第20回鳥取県教育審議会総会の概要

1 日時

平成30年11月1日(木)午後2時から午後4時まで

2 場所

鳥取県庁第二庁舎第34会議室

3 出席者

教育審議会委員(21名)

4 概要

鳥取県教育振興基本計画の改訂について」

<委員意見>●委員意見、○事務局説明等(以下、同様)

●自己肯定感については、どのような自己肯定感を育てていくかが重要となる。自己肯定感と一言で片づけてしまわず、育てていくべき自己肯定感を考えていくことが必要。

●文化芸術について、学校において美術・図工・音楽の時間は、他の教科に押され気味になっているというイメージがある。文化芸術を担う人材を育成することは重要であるが、具体的なことを議論しているのか。

○具体的な中身はこれから詰めていくことになるが、文化芸術については学校教育や社会に出てからの学びが重要であり、その中で才能を開花させ、活躍して人材を育成していく。

○スポーツの分野では、「トップアスリートの育成」が取組としてあり、文化芸術を「牽引」となると、大きな言葉になるが、文化芸術をがんばる子どもたちもしっかり育てていくということで、スポーツとの関連も意識して、取り組んでいく。

●新しく整備する美術館について、美術ラーニングセンター等により、子どもたちの教育の場を作ることについて議論されていると思うが、美術館以外にもとりぎん文化会館(鳥取県立県民文化会館)や鳥の劇場等の文化施設、民間等と連携し、積極的に文化芸術施策を進めていくことも必要。

●自己肯定感について、定義が分からない。また、自己肯定感をどの年齢で育んでいくのか。小中高等学校の各段階に応じてどのように育てていくのかを大局的に考えることが必要。県としてはその幹となる部分を考えていくことが重要である。

●芸術文化、スポーツの推進について、基礎である小中学校が重要となる。そこをしっかり手当てし、鳥取県として、国内、インターナショナルにどう発信していくかが重要。

●いじめの問題について、いじめ防止対策推進法が制定され、いじめの件数が増えているが、学校現場では、いじめと捉えるべきか判断が難しい案件を報告しろと言われたり、いじめの件数が「ゼロ」のはずがないと言われたりすることがあると、対応が難しくなるのではないか。教育委員会からの指導が一方向からでなく、現場がどのように考えているかを十分に考えたうえで行ってほしい。早期発見、早期対応が必要なのは当然だが、現場の考えと、すれ違わないようにすることが必要。

●不登校については、発達障がいとの関連が強い。例えば、「目を見て話をする」ということについて、発達障がいの子どもから見ればそれは最も苦手なこと。不登校の件数を減らすことについて、その取組が、いわゆる学校文化に適応するということを目指すだけでなく、幅広く検討してほしい。

●自己肯定感について、幼児教育、家庭教育が重要になってくる。幼児教育について、その初動としての取組を考えてほしい。

●ふるさと教育について、子どもたちに、鳥取で色々なことができ、ビジネスも成り立ち、チャレンジができるということを高校生を中心に発信していくことが重要。

●文化芸術については、簡単に形になることではない。文化芸術は押しつけではなく、鳥取県人としての教養を身に付けていく中の一つとして、提示するべきではないか。何か目標値を定めるのではなく、子どもたちがその環境の中で、次のステップに進んでいけるようにしていくことが重要。

●自己肯定感を育むことについては、大学で研究されている。大学や研究者と共同し、体系的に考えていくべき。

小中学校における学力向上対策について

<委員意見>

●学力については、塾の存在が大きい。塾の存在がある中で、結果を評価されても、学校現場は困るのではないか。それは保護者の経済状況や家庭の環境も関わってくる。子どもたちに平等な機会を与えることが必要。数字にとらわれずに、本質的なところを見てほしい。

○都会では家庭学習以外の塾で学ぶ環境が整っている、鳥取県と都会では環境面が異なり、塾の時間を含めた家庭学習の時間は少ない。ただ、学力上位県である福井県、秋田県、石川県でも同様の状況であり、塾の多い少ないだけでは語れない部分もある。

ふるさと教育の取組について

<委員意見>

●地域行事等に積極的に参加する保護者の家庭では、子どもも自然と地域行事等に参加するようになる。自己肯定感、幼児教育、家庭教育等も含めて、家庭の考え方が重要であり、ふるさと教育にもつながってくる。

●鳥取県の子どもは、鳥取の良いところは十分に理解していると思う。一方、夢や希望をもっていると回答する割合が低いということについては、都会に比べ衝撃的なことを与えられる機会が少ないことや、今の状況・環境に満足しているところがあるのではないか。夢や希望はある段階で自然と持つようにもなる、「夢や希望を必ず持ちなさい」とまで言わなくてもよいと思う。

●歴史上の人物だけでなく、今現在、鳥取で活躍している人を学ぶ機会を設けてほしい。読本のようなものを作るのなら、今生きている大人たちの姿を伝えるようにしてほしい。

●地域のことを知るには、新聞を活用すべき。新聞をしっかり読んで、地域のことを学ぶという方向性が必要だと思う。

●地域に誇りを持つためには、現代の抱える困難に若者も一緒に立ち向かおうという呼びかけが必要。きれいな言葉だけでは、子どもたちには届かない。

●鳥取の良さを学ぶことについて、「良さ」は押し付けるものではない。「ここが良いところです」という出し方は気になる。

●日々の生活や学習の中で、目標を持って取り組むということが大きなものに繋がっていくと思う。

●押しつけのような教材を作って教えるのではなく、子どもたちが主体的に調べ、発見があることが大事だと思う。

報告事項

(1)学校における教職員の働き方改革について

(2)夜間中学等の調査研究に係る検討状況について

(3)県外生徒の積極的募集について

(4)平成29年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の公表について

  

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000