とっとり教育メルマガ-第146号
平成29年7月14日(金)
鳥取県教育委員会 http://www.pref.tottori.lg.jp/kyouiku
●心とからだ いきいきキャンペーン●
~はじめよう!明日につながる生活リズム~
【キャンペーンの6つの柱】
・しっかり朝食を食べよう ・じっくり本を読もう ・外で元気に遊ぼう
・たっぷり寝よう ・長時間テレビを見るのはやめよう ・服装を整えよう
http://www.pref.tottori.lg.jp/ikiiki/
【内容】
1 巻頭コラム 教育委員会委員 若原 道昭
2 県教委メッセージ 鳥取県埋蔵文化財センター
3 イベント情報 船上山少年自然の家、大山青年の家、むきばんだ史跡公園
社会教育課
1 巻頭コラム 教育委員会委員 若原 道昭
「宇沢弘文氏の教育論について」
2014(平成26)年に亡くなられた鳥取県米子市出身の経済学者宇沢弘文(うざわ・ひろふみ)氏のお名前は県内でもご存じの方は多いと思います。文化勲章の受章者でありノーベル経済学賞受賞候補者でもあったと言われており、国内外の多くの研究者がその学問的思想的な影響を受けています。「成長から成熟へ」という、環境問題や社会的平等の視点から経済的な成長優先の政策を批判してこれを見直す動きが強まっている今日、私たちがその業績に学ぶべき点は多いでしょう。
他方で、氏が「社会的共通資本」という基本的な考え方のもとに自然環境・社会的インフラ・制度資本の三つのカテゴリーに分けられた個々の社会的共通資本のあり方を幅広く検討し、その制度資本の一つである学校教育にも深い関心を向けていたこと、そして実際に小学校や高校の教科書の編集に加わったり教育問題について積極的に発言したりしてきたことなどは、あまりに大きな数理経済学者としての業績の陰に隠れてしまっているかのようで、意外と知られていないようです。
氏が残された数多くの著作の中には『日本の教育を考える』(岩波新書1998年)があり、しかもその中の最終章には「鳥取県の『公園都市』構想」と題された一文がおさめられています。私自身も先年、鳥取環境大学のある先生に教えられて初めて知りましたので偉そうなことは言えませんが、その後いろいろな人と話をしてみてもどうもこの一文を知る人はあまりおられないようです。氏がこれを論述された背景には鳥取県との間に何らかの具体的な関わりがあったのか、またこれがその後の鳥取県の政策に直接的間接的に何らかの影響を与えることがあったのか、これも興味深いことですが、どなたかご存知の方がおられましたらご教示いただきたく存じます。
さて、「鳥取県の『公園都市』構想」ですが、氏はその冒頭で「鳥取県のもっている人間的、自然的、歴史的、文化的、経済的特性は二十一世紀への展望をひらくために先鋭的な役割をはたすに相応しい条件を備えているといってよいと思います。とくに、環境問題に焦点を当てて、教育、医療を中心とする社会的共通資本を整備して、安定的な人間関係と定常的な経済を保ちながら、絶えず新しい文化が形成される魅力にあふれた社会をつくり出すことこそ、鳥取県に与えられた二十一世紀の課題であるといってよいでしょう」と述べています。そしてこの鳥取県の二十一世紀への展望を的確に表現した言葉が「公園都市」だとして、その公園都市の重要な構成要因として構想を具現化するためのプロトタイプ(原型)となる三つの事業を提言しています。1.中高一貫の全寮制の「農社学校」、2.「リベラル・アーツ」の大学としての「環境大学」、3.長期療養、リハビリテーションの医療機関を中心とした「医療公園」、がそれです。
社会的共通資本としての農の営みを具体化するために、農作物の生産、加工、販売、研究開発活動までひろく含めた総合的な組織として「農社」という概念を新しく提起し、それを基本として自然の中で中高六年間の教育を効果的に行おうとする発想や、地球環境問題を主要な軸として自然・社会・人間の間の相関関係を解明することに焦点をあてた「環境大学」、社会的共通資本としての医療を具現化するための「医療公園」など、今ここでこれ以上触れることはできませんが、いずれも示唆に富んだ興味深いものであります。
2 県教委メッセージ 鳥取県埋蔵文化財センター
みなさんは、埋蔵文化財や考古学と聞くと、どの時代のことを想像されるでしょうか。
よく耳にするのは、「旧石器時代、縄文時代、弥生時代と古墳時代ぐらいかな」という言葉です。
確かにこれは間違いではありませんが、実は、もっと時代の幅は広いのです。
国宝高松塚古墳壁画についで国内2例目の発見ということで、昨年、報道を賑わせた青谷横木遺跡の「女子群像」板絵は、古墳時代に続く飛鳥時代のもの、柳の街路樹が確認された古代山陰道はさらに奈良・平安時代です。
このように埋蔵文化財や考古学の範疇は広く、鎌倉時代や室町時代も含まれ、当然、県内にもそれらの時代の遺跡は数多くあります。
当センターでは、県内の各時代の遺跡を分かりやすく紹介する事業や学校教育へ活用していく取り組みを進めています。
その一つとして、遺跡で発見されたモノやコトを体験メニューに組み込んだ「古代まつり」があります。文化財主事が考えた11の体験コーナーで古代体験を満喫していただけます。
・古代まつり:8月5日(土)午前9時30分~午後3時30分
(場所:鳥取県埋蔵文化財センター)
また、県内の考古学情報をお知らせする「とっとり考古学紀行」も春・夏・秋冬と年3回刊行しています。この情報誌を見れば、県内での考古学イベント・展示が一目瞭然のほか、特集記事ではその時々のタイムリーな話題を取り上げて分かりやすく、説明しています。夏号の特集は、「『女子群像』板絵」と「夏休み自由研究」です。
さらに県内の遺跡を取り入れた歴史授業についての相談、復元した出土品の授業での活用等、学校教育での埋蔵文化財の積極的な活用も進めています。
このような取り組みにより、「とっとり」の地域の誇れる歴史をPRしています。
これからも、むきばんだ史跡公園とあわせて、ご注目ください。
〔問合せ先〕
鳥取県埋蔵文化財センター
〒680-0151 鳥取市国府町宮下1260番地
電話 0857-27-6711
FAX 0857-27-6712
3 イベント情報
鳥取県教育委員会等が主催する、親子で楽しめるイベント等を紹介します。
多くの方のご参加をお待ちしています。
【船上山少年自然の家】
★要申込★
●ファミリーキャンプ
ダム湖活動や谷川探検などの親子選択活動やキャンプファイヤー、ピザ作りを楽しみます!
期日:8月19日(土)~20日(日)1泊2日
内容:谷川探検、野外炊事 等
対象:小中学生とその家族
定員:16家族
参加費用:1人3,500円程度
申込方法:往復ハガキに申込書を貼付。または、封筒に申込書と返信用ハガキを同封する。電子メールによる申込みも可(電話による申込みはできません)
※申込書はホームページからダウンロードできます。
申込期限:8月3日(木)17時必着
〔申込・問合せ先〕
船上山少年自然の家
〒689-2525 東伯郡琴浦町山川807の2
電話 0858-55-7111
FAX 0858-55-7119
E-mail senjyozan_syounen@pref.tottori.lg.jp
http://www.pref.tottori.lg.jp/senjyozan/
【大山青年の家】
★要申込
●大山ファミリーキャンプ
キャンプ生活を通して、自然の中で生活することの楽しさや家族と協力することを学ぼう!
期日:8月26日(土)~27日(日)1泊2日
内容:テント泊、野外炊事、カヌー等
対象:小学生以上の家族
定員:25家族
参加費用:1人2,700円程度
申込方法:郵送 ※詳しくはホームページに掲載のチラシをご覧ください。
申込期限:8月4日(金)17時必着
〔申込・問合せ先〕
大山青年の家
〒689-3319 西伯郡大山町赤松明間原312-1
電話 0859-53-8030
FAX 0859-53-8265
E-mail daisen_seinen@pref.tottori.lg.jp
http://www.pref.tottori.lg.jp/daisenseinen/
【むきばんだ史跡公園】
●お気楽♪弥生気分~夏休み期間は毎日開催!~
☆事前予約不要☆
期日:7月18日(火)~8月27日(日)の夏休み期間
内容:普段は休日限定の弥生体験が、夏休み期間中は毎日開催!事前予約なしで楽しめます。
体験できるメニューはホームページをご覧ください。
参加費:無料(一部体験は別途材料費がかかります)
申込:不要
〔申込・問合せ先〕
鳥取県立むきばんだ史跡公園
〒689-3324 西伯郡大山町妻木1115-4
電話 0859-37-4000
FAX 0859-37-4001
E-mail mukibanda@pref.tottori.lg.jp
http://www.pref.tottori.lg.jp/mukibanda/
【社会教育課】
★要申込
●第40回中国・四国地区社会教育研究大会鳥取大会
この秋、中国・四国地区の社会教育委員をはじめとする生涯学習・社会教育関係者等が集い、これからの社会教育の在り方を様々な実践から学びます。
大会スローガン…大山の麓で地域の未来を語ろう ~学びと活動の循環に向けて~
研究主題…地域で活かす社会教育の在り方を考える
期日:10月26日(木)から27日(金)
会場: [全体会] 米子市文化ホール(米子市末広町293)
[分科会] 米子コンベンションセンター(米子市末広町294)
内容:
■1日目(26日)
○シンポジウム
テーマ 学びと活動の循環に向けて
<コーディネーター>
鳥取県図書館協会長/海外シニアボランティア 山田晋(やまだしん)氏
<シンポジスト>
岡山県教育庁生涯学習課(岡山県)総括主幹 東川絵葉(ひがしかわえば)氏
丸亀市社会教育委員の会(香川県)会長 山本珠美(やまもとたまみ)氏
特定非営利活動法人キラ☆キッズ(島根県)代表 山根久美子(やまねくみこ)氏
自然がっこう 旅をする木(鳥取県)代表 得田優(とくだまさる)氏
○記念講演
演題「夢は絶対叶う!相撲道と人づくり」~強くても負ける 弱くても勝てる~
講師 石浦 外喜義(いしうらときよし)氏(鳥取城北高校校長/相撲部総監督)
■2日目(27日)
○分科会
<第1分科会 学校・家庭・地域の連携・協働>
研究主題:地域の教育力を活かした学校と地域の連携・協働について
事例提供者:【鳥取県】
伯耆町教育委員会事務局生涯学習室
参事兼社会教育主事 下前博司(しもまえひろし)氏
伯耆町立溝口中学校
学校支援コーディネーター 濱田真代(はまだまよ)氏
助言者(兼ファシリテーター):【山口県】
油谷中央公民館 前館長 森田和康(もりたかずやす)氏
<第2分科会 社会教育委員の活動>
研究主題:行動する社会教育委員の活動について
事例提供者:【広島県】
三次市社会教育委員会議 議長 森川幸郎(もりかわさちろう)氏
助言者(兼ファシリテーター):【高知県】
高知大学地域協働学部
助教 斉藤雅洋(さいとうまさひろ)氏
<第3分科会 家庭教育支援>
研究主題:家庭教育支援に向けた取組について
事例提供者:【愛媛県】
大洲子育てサポート“そよ風”
家庭教育支援員 吉見和子(よしみかずこ)氏
助言者(兼ファシリテーター):【香川県】
香川大学生涯学習教育研究センター
センター長(教授)清國祐二(きよくにゆうじ)氏
<第4分科会 地域づくり>
研究主題:人を活かす地域づくりについて
事例提供者:【徳島県】
村育推進協議会 会長 日下輝彦(くさかてるひこ)氏
副会長 彦上亜依(ひこうえあい)氏
助言者(兼ファシリテーター):【島根県】
島根県教育庁浜田教育事務所
社会教育主事兼企画幹 佐々木伸(ささきのぼる)氏
参加者:どなたでもお申し込みいただけます。
中国・四国地区各県及び市町村の社会教育委員、教育委員、公民館職員、社会教育関係者、学校教育関係者、家庭教育関係者、行政関係者、公民館運営審議会委員、社会教育に関心をお持ちの方等
参加費:1人3,000円(資料代等)
申込方法:次のインターネットウェブサイトからお申し込みください。(宿泊予約も可能です。)
https://v3.apollon.nta.co.jp/yonago2017
申込期限:8月25日(金)
〔申込・問合せ先〕
第40回中国・四国地区社会教育研究大会鳥取大会実行委員会事務局
〒680-8570 鳥取市東町一丁目271番地
鳥取県教育委員会事務局社会教育課内(担当:岸本)
電話 0857-26-7520
FAX 0857-26-8175
E-mail shakaikyouiku@pref.tottori.lg.jp
http://www.pref.tottori.lg.jp/267798.htm
編集後記
今回のメルマガでは、若原教育委員に、宇沢弘文氏の教育論についてご寄稿いただきました。鳥取県がはたす役割や課題、展望・・・とても興味深いものでした。
これからの鳥取県を担っていく子どもたちが、ふるさとに誇りを持ち、未来を創造する力を養っていけるよう、今後も県民の皆様と一緒に見守り育ててまいりたいと思います。
鳥取県教育委員会事務局教育総務課
電話 0857-26-7927
FAX 0857-26-8185
東日本大震災で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
鳥取県は、被災された地域が一日も早く復興・復旧されることをお祈りしております。
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=154943
また、被災地の児童生徒の就学機会を確保するため、鳥取県でも転入学を 受け付けています。
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=155040
このメールマガジンは、鳥取県教育委員会が推進する「心とからだ いきいき キャンペーン」が一層定着することと、さらに多くの方に知っていただくことを目指して発行しています。
内容を充実したものとするため、ぜひ取組状況等お寄せいただきたく お願いいたします。
ご意見・ご感想をお待ちしています。
鳥取県教育委員会教育総務課総務企画担当 kyouikusoumu@pref.tottori.lg.jp
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