歌詞
日本の鳥は唐土へ渡れ
唐土の鳥は日本に渡れ
渡らぬ先に せり なじな(※1)
しじな(※2) しじしろ(※3) ごぎょう たぶらく(※4)
ほとけのざ 七草そろえて
ヤッホー ホイヤ
※ (1)なずな。(2)すずな。(3)すずしろ。(4) はこべらか。
解説
一般的には、正月6日に主婦が七草を摘んできて歳神に供え、7日朝まな板に乗せて、歳神の前でまな板をすりこぎでたたきながらうたう。これは鳥追いと称して、田畑の害鳥や害虫を追い払い、流行病などを避ける行事なのである。
鳥取市赤子田町では亭主が七草を乗せたまな板を臼の上へ持って行き、すりこぎでたたきながら、歌を3回くり返したという。同市佐治町尾際では、七草粥をたくときに、歳神の前でまな板の上の七草を包丁で7回切るまねをした。流行病を日本へこさせないようにとの意味だという。米子市尾高では、恵比須さんの前で男の子がすりこぎで、女の子が杓子でまな板をたたいて鳥追いをした。米子市淀江町佐陀一部でも2人の子どもにやらせ、子供のいない家では、近所の子供をたのんで行なった。大山町国信でも、正月6日夜、恵比須さんのとしごい(祈年)と称して、子供が行なったという。
西伯郡大山町国信では、
唐土(たいど)の鳥が 日本の土地に渡らぬさきに
せりやなずなや 七草そろえて 繁昌 ホーイホイ
鳥取市青谷町北河原では、
唐土の鳥が日本の島に渡らぬさきに
なずな七草そろえて 杓子の上持って スットコテンとはやいて
ホーイホイ
米子市淀江町佐陀一部では、
唐土の鳥は日本に渡る
日本の鳥は唐土に渡る
渡るが先で せりやなずなや七草そろえて
ヤッホン ホンヤ