県保護文化財「流水文銅鐸」など、まつりに使われた青銅器を紹介しています。
まつりの道具-銅鐸と銅剣
【解説】
稲作とともに、農耕に関わるまつりも伝わった。集団において、農耕のまつりは重要であったと考えられ、そのまつりを行う有力者が「首長」として力をつけていったのであろう。
日本列島独自のまつりの道具として、青銅で「銅鐸」、「銅剣」、「銅矛」、「銅戈(どうか)」などが作られた。これらは、「わざと埋めた」状態で集落から離れた場所で見つかることがほとんどであるが、その理由は明らかではない。
県内でも、青銅のまつりの道具は出土しているが、西部では出土が少ない。
【展示品】
- 流水文銅鐸(保護文化財、鳥取市越路)
- 袈裟襷文銅鐸(八頭町下坂)
- 中細形銅剣(琴浦町八橋)
分銅形土製品
【解説】
楕円形の粘土板の中央が深くくびれた形状で、江戸時代の秤のおもり「分銅」に形が似ていることからこう呼ばれる。
表面に顔を表現したもの、文様を描くものなどがある。集落やその周辺から割れて出土することが多く、まじないの道具としてわざと割られたと考えられる。
分銅形土製品は、岡山県南部を中心に300点以上が出土しており、北陸~九州まで分布する。鳥取県では29遺跡113点が知られ、岡山県に次いで出土数が多い。特に鳥取市青谷上寺地遺跡からは56点もの分銅形土製品が出土した。
【展示品】
- 分銅形土製品(大山町大道原遺跡、倉吉市黒見、境港市北灘遺跡)