輸入症例)の発生届出がありました。(県内での感染拡大の恐れはありません)
海外に渡航する際には、デング熱等の感染症に注意しましょう。
令和元年9月28日発生事例(鳥取市報道提供資料)
※県内において、2018年1名(海外輸入例)、2019年2名(海外輸入例)のデング熱患者が発生しています。
≪県民のみなさまへ≫デング熱等の感染症にご注意ください
- 流行地域では、長袖、長ズボン等の着用や、虫よけスプレーの使用など、蚊に刺されないように注意してください。(流行地:東南アジア、南アジア、中南米等)
- 症状の有無にかかわらず(感染していても症状がでない場合もあります。)、帰国後少なくとも2週間程度は、蚊に刺されないように注意してください。
- 帰国後、発熱、発疹等の症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診してください。
- 蚊の多い場所に行くときは、長袖、長ズボン等を着用、虫除けスプレーを使用しましょう。
- 予防のためのワクチンはありません。
蚊媒介感染症とは、ウイルスや原虫などを持つ蚊に刺されることにより感染する感染症です。
【主な感染症】
デング熱、チクングニア熱、ジカ熱、黄熱 ➡ ウイルスを持つ蚊による感染症
マラリア ➡ 原虫を持つ蚊による感染症
・これらの感染症は、主に熱帯や亜熱帯地域で流行しています。
・日本では、海外からの輸入感染症として患者発生がありますが、デング熱に関しては2014年に国内感染例
が報告されました。
・各国の流行状況は、下記のリンクをご覧ください。
検疫所(FORTH)海外感染症情報
<厚生労働省 啓発チラシ>
海外へ渡航される皆さんへ「デング熱」にご注意ください(476KB)
【渡航中の注意点】
- 流行地域に渡航される場合は、蚊に刺されないよう注意してください。
- 渡航先で症状が現れた場合は、早めに医療機関を受診してください。
【帰国時、帰国後の注意点】
-
帰国時に発熱など心配な症状がある方や、渡航先において医療機関を受診するなど体調に不安がある場合は、
空港や港の検疫所にご相談ください。
- 帰国後に症状が出た場合は、早めに医療機関を受診してください。
- また、心配なことがある場合は、最寄りの保健所にご相談ください。
デング熱は、デングウイルスを持つ蚊に刺されることで感染する感染症です。
潜伏期間は3~7日で、急激な発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔気・嘔吐などの症状が見られます。
通常、発症後2~7日で解熱し、発疹は解熱時期に出現します。
まれに重症化してデング出血熱やデングショック症候群を発症することがあり、
早期に適切な治療が行われなければ死に至ることがあります。
詳細な情報は、下記のリンクをご覧ください。
デング熱について(厚生労働省HP)
デング熱の県内発生状況(鳥取県感染症情報センターHP)
推定感染地として多い上位5か国は、インド、フィリピン、ベトナム、タイ、ミャンマーです。
チクングニア熱は、チクングニアウイルスを持つ蚊に刺されることで感染する感染症です。
潜伏期間は3~7日で、急激な発熱、関節痛、発疹などの症状が見られます。
重症化して神経症状(脳症)や劇症肝炎の症状を呈することがあり、早期に適切な治療が行われなければ死に至ることがあります。
詳細な情報は、下記のリンクをご覧ください。
チクングニア熱について(国立感染症研究所HP)
黄熱は、黄熱ウイルスを持つ蚊に刺されることで感染する感染症です。
南アメリカやアフリカなどで発生が見られます。
潜伏期間は3~6日で、発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、背部痛、悪心おう吐などが主な症状です。
ただし、感染しても全員が発症するわけではなく、症状がないか、症状が軽いため気付かないこともあります。
《予防法》
他の蚊媒介感染症と異なり、黄熱はワクチンで予防できます。
⇒県内でワクチンを扱っている医療機関はありませんので、最寄りの検疫所等にお問い合わせください。
詳細な情報は、下記のリンクをご覧ください。
黄熱について(厚生労働省HP)
マラリアは、マラリア原虫を持つ蚊に刺されることで感染する感染症です。
世界中の熱帯・亜熱帯地域で流行しており、世界では1年間で約2億700万人が感染し、推計62万人が死亡しています。
潜伏期間は 1~4週間で、発熱、寒気、頭痛、おう吐、感染痛、筋肉痛などの症状が見られます。
マラリアには4種類(熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリア)あります。その中でも、熱帯熱マラリアは発症から24時間以内に治療しないと重症化し、しばしば死に至ります。脳症、腎症、肺水腫、出血傾向、重症貧血など、さまざまな合併症が見られます。
《予防法》
他の蚊媒介感染症と異なり、マラリアは予防薬(抗マラリア薬)で予防することができます。
⇒県内では、鳥取大学医学部附属病院(感染症内科)で取り扱っています。
詳細な情報は、下記のリンクをご覧ください。
マラリアについて(国立感染症研究所HP)