1 全国の新型コロナウイルス感染症感染拡大状況と感染防止対策
●知事
はい。皆様、おはようございます。本日も距離を取りまして聴覚障がい者の皆様の利便性を考え、マスクを外して会見をさせていただきたいと思います。今、新型コロナウイルスのまん延が止まりません。大阪[府]でも過去最高を記録したのみならず、この近隣におきましても兵庫県で563、あるいは東京[都]のほうでも840を超えるような、そういう大きな値になってきておるわけであります。さらに岡山県、近隣県でございますが、58件の陽性者ということになりました。そういうように各地で上昇傾向が続いているところでございます。
鳥取県としては、私どもの変異株の数、公表してあるのを、厚労省[厚生労働省]のほうを見ていただければお分かりいただけますように、結構な数の変異株が確認をされています。ただ、それを一つ一つ丁寧に感染経路を追いかけまして、その封じ込め、感染拡大防止を関係者の御協力をいただきながら精力的に進めているところであります。大変な作業でございまして、日夜分かたずという感じになってきておりますが、何とか同じような上昇傾向にならないように食い止めを図っているというところでございます。
そういうような情勢の中、菅[義偉]総理[大臣]が昨日、今週中に判断をするというふうにおっしゃられまして、報道によりますと、大阪[府]、兵庫[県]、京都[府]、そして東京[都]につきまして、この緊急事態宣言発出による抑え込みへと国もステージを上げてくるという報道が始まっているところであります。かねて私もこの記者会見でも度重ねてずっと言ってまいりましたけれども、今回のN501Yは非常に感染力が強く、ウイルスの発生量も大きいと一般的には認められます。もちろん株によって[発生量が]大きかったり、小さかったりということはあるんでしょうが、蓋然性としては高めに出る。ですから重症化ももたらされやすいし、なかなか治らない、こういうような特徴があるように現場では思います。
それで、この現場の声として、これはとても通常の抑え込み方をしていては抑え込めないと、相手が横綱級になってきたので、横綱級の対策でなければならないというふうに申し上げてまいりました。今回、いよいよ政府としてもそのことを御認識いただきまして、対策のレベルを数段上げてこられることになればと期待をいたしております。我々小さな県を預かる現場といたしまして、必死で堤防が崩れないように頑張っているわけでありますが、限度というものもございますので、国全体でやはり蛇口をしっかりと閉めにかかる、それをやっていただきたい、その意味の緊急事態宣言発出になればありがたいというふうに考えております。
その際にぜひお考えをいただければと思いますが、スローガンのように大都市部で言われているのは、移動の数、人流の制限、それから病床の確保であります。しかし、これでは足りません。もう1つしっかりとこの感染ルートを追いかけて入院につなげる。それから少なくともホテル療養等につなげていく、そういう積極的疫学調査、あるいは保健衛生上の対策の強化ということをぜひ目指していただきたいと思います。最近ではまん延防止措置後の状況を見ていただければお分かりいただけますとおり、宮城県は顕著に数が減ってきています。宮城県は私ども[全国]知事会でも送り込みましたし、鳥取県も救援を送らせていただきましたが、保健師を強化をしまして、保健所の機能強化によります、こういう保健衛生対策の回復を図ったわけであります。それによりまして、最終的には一つ一つのウイルスの伝播というものを止めていく作業が回復をしてきたことによりまして一定程度下がってきているのではないかなと思います。
もちろん時短[営業時間短縮要請]の効果等々もあるだろうとは思いますけれども、時短の効果であれば、他の地域で見られるようなところ、まん延防止措置をやりながら緊急事態宣言に行ってしまったところもありますし、また、今、緊急事態宣言を目指しておられる、そういう首都圏の地域などもあったりしますが、やはりそこは徹底的にやることをやっていかないと宮城[県]のように下方修正していくことは、正直難しいのではないかと思います。
ですから、スローガンのように人流の抑制、病床の確保だけを言っているのは若干、保健衛生当局としては責任をもっと感じていただきたいという思いがあります。その3本柱にしていくことで、緊急事態宣言というものの効果を上げていただきたいなと念願をするものですし、日本全国でそれを応援しなければいけないだろうというふうに思います。もし緊急事態宣言が発出されるということになれば、全国知事会としても対策を早急に話し合うことが必要ではないか、会長[飯泉嘉門 徳島県知事]のほうにも今申し上げているところでございます。
●知事
こういうような中でありますが、昨日私どものほうでは[オリンピック]聖火リレーの[実施方法の]修正をしようと。やはり感染対策と調和するような形にしようということでお話をまとめさせていただきました。幸い関係者の方々、ドラスティック[思い切った]の変更でありましたけれども、御理解をいただくことができ、最終調整を、今、[公益財団法人オリンピック・パラリンピック競技大会]組織委員会のほうとさせていただいているところであります。ちょっと概要につきまして県民の皆様にも改めて申し上げれば、コロナの感染対策防止をするために定員設定による観覧者の抑制、また、著名人ランナーにつきまして公道走行を控えていただいてはどうだろうか。それで19市町村全てでこういう見直しを行いまして、15市町村は既存のルートを短縮することといたしましたし、4つの市町は従来計画を基本に実施をすることといたしました。
ただ、車列等につきましては簡素化が図れないだろうか、多くの地域でそういうものを省略できないかということなどを申し入れているところであります。また、事前申込制による抽選など活用しまして、いろいろと地域で工夫をしながら観客の数を制限をし、インターネット中継なども活用した非接触型の観覧を県民の皆様にも呼びかけることといたしたいと思います。また、セレブレーション会場での県のイベントを縮小するということであります。これによりまして事業費としては3,500万[円]程度縮減をし、500万[円]は市町村のほうのおおむねの負担還元になるんではないか思います。1,000万円程度警備を縮小できるのではないだろうか。そのうち半額は市町村が出してくださる予定でありました。半額は県が出すことになっていました。そういう意味で市町村のほうにも還元額がこのうちあるのではないかと思います。
また、セレブレーションなどの費用がございますので、こちらのほうで大きく縮減もできるのではないだろうか。そういうことで3,500万[円]程度、全体の3分の1強ということになろうかと思います。そういう中で、かねて関係方面といろいろとお願いをさせていただき協議をしてまいりましたが、このたび著名人ランナー本県は2人県実行委員会関係でいらっしゃいます。イモトアヤコさん、それから森下広一さんでありますが、この2人につきましてはこのたびランナーを辞退をされるというお話が来ました。これは本県としてはかねてこういうことも申し上げておりましたが、この2人の著名人ランナーのサイドのほうからは、越境してこういう鳥取に来るということに対する懸念を感じていますというお話とか、それから所用があってもともといろんなスケジュールのおありの方々でありまして、所用があって辞退というようなお話もいただきました。いずれにいたしましても結果としてはこの両名につきましては本県では走行されないというお話になったところでございます。
こうしたことなど御協力をいただきながら鳥取県として人だかりをつくって密な状態というものを避けるそういう、言わば今の感染対策に十分配慮した、言わば最も全国でも簡素なタイプの計画とさせていただいているところであります。
オリンピック聖火リレーの実施方法(PDF)
●知事
それからいよいよ連休に向かっていくわけでございますけれども、[新型コロナウイルスの]感染の強さはやむところがないわけであります。今週も同じような話になりますけれども、あんまりよくなる要素がないです。それで、緊急事態宣言が効いてくればそれはよくなる要素になるかもしれません。ただ、先ほど申し上げましたように単なる人流の制限とか、それからベッド数の確保だけで解決できるとも思えません。さらなるその感染ルートを追いかける等々、従来にはない、従来はあまり重視されてなかったことも含めてやっていかなければならないのではないか。と申しますのも、私ども現場でやっていまして本当にいたちごっこの状況を繰り返しているわけですね。
それで、本県はこれまで[3月以降]クラスターが4つ発生しましたし、クラスターにいく手前のものも実はこのほかにもございます。それで、そういうものを、全部周りをローラー[作戦]で潰してPCR検査で陽性者を速やかに発見をして即入院をしていただくという鳥取方式をやって、何とかこの上がったり下がったりを繰り返しているという状況であります。それで、いつこれがぶーっと上にいってしまうかもしれないということでありますが、私は、鳥取県は諦めが悪いほうだと思っていまして、あとは統計数字を見て、今日も増えましたとアナウンスをするだけには絶対なりたくないと、それで、やはり我々できる限りのことはやって、県民の皆様と健康と命を、私ども体を張って守りたいと思います。そういう意味で体制を強化しようと思います。
それで、まだこれから悪くなるかもしれない、そのことをやはり想定していくべきだろうと、そういうようなことでクラスター対策特命チームを来週から新設をすることにいたします。4班体制で対応しようと、それで、4名の職員、そういう専門の職員やそれからこの方面に造詣の深い職員を募りまして、いざ、ここで複数発生をした集団的な感染がある、あるいはこちらでクラスターが発生をしたというときに機動的に対応するように保健所機能の応援をしようということであります。
クラスター対策特命チームの設置(PDF)
●知事
それで、また、県庁自体も新型コロナ緊急体制に移行しようと。それで、災害時と同じだと考えています。今、我々が注力すべきなのはこの[新型コロナウイルス]感染症対策でございます。それで、それに一定の人員を割く必要がありますが、悩ましいのは役所の中にあんまり密をつくってもいけない、都会であれば、要はテレワークを推奨する時代であります。ですから、そこを両立させるようなことを考えていく特別のシフトや仕事のやり方を考えていく必要があるだろうと。それで、来週から県庁全体を新型コロナ緊急対策緊急体制へシフトすることとしまして、原則2交代制にして県庁にいるのは半分の職員というような体制にしようと。それで、半分の職員はリモートなり何なりでいたり、もちろん休みを取っていただくという場合もあるでしょう。それで、仮に県庁の中で患者さんが発生をしたような場合でもバックアップ体制が取れるようにするということです。
それで、特に非接触型勤務というようなやり方もありますので、できる限りこういうものを活用するとか、それから新型コロナ対策本部事務局に対しては衛生技師を増員をしようと、明日付で優秀な職員を新型コロナ対策本部事務局のほうへ新たに任命をさせていただいたり、また、各部局から応援を組ませるというようなことで、とにかくこの事務局を守り、それで、みんなで盛り立てて全庁体制でこの感染対策をやっていくと、もう何部ということもなかろうと思います。今は災害時と同じだということです。
それから保健所応援体制、これにつきましても確保しまして大型連休中も50名の応援を組む、これをあらかじめ設定して、来週から準備をしておくということであります。それから庁舎内での感染対策強化として職員の検温や健康観察など、あるいは入り口での、お気づきと思いますが、消毒をこのたび徹底をするようにいたしました。また、鳥取型オフィスシステムということも考えます。それからこの新型コロナ対策本部事務局でありますが、今、本庁舎にいますけれども、この第2庁舎の中にダミーの本部事務局をつくらせていただき、このいつでも電話とかパソコンが使える状態にしておきます。普段でも手が足りない、応援が来るときに使えますし、それから仮に本庁舎が感染でダウンしても、この第2庁舎のほうの対策本部、ダミーの対策本部を起動させまして、こちらのほうで職務ができる環境にすると。
それで、このように特別の新型コロナ緊急体制、これを来週から組むことといたしたいと思います。これに併せまして、県民の皆様への行政サービス、これを低下させることになってはいけませんし、妙な御負担をかけてもいけないと思っております。それで、1つは県民の皆さんやあるいはお店や会社などからのいろんな申請がございます。それで、これにつきましては4月あるいは5月の半ばというものは、全部5月いっぱいまで期限を延ばさせていただこうと思います。これは物によって今ちょっと精査をしておりますが、臨時の措置として申請期限の延長を図ろうと。
例えば看護職員の就学資金新規貸付事業、これも4月いっぱいの予定でありますが、慌てて出さなくてもいいですよと。それで、逆に言えば我々受けるほうでも、受け手の職員が4月30日ぎりぎりで仕事しなくてもいいということにもなります。そうやってちょっとこれ先延ばししてもよかろうと。あと、新型コロナ克服緊急応援金、お店の支援事業ですね、それからこのたびの第4波に対応した強化緊急応援事業補助金応援金、これにつきましても5月いっぱいまで当面延長させていただき、お店のほうや会社のほうで備えていただくことと併せて、これの申請のために無理に出勤をするだとか、そういうことをお店の側等でもなさなくていいようにしてみてはどうだろうかということであります。
実は、こういう体制づくりというのは本来国全体でも必要だと思います。残念ながら、政府はそういう体制を取ってくださってない。これはまたいろいろと問題点として御指摘申し上げなければならないのではないかなと思います。去年は、一定のものにつきましては期限の延長などを今の時期にやっていました、緊急事態宣言のときですね。それで、これからされるのかもしれませんが、例えば納税の期限だとかいろいろあるはずでありまして、やはり見直しを本来国全体でもこういうことをやらないと、緊急事態宣言[が]出るという状況でありますから、むやみに外出するなと言いながら申請はしなさいというのは、私は矛盾すると思います。それで、今も例えば会計検査院なんか大挙して鳥取県に来るんですね。こうやって感染の拡大する地域からどんどん職員がやって来るというのは、政府としていかがなもんかなと思います。それで、さすがに鳥取県庁のほうでは、県庁に入りたいという、そういう会計検査院の方々はやめてくださいという申入れをしまして御理解をいただいて、それは止まりましたけれども、国の役所もこちらのほうにありまして、そういう出先機関の会計検査を一生懸命やりに来るわけですね。それで、これ、職員を責められないと思うんです。つまり彼らは期限がありますので、仕事に、今、行かなきゃいけないと。感染が広がっていようが何しようが。
でも、これっておかしいと思いますね。それで、やはりそれは政府として責任を持って、今は感染症対策に注力しなきゃいけない。それで県境をまたいだ移動はしてはいけないというときに、泊まりがけで1週間ぐらいかけて会計検査院が検査に来るというのがほんとに今必要なんですかということですよね。それでそういうようなことをやはり国全体でも考えていただきたいと思いますし、私どもも県民の皆様との関係づくりの中でも、これはぜひ配慮事項とさせていただきたいと思います。
県庁業務の「新型コロナ緊急体制」へのシフト(PDF)
5 新型コロナウイルス感染症に関する相談・窓口業務
●知事
また、大型連休中でも特別の相談体制をつくるということといたしまして、土日以外の暦の上の月、火、水、木、金につきましては、この新型コロナ感染症の電話相談窓口は開かせていただきたいと思います。それはもちもん受診相談だとか、それから様々な他の相談窓口開けていくということであります。このような形で、私どもとしても一定の必要な機能を維持しながら、この緊急事態宣言発出される後を見込んで、体制を新型コロナ緊急体制へと移行させていただきたいと思います。
それから新型コロナ[ウイルス]の感染増大警戒情報につきまして、現在は鳥取市、倉吉市、北栄町、米子市、そして昨日から湯梨浜町に発出をさせていただいております。これはうつりやすい[新型コロナ]ウイルス[変異株]が、今、市中というか、地域を出回っていますよと。それで、我々は封じ込めにかかっていますけれども、ただ、どういうようなことで感染がしやすいもんですから、飛び火するか分からないということであります。そういう意味で、住民の皆様にも注意のレベルを上げてくださいということであります。これを、このたびの最近のちょっとウイルスの動向を見て、警戒レベルという従来のものに加えまして、厳重警戒レベルというものをつけさせていだたきたいと思います。
相談・窓口業務(新型コロナ対応)(PDF)
●知事
これはウイルス量が特に高いものが複数確認された場合、それから1週間当たりの平均のCt値が相当程度低い場合、相当程度低いというのはウイルス量が高いということです。それで、そういうときには、例えば都度、都度手洗いをしていただくとか、マスクを徹底していただくとかということに加えて、例えば屋外とか短時間の会話でもうつることがあるかもしれないと。それで、なるべくやっぱりマスクをつけましょうと。それをさらに徹底度を高めていただくとか、御家族以外との会食はよく相談していただいて、できれば先送りをしていただくとか、それから県庁これからやりますけども、出勤人数を縮小したりとか、交代勤務だとか、いろんな工夫、こういうことをやるなど、警戒レベルをなお一層上げていただいたほうがよいのではないでしょうか。そういう情報提供をさせていただきたいと思います。
実はCt値がかなり低いものが最近見つかっていまして、毎週のようにCt値が16とか14とか、そういうものが出ていましたけれども、つい最近になりまして、Ct値11という、ちょっと今まで私ども見たことがないようなそういうウイルスの検体も出てきております。考えたくないですけど、ひょっとするとウイルスが進化しているのかもしれない。ですから、やはり今しばらくは厳重警戒レベル、今、こちらに入ったと私ども皆様にお知らせをさせていただきたいと思います。また、ウイルスのことでありますので、同じようにマスクや手洗い、3密を避けるなど基本動作で一般的には避けられるものでありますから、正しく恐れていただく態度、これをお願いを申し上げたいと思います。過度に恐れる必要はありません。それは必要ないと思いますけれども、正しく恐れていただいて、今まではこれで大丈夫だったけど、ひょっとしてここでマスク外したら危ないかなというようなときに、マスクはやっぱり着けておいていただくとか、そうしたことをやはり徹底をしていただく必要があるのかなと思います。
最近でも感染事例、いろんなパターンが増えていまして、家庭内での感染、あるいは会食に参加したみんな感染してしまった、運動部の活動であるとか、職場の研修会だとか、今までですと、例えば研修会みたいなものはみんな黙って聞いていて、マスクしていますから大丈夫だろうと。ただ、何かのきっかけでうつるんだと思うんですね。そういうようなことっていうのはやはりあるんだなと。ウイルスの強さが高まっているというのはそういうことが起きるんだなっていうように、我々現場では実感をしています。ですから、注意のレベルをさらに上げていただければということであります。
新型コロナ 感染増大警戒情報(PDF)
●知事
また、患者さんの受入体制につきまして強化をさせていただこうと。早期検査、入院治療という鳥取方式を我々としては、この状況ではありますけど維持していきたいと思っております。そういう意味で即応病床と従来言っていたもんでありますが、現時点での確保病床を26日から265床に、28床増やさせていただきたいと思います。順次、今、これ、今すぐベッド入れますよというベッド数でありますけども、これを増やして備えてきていますが、これを265[床]まで増やそうと。また、最大確保病床と言われる321[床]につきましても、今、医療機関と精力的な話し合いをしていまして、これを増やせないかという協議をしていますし、宿泊療養施設につきましても4月16日から西部も受入れを始めましたが、中部につきましても、今、開設に向けまして、この連休中等、開設できないだろうかと、今、精力的な協議をさせていただいております。
こういうようにして、コロナの患者の受入体制の強化を図らせていただきたいと思います。私どもこういうふうにやっているんですが、最近、国のほうの指標は変わりまして、ちょっと疑問なところもあります。1つは入院率[療養中の感染者に対する入院者の割合]ですね。入院率についてはカウントする自治体とカウントしない自治体が出てきております。これ、本来あり得ないですよね。本来考えるんでしたら、入院と宿泊療養を使い分けているというのでしたら、入院プラス宿泊療養の療養率みたいなものを入院率と併用してやるということが必要なのかもしれません。
実は、この現時点確保病床の指標を今回厚生労働省が削除したんです。これって非常に危険なことだと思います。それで、今、東京都さんだとかいろんなところで病床を増やしたと言っていますけども、本当にそこの病床全部、今、入れるんですかと。それを見るために、現時点確保病床というのを実は厚労省[厚生労働省]は従来求めていまして、その使用率というのは従来求めていました。これをやめたと。私も[新型コロナウイルス感染症対策]分科会で厚生労働省に説明を聞きましたが、これはやめるけれども、結局自宅に放ったらかしにされる患者さんがおられる状況があるので、これはやめて入院率という新しい指標をつくって、それでそうした自宅で療養されているけれども、実は自宅待機だとかいろんなものがございまして、それで非常にケアに疑問があるというようなことがないように入院率を、導入をするんだというお話でありました。
しかし、その入院率を適用しないというようなことを公に認めてしまっているわけですね。厚生労働省は、要は顔がきく自治体のいうことを聞くのかもしれませんけど、やはり現場の実態を見て、せっかくそういう志で入院率というのを入れるんであれば、入院率が確かに自治体によっては難しいのであれば入院療養率とかですね、そうした知恵を出しながらコントロールをしていかないと、この第4波の中でとんでもないことが起こるかもしれない。今、厚労省[厚生労働省]は結局この最大確保病床というものだけを見ているんです。この[コロナ患者用の確保病床数]265[床]とは見なくなってしまったと。この相差がやっぱりあるんですね、これは準備に2週間ぐらいひょっとしたらかかるわけです。そうすると、どんどん上がっていくときに、こちらでの病床確保率が何パーセントというものだけで安心してしまうと危ないんではないかというふうに思います。やはりそうしたことの指標の問題というのはあるのかなと思いますし、あと、療養者数を10万人対比で出しておられる。これも算定がおかしいですね、実際に新発の患者、新規の発生した陽性者の数よりも今回療養者数を多く取りました。
それで、厚生労働省が[新型コロナウイルス感染症対策]分科会で説明をしていましたが、必ずしも1週間単位で患者さんが退院できるわけではない、治るわけではないので5人ずつ増やしましたというんですね。ただ、5人では足りないですね、今のN501Yはウイルス量が強いからだと思いますけれども、なかなかCt値が下がったまんま上に上がってこないです、元に戻ってこない。しかも入院した後、重症化してなかなか退院できない、気管挿管しても外せないということで現場のお医者さんたちは全国に言っているわけです。ところがそこで、5人分だけ増やすということを考えた場合、療養者の中には自宅療養もホテル療養も、入院者もみんな含まれるんですけど、自宅での療養すらやめてくれというメッセージなんですね、これはその自殺行為だと思います、この国の。
ですから、厚労省[厚生労働省]ももう自分のメンツにこだわるのをやめて現場の意見をやっぱり聞くべきだと思います、そういう指標の取り方については。それで、尾身[茂]先生にも大分申し上げまして、尾身先生のほうで御配慮いただいて早急にこの点については見直すという1項目を加えていただきましたけれども、何にこだわっているのかなと疑問があります。緊急事態宣言が出ても必ずしもこの国の状況は改善しないかもしれません。ですから、真剣にやはり現場の声を聞いて指標の選定なんかも考えるべきだと思います。
鳥取県では厚労省[厚生労働省]の方針はともかく、我々は現有確保病床ちゃんとつくりたいと思います。彼らは要らないというかもしれませんけれど。でも、これをつくっておかないとやっぱり危ないです。ですから、そういうように我々は、今、国の指標は改まりましたけれども、こちらを重視したいと思います。そういうようなことなどをいろいろと考えながら、この緊急事態に備えてまいりたいと思います。
コロナ患者受入れ体制の強化(PDF)
●知事
最終的に解決策になるのはワクチンではないかと言われます。本県も、今、2回目接種までいった医療従事者につきましては約4分の1になりました。全国は15%ぐらいであります。それで、これについてはかなり配布を進めて、国のほうもおられまして、私どものほうではできるだけ効率的に打とうということで、こういうことになってきまして、現状、25日で注射を打つお医者さんは全て2回目接種が終わることになります。また、先行接種の機関だとか、感染症の指定医療機関など、実際にケアに当たっている方々ですね、こういう方々についても今月中には終わるというような見込みになってきました。
あと、事務職の方とか、その他の診療所などの方々、今、[ワクチンを]順次打っているところでありまして、歯医者さんなんかも、もう実際接種が鳥取市内で始まるなど、大きく、今、動き始めているところであります。
新型コロナワクチンの医療従事者等優先接種(PDF)
9 県内の新型コロナワクチン配分と市町村接種スケジュール
●知事
ちなみに市町村のほうでありますけれども、それぞれの市町村のスケジュール組んでいただきまして、今、進めているところでありまして、4月中に始まるところもありますし、多くは5月の連休明けに始まってくるというような形になります。ぜひこの1万6,000箱など、これ、今後、連休明けから配られるということでありますけれども、しっかりとまずは高齢者、非常に心配される重症化の傾向が最近のウイルスにありますので、ワクチン接種が急がれる高齢者をぜひ全国で優先して打っていくことで、徐々に免疫というものを高めていく必要があるのではないかなと思います。
県内のワクチン配分と市町村接種 スケジュール(PDF)
10 県内大学等の新型コロナウイルス感染拡大防止対策
●知事
それから、最近のちょっと発生状況に鑑みまして、大学などについての感染防止策について、今週、明日ですね、大学側と話し合うことにさせていただいて、今、調整しておりますけれども、新たにいろんな対策をやっていこうと。例えばゴールデンウイークを控えまして緊急メッセージを出す。それからLINE、一時運用停止をしていましたが、これを復活をさせまして、これによってのメッセージ発出もやっていこうと。それから、学内でのPCR検査をやれるように、学内にPCR検査キットを配置をして不安な学生の検査を行えるようにしてはどうかということであります。
これ、今、調整しようと。それから相談窓口をそれぞれの大学等でつくっていただいて健康不安など積極的に呼びかかけていただくということです。早めに大学の中で感染が起こっても、早めに抑えることができれば、感染の広がりが極小にとどまります。これ少し放置をしますと、どんどん大きくなるのが最近の傾向の恐ろしいところであります。ですから、早めに対応できるようにこういう特別な対策も取ってはどうかっていうことですね。
県内大学等の新型コロナウイルス感染拡大防止対策(PDF)
●知事
それから、部室などの使用についてのマニュアルをつくらせていただき、それから運動部系など、この後、ちょっと対策を取らせていただきますが、それから感染状況に応じて、今の時期は少し構えブレーキ的にせざるを得ないのかなと。
ですから、患者さんが出たら、そしたら速やかにオンライン授業に移っていただく等、大学側とよく連携をして対策の早期化、前倒し化を図る必要があるんではないかというふうに考えております。それから今申し上げました運動部などの部活についてですけど、県立学校でこういう更衣室、部室の感染防止策のためのガイドラインがあります。これをこのたび改正をさせていただきまして、これを大学だとか、それから私立学校のほうにも周知をさせていただくことといたしました。定期的に換気をよくするようにする。それからフィジカルディスタンスや部室など利用人数の制限ということを考える。それから消毒、これ定期的に行うなど、こうしたマニュアルをつくらせていただいてはどうかと、こういうことであります。災害並みの今の事態であると思います。
そういう意味で、県民の皆様にもぜひ御協力をいただきたいと思いますし、私どもも万全の体制をこれからしっかりとまた整えてまいりたいと思います。
運動部活動におけるガイドラインの改正(PDF)
●知事
災害でありますと、実際に4月の10[日]、11[日]には霜の被害がありました。これで柿畑ですとか、梨やお茶の畑で被害が出ております。また、4月の17[日]、18[日]にはあられが降りました。これによりましてやはり梨畑での被害がございました。こういうことから本日予備費を300万円執行させていただきまして、防除対策に充てる、そういう緊急支援事業を行うことといたします。また、JA[全国農業協同組合連合会]さんと協議をさせていただきながら、必要に応じて果樹等経営安定対策資金、これの発動をしていただければと思います。県としてはそれを支援することといたしたいと思います。
●知事
それから最近のことで、国のほうで線状降水帯という考え方を、これを気象台のほうでも発表されるということが出ました。これに対応して鳥取県としては線状降水帯の情報が出たら、警戒本部体制ないしは災害対策本部体制に直ちに移行することといたしたいと思います。そして関係課室におきまして即時に職員に出てきてもらう。それから市町村にリエゾン職員[災害対策現地情報連絡員]を直ちに派遣をする。それから被害情報を集める。それから安心トリピーメールなどで情報を皆様にお届けをする。こういうことなどをやっていこうと考えております。従来、私どものほうでも記録的短時間大雨情報などが出た場合、おおむねこういうような対応をしております。ですから、今回もこの新しい情報提供を活用させていただきたいと思います。
線状降水帯への対応(PDF)
●知事
それから、先般、15日に[琴浦町]赤碕で県の和子牛の競りがありました。今回も90万円を超えるという高値になりました。その背景にはゲノム育種価を今回全国で初めて本格導入をさせていただきました。生まれた後ずっとフォローすることもあるもんですから、今、雌牛の4割ぐらいがこのゲノム育種価を表示をさせていただくことができまして、それでゆくゆくはその割合を当然引き上げていきますけれども、これを見ることで、この牛、こういう牛に育っていくなというのが見えやすくなるんですね。
それで、農家にしますと、いわばプロの目で牛のがたいを見て判定をしていたわけでありますが、その内面のことがある程度見えるようになると。それで、そういう意味でこういうものを導入すれば、鳥取の和子牛の競り市場が活性化するんではないかということで導入をさせていただきましたところ、今回、前回よりもこのコロナの中でありますが、さらに値を上げまして94万5,000円という、そういうことになりました。昨年は白鵬85の3の効果によりまして、全国1位の競り値というふうになったわけでありますが、今年もこういうようなことで、さらに活性化を目指してまいりたいと思います。
和子牛セリ、今年度も好調です!(PDF)
15 鳥取砂丘コナン空港での赤井秀一カラーオブジェお披露目
●知事
明日は名探偵コナン緋色の弾丸の応援のイベントとして、鳥取県としても青山剛昌先生のふるさとから応援をしようと。それで鳥取砂丘コナン空港に新しいオブジェを作らせていただき、オープンすることとなりました。それは赤井秀一という非常に人気のあるキャラクターでありまして、FBIの捜査官でありますが、今回の映画の中心人物になります。それで、それをカラーでリアルに再現をしたオブジェが空港の2階にお披露目をさせていただけることとなりました。また、ここで定時にプロジェクションマッピングをさせていただきまして、名探偵コナン緋色の弾丸の世界に触れていただけることになります。ぜひ、こういう青山剛昌先生のふるさと、名探偵コナンのふるさととして御認知を深めていただければと思います。私のほうからは以上です。
16 東京オリンピック聖火リレー著名人ランナーの走行辞退
〇NHK 本田美奈 記者
NHKです。著名人ランナーの辞退、聖火ランナーの辞退に関して2点ほど質問があります。お2人が辞退をされるということに関してどのように説明をされているか、改めて教えていただきたいのと、あと、知事がお2人のこの辞退に関してどのように評価されているかお聞かせください。
●知事
私どもは密になるような状態を今、感染状況の中でつくるのがいいのかどうか、そういう意味で公道を著名人ランナーが走られることについては控えたほうがよいのではないかと考えてまいりました。こうした考え方を[公益財団法人オリンピック・パラリンピック競技大会]組織委員会や関係者のほうにもお伝えをしてきたわけであります。ただ、これとはまた別に著名人の方々も非常に悩ましかったんだろうと思うんです。私もその立場なら、いろいろ考えてしまうかなと思わざるを得ないのが昨今の状況ではないかと思います。それで、具体的には、その著名人の方から再度事務所の方々と私どものスタッフでいろいろとお話を聞かせていただいたわけでありますけれども、越境してやってくることに対してやはり懸念があると、こういうお言葉があったそうです。それから、あと、所用、いろんな用事がございますので、そういう様々な用務があると、こういうようなお言葉もあったそうです。こういうことでお2人サイドのほうからも、今回は辞退ということでのお話をいただきました。
私どもとしてはふるさとに対する熱い思いを感じさせていただきまして、本当に感謝の気持ちでいっぱいでありますし、今は涙をのんでという状況なんだろうと思うんですが、ただ、いずれこの感染の収まるとき、イモトアヤコさんや森下広一さんにはまたふるさとの土を踏んでいただいて、県民と触れ合っていただくような、そういう機会ができればというふうに念願していますし、私どももそうした意味でお2人の気持ちに答えていきたいと思います。
○共同通信 遠矢直樹 記者
すいません。関連、共同通信の遠矢です。関連してなんですが、この著名人ランナーの辞退が決まったのはいつになるんでしょうか。
●知事
これはここ数日といいますか、ここ最近の話合いの中で決まってきておりますが、基本的にはあちらの意思表示とお考えをいただければと思います。私どもで前から申し上げている組織委員会が、これ、所管をしていることでもございまして、私どもで最終的な決定権がないということもございます。ただ、全国でこういう著名人ランナーの方々がそれぞれ悩まれているんじゃないかなと、最近の報道を見て思っておりますけども、このお2人につきましてもいろんな思いの中で今回は辞退をされたのだろうと受け止めております。
○共同通信 遠矢直樹 記者
それと、昨日、県の実行委員の会合があった中で、この著名人ランナーが辞退するという話を報告されなかったのはなぜなんでしょうか。
●知事
いろいろと、どういう言い方をしたらいいのかということもございまして、昨日から今日にかけまして公表の仕方について御相談をいたしておりました。
○中国新聞 小畑浩 記者
すいません。中国新聞小畑です。関連してなんですけれども、かねてから公道で著名人ランナーが走らないように、密集をつくらないようにということでリレーの見直しということ、進めてこられたわけですけども、その議論とお2人の辞退にはどう関連性があるかどうか、その辺り受け止めをお願いします。
●知事
御辞退という意思表示がございましたけれども、私の感じでは御自身の思いというのがやはりおありだろうと思います。皆さんも想像していただければと思いますが、こういう中でマラソンランナーとして走ることについて、それぞれお立場もある中で難しい選択なんだろうと思います。現に全国では御辞退される方が少なからずおられるということでありまして、そういう中でお2人も悩まれていたんではないかなと思います。私どもの問題関心は走られるとしてもその走り方の問題があるだろうというふうに思っておりました。いずれにいたしましても御辞退ということでございますので、こういう著名人のランナーの方が公道を走るということには結果的にはなっていないということであります。
○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者
すいません。ちょっと質問が重なるようで、短くていいんですけれど、要するに県側が、要するに辞退をお願いされていたというふうに、こちらは理解しておるんですけれども、要するに、お2人は県側の意向を踏まえて辞退したというふうにも受け取れるんですけど、その辺りどのようにお考えでしょうか。
●知事
実体はそうではないと思います。私どもはこの聖火リレーの在り方につきまして、問題提起を組織委員会のほうにさせていただきました。それで、あちらからのコメントは先ほど申し上げましたとおりでありまして、県境を越えて、越境して鳥取県に入ることについて懸念があるというお言葉を使っておられたり、それから所用がおありだということでありました。それで、私は多分それ正直なとこだろうと思います。ですから、こちらでも是が非でも来てくださいって言っていればもう一回考えるかとあったかもしれませんが、私どもとしては密を避ける今時期でしょうということは申し上げていたのは、また、これまた事実でして、そういう意味でお互いこういう形で折り合ったということではないかと思います。
○日本海新聞 濱田匡史 記者
すいません。日本海新聞濱田です。関連してなんですけども、お2人それぞれ県への辞退のコメントっていうのを分けていただきたいんですけども、県外から来ることで感染の拡大につながってしまうんじゃないかっていう懸念をされたのがどちらなのかということと、所用があると言われた方がどちらなのかっていうことなんですけど、所用っていうのが、日程は大分前から決まっているのでスケジュールの調整がここ数日で動くわけじゃないと思うんですけど、ちょっとその辺を整理していただきたいんですけど。
●知事
私どもお願いする立場なので、ちょっと詮索をしているわけではないんですが、事実を申し上げればイモトアヤコさんの事務所のほうから県境を越えて、越境して鳥取県に行くことについて懸念がありますとこういうお話がありました。また、森下広一さんのほうからは所用がありますというお話でした。
○山陰中央新報 藤井俊行 記者
山陰中央新報の藤井と申します。先ほどの関連でなんですけど、交渉、その著名人ランナーの方に走らないでほしいっていう交渉はしていたと思うんですけど、今回のお2人の辞退というのは、それよりも前にもう話としてあったことなのか、その交渉の過程の中でそういうふうになっていったのかっていうのを教えていただけますでしょうか。
●知事
ある意味同時並行だったかなと思います。時系列的には。長くやっぱりこれ皆さんもお察しいただけるかと思うんですが、大分その騒ぎがありましたよね。それで、お悩みになっておられただろうと思います。それで、私どもは私どもなりの問題関心でやはりこの聖火ランナーの在り方っていうのは3月の頭から議論をし、組織委員会のほうにも問題提起をさせていただいておりました。そういう中で、お互いこういうような言わばやり取りになったということかなと思っております。そういう意味で、多分タイミングの問題だけだと思うんですね。お2人とも要は故郷に錦を飾ることもありましたでしょうし、それからいろんな知り合いがこちらにもいらっしゃいますし、ふるさとへの思いもお強くっていらっしゃいますから、本当に切実かつ悩ましい胸のうちだったんではないかと思いますが、あとは他日を期してお2人と出会うチャンスというのをふるさととしても設定をさせていただくのが、多分私どもとしての礼儀かなというふうに思っております。
○読売新聞 安恒勇気 記者
読売新聞の安恒です。すいません。何回も繰り返しになりますけど、この著名人ランナーの話を昨日我々もいろいろ聞いて、辞退するということに言及されなくて、今日辞退するっていう発表に至ったこの昨日と今日の状況の変化っていうのを教えていただけますか。
●知事
これにつきましてはかねてあちらとこちらとやり取りをしておりまして、それで、私どもの基本戦略としては、これも繰り返しになりますが、著名人ランナーの方が公道を走られてそういう人だかりができるという事態は避けたいと、こういうことを我々としては模索をしておりました。それで、あちらはあちらであちらなりのお考えがあって辞退という選択をされる。それを今日もう連休に入りますので、どういう形で公表するかというような、その公表の仕方も含めまして、昨日から今日にかけて、昨日実行委員会で採択をされましたので、最終的な今、話合いをして今日に至っているということであります。
○共同通信 遠矢直樹 記者
すいません。今の質問で聖火リレーの県における実行部隊の実質の担当が県の実行委員であるわけで、本来であればランナーに関することであるとか、ルートに関することであるとか、そういったものはそういう場できちんと報告をした上で、昨日ルートの承認を得たようにその委員の人の承認を得るべきものなんじゃないかないうふうに思うんですが、その点についてはどうなんでしょうか。
●知事
でも、基本的に辞退というお話でありますので、それは実行委員会の意思だけで決まるものではないと思います。いずれにいたしましても、このような状況につきましては関係者の皆様にも、もちろん周知をさせていただきたいと思います。
○日本海新聞 岡宏由紀 記者
すいません。日本海新聞の岡ですけど、ちょっと話は変わるんですけど、今、クラスター対策監が県西部のほうに入っていらっしゃるっていうことなんですけど、緊急を要する状況っていうのがやっぱり今、米子保健所管内で起こっているわけなんでしょうか。
●知事
いろいろと飲食店等が絡むような事例とかが見られる状況もありますので、その辺のやはり対策を取る必要があるだろうということで、昨日米子のほうに行っておりました。私どもとしてはそうした関係先と協力をしてもらいながらPCR検査に応じていただいて、それで、実際に感染が広がる可能性があるかなしや、もし、あったとしたら速やかに医療提供体制を組ませていただいて、それで加療し、感染拡大の糸を断ち切っていくというようなことをやらなければいけない、そういう事案が、これはもう毎日のように、今、実は起きています。それで、昨日は例えば、そうした西部での案件につきまして、[クラスター]対策監が行かれたということでありますが、今現在ではそうしたことを今、何とか収めようとしているという状況ですね。
ただ、そうした形で、実は東部、中部、西部それぞれで起こるもんですから、それで、さっきの特命担当っていうのを、特命チームをつくって、ちょっとこれ中で私が申し上げる冗談でいうようなワーディング[言い回し]の意味ですけども、言わば住田1号、住田2号、住田3号、住田4号と、こうやって[住田 剛彦クラスター対策監の役割が果たせる職員を]増やしていかないと、とてもじゃないけど手が回んなくなったということであります。
○日本海新聞 岡宏由紀 記者
さっきおっしゃっておられたCt値の11相当っていうのが、例えば今の案件とかっていうことではないんでしょうか。
●知事
それはそれと別の案件です。
はい。実はCt値が低いケースというのはいろいろ出ています。それでちょっと我々も危機感持っているということです。それは地域に限らずですね。ですから、全県的というか、多分、全国的だと思います。それで、感染力が強い状況が今、この国にあるんではないかと思います。そうでなければ昨日、一昨日のその全国の数字を見ていただけたらと思うんですが、ああいうふうに急にいろんな地域が[感染者数]上がってこないです。それで、これは単に人手の問題だけで本当に説明できるでしょうか。多分できないんだと思うんですね、ああやって急に上がることは。
それはやっぱり出回るウイルスの状況っていうのもやはりカウントしていかなければいけないのだと思います。それで、私は[新型コロナウイルス感染症対策]分科会で先般出たときも、そういうウイルスで変異株に代表されるように、感染力が強いと認められるものが出たときは直ちにスイッチを入れるようなことを考えたほうがいいんじゃないだろうと、これ、若干あんまり採択されていないですけども、やっぱりそういう目線をやっぱり専門家の皆さんも本来持つべきだと思いますね。ただ、専門家の皆さんもエビデンス[証拠]が積み上がらないと表に出せないというお立場があるからだと思いますが、私どもは現場なので、今、非常に感染しやすいかもしれませんよ、だけでもやっぱりお伝えしたほうがいいだろうと。それで、こういう[新型コロナ感染症増大]警戒情報っていうのを出させていただきたいと思っているわけです。
ただ、過度にびくびくする必要は全然ないです。従来どおりのものを徹底していくということなんですが、うっかりうつるっていうような形だろうと思うんですね、最近のを見ていますと。皆さんも想像できないようなところで感染が広がっているクラスターを最近も実際に記事に書かれていると思いますけど、そういうのを見ていただければ、従来なら感染が広がらなかったのにというところで広がるケースが本当に出ているということでありまして、やはり注意のレベルを上げるということが大事なんではないかなと思っているんです。
○山陰放送 日野彰紀 記者
BSSの日野です。東京、大阪での3度目の緊急事態宣言というのが取り沙汰されております。県内の観光地などでは人が全く来なかった去年のゴールデンウイークのようになるんではないかということで大変心配する声も上がっております。この辺りの対応、知事としてどのようにお考えでしょうか。
●知事
そういう意味でやはり我々としても柔軟に考えなければいけないことも多いのだろうというふうに思います。それで、例えばこういうように新型コロナについての[新型コロナ克服緊急]応援金であるとか、そうした各種事業につきましては連休の後の5月いっぱいまで全部延ばしていこうというふうに考えております。それから、これは島根県と鳥取県の共同作業であり、ステージが上がってきたらということはありますけれども、今のところはまだステージ3には到達していないと考えておりますので、[#]WeLove山陰キャンペーンのように全国から見ると比較的まだ落ち着き状況のある山陰両県共同のキャンペーンなどできる範囲のことはやっていくのかなと。
ただ、正直申し上げて、今、越境してたくさんの方が首都圏だとか、関西から来られるということを、果たして観光地も望んでいるかというと、正直そうでもないんだろうと思うんですね。やはり一番大切なのは、日本全国でこれを収めること、それで、静かになったところでまた往来が盛んになって、今までたまっていた欲求を放出していただいて、旅を楽しんでいただくと、そういうモチベーションが高まることが多分一番の特効薬なんだろうと思うんです。
それで、関係者の方も非常に今、大変なので、取りあえず例えば資金面だとか、助成金など支えられるところは一生懸命やったり、それからこういうお店の中でも感染防止をしっかりやるということに、今、精力を使っていただいて、それで安心できるお店になればお客さんが帰ってくる、そういうような地域づくりをやはり今は地道にやっていく必要があるんだろうと思います。私どもも、しっかりと目配りをして、関係者の御意見、御要望も承りながらできるだけのフォローアップを、そういう飲食や観光関係など進めてまいりたいと思います。
○日本海新聞 濱田匡史 記者
すいません。日本海新聞濱田です。知事、感染増大警戒情報に関してなんですけども、これすごく難しいと思うんですけど、そのCt値が低いものに着目をして、世間の警戒を促すというのはすごくいい考えだと思うんですけど、今あった警戒レベルっていうものがそもそもあって、それで、その段階で多分県民は、じゃあ、変異株がはやっているから相当注意しないといけないよねっていう中でやっていたと思うんですけど、さらにその注意をしないといけない厳重警戒レベルっていうのを設けられて、それで、対応例に具体的に家族など、以外との外食を控えるとかっていうふうな対応例ありますけど、そうするとその上の天井をつくってしまって、警戒レベルの段階でそういうことを実践されていらっしゃった方が、じゃあ、厳重警戒レベルになってないんだったらしなくてもいいよねっていうような、その基準をつくったことによって対策にばらつきが出ちゃうんじゃないかなとも思ったりするんですけど、それで、あと、少なくともそのこれまでも県の中でコロナの注意報と警戒と、レベルっていうの、3段階あって、さらに今回の変異株なんかに基づいた感染増大警戒情報っていうので基準が5つ今そろっているので、ちょっと分かりにくくなってしまっているんじゃないのかなと思うんですけど、その辺は何か解消するようなPRとかっていうのをお考えであれば教えてください。
●知事
その辺はちょっと工夫していきたいと思うんですが、従来、注意報、警報でやっておりました。正直それでどれほど警戒してくださるかなっていうのがありました。それで、分かりやすい話という意味で、感染増大警戒情報というのを、このたび運用するようにしたんですね。それで、これはウイルスが前と違いますよということは多分皆さんあんまり知られんと思うんです。それで、そのことをやはり皆さんにも知っていただいて、前のウイルスならこれで大丈夫だったかもしれないけど、今は難しいかもしれない、そのことを意識づけしていただこうというのが最大の趣旨でございます。
それで、その中でも今回特に、最近の感染の仕方がちょっと強烈なところがあるわけですね。ありていにいえば、役場のクラスターなんか典型でありまして、皆さんがこの会場におられて置いてあるようなパーティションが置いてあるわけですよ。それで、そこで皆さんマスクをして、役場ですから大騒ぎをしてみんなで歌を歌ったりしているわけじゃないんですよね。ただ、そういうような職場環境の中でも実際にクラスターが起こったと、正直解明できない、解明しきれないところです。
それで、ですから、やはりこういうことも起こり得るんだよということで、例えば体調にちょっと異変感じたら、すぐに病院に相談してみようかとか、保健所に相談してみようかとか、それからふだんならここはもうマスク外すとこだけど、マスクやっぱりつけとこうかとか、そういうような警戒心をもう少し高めてもらうというのが趣旨であります。ちょっとここら辺の分かりにくいところなどがあれば、また景山先生[鳥取大学医学部教授]はじめ、専門の先生方ともよく調整をさせていただいて、基本的にはこの感染増大警戒情報ということでありますが、かなり今、警戒レベルを上げるべき段階ではないかと、こういうふうに大まかに受け取っていただければ、多分、目的は達せるんじゃないかと思っています。
○時事通信 今泉悠 記者
すいません。時事通信の今泉です。話題変わるんですけれども、ワクチンの配分についてなんですが、都市部に重点的に配分すべきじゃないかという意見が出てきています。20日は東京都知事が二階幹事長と話して、その点で、都市部に重点配分するっていう点で一致しました。それで、あと、同じ21日なんですが、政令都市の市長の集まりが、河野大臣に重点的に配分するその戦略的な供給というのを要請しました。知事のこのお考えというのをまずお聞きしたいのと、あと、今後こういったその重点配分っていうのは、知事会であったりとか、あるいは分科会で話題に上る、既に上っておるのかもしれないんですけども、その議論はどのように展開していくお考えでしょうか。
●知事
多分多くの首長が、特に地方で何とか感染を抑えようと頑張っておられる首長さんたちは、複雑な思いで聞いたんじゃないかなと思いますね。昨日も中村[時広]愛媛県知事の涙を見て、大変に実は共感しました。私も日頃情報交換をさせていただいたり、あの方割と情熱的でありますので、食ってかかってくるぐらい、今の感染対策について御意見をいただくこともございました。それで、地元でそれでも感染が今回、ウイルスが強いんです。ですから、広がってしまうと。それで、これをうちはこうやって一生懸命ローラー作戦でやっています。それで、愛媛[県]も多分そういうことをされているんですよね。一生懸命やっていると思います。それでも乗り越えられてしまったと。それで、結局走れない人がいて、ああやって涙されたというのに共感をするわけであります。
そういうふうに、実は多くの自治体は、冒頭申し上げましたように人流の抑制とか、それから医療体制の整備、これ当たり前のことです。それで、そのイロハのイである感染をどうやって波を抑えるかと、その数を抑えるか、これに注力をしているんです。それで、鳥取県も今、徹底的にやっていて、最前線になっているんですね、今。関西ですから、ほとんど。それを一生懸命やっている、そういうような身でありますので、多分多くの首長さんは、特に市町村の中でも中山間だとかいろんな地域の方々は、今回の動きはほんとに複雑な気持ちで聞いたんではないかなというふうに思います。
私は報道を見て、強烈に頭に浮かんだのは、芥川龍之介の[小説]「蜘蛛の糸」でありました。子供のときに好んで読んだものであります。地獄のような状況、血の池地獄から?陀多[カンダタ]が上がってくるわけですね。それでお釈迦様がこのクモを助けたことがあったなと言ってクモの糸を垂らすわけでございますけども、それでそれを頼りに言わばハスのうてなの上を目指して上がり始めるわけでありますが、大分上がったところで、後ろに一緒にこの糸につかまって登っていく、そういう者たちを見て、これは自分の糸だと言った途端に糸が切れて、みんな地獄へ落ちてしまうと。
今回のワクチンは多分クモの糸だと思います。それで唯一の解決策になるかもしれない。それでそれを何とかみんなで分け合いながら、これをできるだけ効率的な形で進めていかなければ、いち早くこの泥沼から逃れることはできないわけであります。そういうようなことを、ぜひ我々としては考えるべきなんではないかなと、そういう私、昔読んだ小説が、子供の頃の思い出が鮮明に頭によみがえったところであります。今、我々がやらなければならないことはワクチンの取り合いではありません。決してない。冒頭申し上げましたように、足りてないのは感染の波を抑えることです。この努力をやはり全国でやらなきゃいけない。その努力ができていないところが現実にはあるんです。だから収まらない。
あと、今のワクチン、ワクチンというかウイルスは強すぎるので、これをたたくためには相当徹底的にやらなきゃいけない。それで、鳥取県はその日のうちに検査をして、その日のうちに病院のベッドを用意します。それで次の人も検査を始めます。これをやっているからまだ先回りできるんですけども、このぐらいの努力、何でできないのかなと思いますね。それで全国では、鳥取県は最も保健所の数やら病院の数やら少ないところです。それで、そこを何とかやりくりをして、中山間地などお年寄りがいっぱいいて、その人たちの命を救うために我々はやっているんです。
それで、ワクチンをなぜ高齢者に先に打つかといえば、命を守るためです。その命の重さは大都市と地方では違うんでしょうか。私は同じだと思います。今、我々国を挙げてやっているのはこういう医療従事者をまずして、それで、そうした医療提供体制、これを確保する。それから重症化しやすい高齢者だとか、基礎疾患のある人、これを優先してやろうと。これは命を守る戦いの上でワクチン確保の最大の焦点だと思います。それをどうやって効率的にやるか、これに私たち神経を注ぐべきであるのにクモの糸を切らすことはあってはいけないと思います。
21 ゴールデンウィーク中の県境をまたいだ移動と#we love山陰キャンペーン
○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者
TSK勝部です。ちょっと話変わって恐縮ですが、ゴールデンウイークの対策なんですれども、去年のように鳥取県として都道府県境をまたいだ移動については、強力な自粛を呼びかけられるのかっていうことと、先ほどちょっと話が出たんですけど、島根県との共同作業でWeLove山陰というのがいろいろ今後も展開、考えていらっしゃるかもしれませんが、ちょっと今日もやっぱり情報入ってくると、島根県がやっぱり2桁台の感染確認というのが結構続いていますが、そういう状況踏まえるとなかなか今後やりにくくなってくるんじゃないかと思うんですがその辺りどのようにお考えでしょか。
●知事
これは[島根県の]丸山[達也]知事とかねてお話をさせていただいています。我々は感染を抑えることが最大の観光行政だと思っています。そういう意味で両県一致して割と徹底的な感染対策、それから感染ルートの解明、こういうことを情報共有をしながら共同でやってきました。今後もやっていきたいと思います。それで、仮に一方の感染状況が悪化をしてきた場合には即座にこの事業は止めましょうということで合意していますので感染状況いかんによっては緊急に話し合って即停止をするということを考えたいと思います。
ただ、これは、[#]WeLove山陰は両県のキャンペーンでありますけども、それぞれの県内のキャンペーンというのもまたそれぞれあると思います。それで、そういう意味で県境をまたがないマイクロツーリズムの余地というのはまた別途あるだろうと思います。本県としてはステージ3相当になるかどうかが焦点だと思っています。ステージ1ないし2の段階でとどまっている限りは、やはり観光施設や宿泊施設でのクラスターというのは本県では出てないですし、他県でも千葉県で1件かつてあった例がありますけども、そのぐらいしかあんまり聞いてないです。ですから、多分旅の特性として旅に出る人も注意をするし、迎え入れるお宿や観光施設もいろんな方が来られるので最大限の注意をしていますので、多分感染ルートということにならないのが現実だったのかもしれません。
ですから、真っ先にこのマイクロツーリズムを止める必要までは今は感じていませんが、今後そのウイルスの動向、これよく見なきゃいけません。ウイルスがこういう旅にも影響するような下がり方をし始めた場合にはやはり考え方を変える可能性もありますけれども、現状では当面はまだ維持をしていくという戦略かなと思っております。
22 鳥取砂丘コナン空港での赤井秀一カラーオブジェお披露目での新型コロナウイルス感染症対策
○日本海新聞 濱田匡史 記者
すいません。コナン空港の新しい赤井秀一のカラーオブジェのお披露目に関してなんですけども、知事先ほどお話の中で、今、コロナの変異株なんかも相当広まっていてうつりやすい状況にあって、会計検査院が鳥取に来ることもいかがと思うというような御発言があって、今、非常に注意して啓発していらっしゃる中なんですけども、多分、映画の公開もあって設置の時期というのはこのタイミングだと思うんですけども、プロジェクションマッピングを定時で公開することになると、多分ファンの方は集まってしまうだと思うんですけども、今、鳥取市は感染増大警戒情報っていうのを発令中でして、非常にうつりやすいから懸念してっていう、県が一方でいう中で、こういうふうに人を呼び込むようなものっていうのがちょっとあまりそぐわないのかなと思うんですけど、例えばプロジェクションマッピングだけは警戒情報が取れてからにするとか、そういう変更の考えっていうのはありますか。
●知事
それは状況を見て柔軟に対応させていただきたいと思います。実は、今、予定しているのは明日公開することになりますけども、それをインターネットで発信をしたいと思っています。それで、当面はそういう形で楽しみにしていただくというのを主眼に置きたいというふうに思います。ただ、県内の方もいらっしゃいますし、いろんな形の対応もあると思いますので、プロジェクションマッピングをやりながら停止するかどうか、あるいはやり方を工夫するということも含めまして、それは柔軟に対応させていただきたいと思います。
○共同通信 遠矢直樹 記者
共同通信の遠矢です。ちょっと話変わるんですけど、オリンピックを巡って、この数日二階幹事長も感染が広がっているようならスパッとやめるのは無理じゃないかみたいな発言もされていまして、それで、全国的にも緊急事態宣言を出すか出さないかっていうような話になっている中で、五輪を実際に開催するかどうかについて開催すべきなのか、もう今は難しいんじゃないか、知事としてはどういうふうに考えていますか。
●知事
これはほんとに微妙な状況なんだろうというふうに思います。そういう意味で、国を挙げて、今、緊急事態宣言をやっていこうということなのかなと横から見つめさせていただいているという状況だと思います。仮に緊急事態宣言が出ている中で、オリンピックが開かれるというようなことがほんとにあっていいのだろうかと、それは正直疑問があります。ですから、感染状況を何とか抑える努力というのを、やはりそれぞれの地域、大都市であっても地方であってもやっぱりやるべきだと思うんですよね。それで、それはぎりぎりまでやることが、これが住民の健康と命を守ることにもなりますし、ひいては世界の皆様にも安心を与えることにもつながるものでもあろうかと思います。
ただ、それについてほんとに努力をされているのかなというのは、やはりもう一度その本丸の人たちは考えていただく必要があるんじゃないかなというふうに思います。ワクチンを早く打てばそれで終わりということには絶対ならないです。まずは自分たちも汗をかいて、今、鳥取のような田舎の保健所がやっているみたいに必死になってやっぱり追っかけ回して感染を断つことです。それを丁寧にやった宮城[県]が下降局面に入りました。それ以外は全部上がっています。そういうことをやはりもう一度緊急事態宣言を出すに当たって、人流を抑制する、あるいはそうした形で医療提供体制ということもあるかもしれませんけども、やはり基本に立ち返ったことを本気でやらないとオリンピックに響く事態になりかねないのではないかと私は一国民として懸念も持っています。
○共同通信 遠矢直樹 記者
すいません。その今回緊急事態宣言が出て仮に東京や大阪の感染がかなり広がっている地域で感染を抑えることができなければオリンピックの開催というのは難しいんじゃないかということですか。
●知事
オリンピックは7月8月のことでしょうから、まだその判断のチャンスというのはその後にあるのだろうというふうには思います。また、オリンピックの場合注意しなければいけないのは世界の状況ですね。それで、世界の中で果たして、今これをやるために1つの特定の国にいろんな国が集まっていいのかどうかというのはいずれ判断しなきゃいけない時期っていうのはあるのかもしれません。ただ、その判断は必ずしも今ではないのかなというふうには思います。ですから、まず今やるべきはやはりそうした意味で、基本に立ち返った丁寧な対策、全勢力を挙げて場合によっては地域間の応援ということもあっていいと思いますし、やるだけのことはやはりやっていかないと今回のウイルスは手ごわい、そう簡単には勝てないのではないかというふうに思っております。
〇読売新聞 安恒勇気 記者
そのほかありますでしょうか。じゃあ、ありがとうございました。
●知事
はい。どうも、ありがとうございました。