1.目 的
本県では平成26、27年と連続して死亡災害が発生し、中でも伐倒時の事故が多発していることから、チェーンソー作業における安全対策の向上が喫緊の課題となっています。オーストリアでは1990年以降、素材生産量を約1.5倍に増やしながら林業労働災害を約半減させており、その要因として、伐倒技術の基礎訓練を行う研修所の存在が大きいと考えられます。
そこで平成29年度、安全に特化した林業研修体制の構築に資するため、オーストリアの森林研修所をモデルとした全国初となる「とっとり林業技術訓練センター(愛称Gut Holz)」を整備しました。
この施設を活用しながら、「日本一安全な林業」を目指します。
グートホルツパンフレット (PDF 529KB)
2.施設規模
木造平屋建 約50平方メートル
▲建物外観 ▲建物内装(壁面の一部に、スギ厚板耐力壁を使用)
3.訓練装置の概要
(1)伐倒反復訓練装置
ジャッキで丸太を固定し、正しい「受け口」や「追い口」の伐り方など、正確な伐倒を反復訓練します。
(2)風倒木伐採訓練装置
テンションがかかり、裂けて跳ねやすい木を安全に伐るための手順を訓練します。
(3)枝払い訓練装置
取り付けた疑似枝により伐倒木の枝払いや足の運び等を反復訓練します。
(4)キックバック装置
チェーンソー作業時に発生する「キックバック」について、その原因や発生した場合どのような状況となるのかをシミュレーションします。