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昭和54年(1979)9月23日、鳥取市佐治町尾際で採集

歌詞

どんどんどんが いち どんどん どんどんどんが にい どんどん
どんどんどんが さん どんどん どんどんどんが しい どんどん
どんどんどんが ごお どんどん

ざくろ一匁 ざくろ二匁 ざくろ三匁 ざくろ四匁 ざくろ五位上がり

千文ざいが一匁 千文ざいが二匁 千文ざいが三匁 千文ざいが四匁 千文ざいが五位上がり

箒はき一匁 箒はき二匁 箒はき三匁 箒はき四匁 箒はき五位上がり

こっちの国道の 小国の国道で よう一ぺんくぐった
こっちの国道の 小国の国道で よう二へんくぐった
こっちの国道の 小国の国道で よう三べんくぐった
こっちの国道の 小国の国道で よう四へんくぐった
こっちの国道の 小国の国道で よう五へんくぐった

いっちょ貸した(歌い手:大正4年生まれ)

解説

 かなり長編の手まり歌である。これだけ長い歌をうたいながら、途中で失敗せずに手まりを続ける技量は、なかなかのものであろう。

 同じような仲間を捜してみると中部の倉吉市で見つかった。

どんどんどんが いち どんどん
どんどんどんが にい どんどん
どんどんどんが さん どんどん(歌い手:大正3年生まれ)

 この調子で続けて行ける歌ではあろう。しかし、佐治町の歌に比べると、非常に短い。他の町村の歌を見ても同様に短いものが多いようである。東伯郡琴浦町野井倉では「大どんど小どんど じゃくろ花が一匁…」というのがあったが、これにしてもそう長いものではなかった。

 ここらで歌い手の手まりについての思い出を述べておこう。

「昔の手まりは、かがって作ったものである。10歳のとき、東京から大きな花ゴムまりを買ってきてもらった。中からはチンチン音がした。とてもうれしく、友達と二人で、日曜日になると朝から晩までついて遊んだものである。当時、このような手まりは、このあたりで持っている者がなく、仲間から羨ましがられたものだった。」

 以前の子どもたちの素朴な喜びが目に見えるようである。


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