歌詞
関の姉やちゃ 子が無あて悲しいよ
お客子ねして 抱いて寝る
憎いやつめが 目の先ほててよ
三丁小刀で 刺し殺し
※「ほててよ」は「やって来てよ」の意。
(歌い手:明治35年生)
解説
守り子歌とは、守り子がその仕事のつらさをうたったものである。歌によっては直接その苦しみをうたったもののほかに、皮肉やあてこすりもあれば、恋の歌も見られる。弓ヶ浜半島の古老に聞くと、昔は小学校三年を終えれば、女の子はすぐに子守り奉公をしたものだという。そのようなことを思いながら、これらの歌を味わってみると、今の時代には考えられない、厳しい生活の苦しみが彷彿としてくるようだ。
なお、この歌には次のような歌詞もある。「わしとおまえは、大門の戸で、朝ま別れて、晩に会う」