歌詞
寝た子かわいや 起きた子は憎いよ
起きて泣く子は 面憎い
あまり泣かしゃんすな
泣くときゃ親御さんが
たたいたか つめったか 思わさる
(歌い手:明治37年生)
解説
子守歌として昔はこの手のものがよくうたわれていた。これは雇われてきた娘たちの歌うものであることが、「泣くときゃ親御さんが、たたいたかつめったか思わさる」の詞章で分かる。同類はあちこちにあった。米子市大崎町の次の歌もそうである。
寝た子かわいや 起きた子の憎さよ
起きて泣く子は いじらしや ホラホラ ホラホラ ホラホラよ
(伝承者:大正5年生) さらに厳しいものになると、雇い主に対する反発を込めた歌も用意されているのである。鳥取市福部町左近の例を挙げる。
だんなよう開け 守りいためりゃ
おかみさんはなおと コリヤ 子に当たるよ
(伝承者:明治37年生)