特集/笑顔未来輝く「子育て王国」~地域で支える日本一の子育て環境~

  少子化が加速する今、地域全体で子育てを支える環境が、ますます重要になっています。
  子どもは未来を担う宝。県では「子育て王国とっとり」建国を宣言(2010年)し、全国の一歩先行く支援を継続しています。

未来のための子育て支援

  6月に発表された昨年の合計特殊出生率(一人の女性が一生の間に生む子どもの数)は1.34。コロナ禍の影響もあり、少子化のさらなる加速を示す結果となりました。着実に回復してきた鳥取県の出生率も、全国上位の水準は維持したものの、1.59と一進一退が続いています。(下記「鳥取県の合計特殊出生率の推移」を参照)
  経済活動の縮小や社会保障の負担増、地域コミュニティの衰退など、急激な人口減少に伴う社会的課題は、深刻さを増していきます。子どもたちが健やかに育つ環境を整えることは、未来につながる大切な投資なのです。
  少子化の主な原因とされているのは、未婚・晩婚化の拡大と夫婦間の子どもの数の減少。しかし結婚を望む人(下記「結婚の意向がある人の割合と未婚率の推移」を参照)や理想の子どもの数(下記「理想的な子どもの数」を参照)が大きく減少しているわけではありません。理想と現実のギャップが生まれる背景は、出会いの機会の減少、子育てや教育費の負担の重さ、仕事と家庭の両立の難しさなど、さまざま。社会が一体となってこのギャップの解消に取り組むことが、子育て世代の願いに寄り添い、地域のにぎわいや活力を次世代へ引き継いでいくことにつながります。
  子育ては、ライフステージの変化を伴いながら、およそ20年かけて行う大仕事。鳥取県では、出会い・結婚から妊娠・出産を経て、子どもたちの健やかな成長を支えていく、切れ目のない支援を実施しています。特に不妊治療や保育環境の充実、医療費・通学費の負担軽減などは、全国でもトップレベルの取り組み。子育て世代を継続的に、きめ細かくサポートすることで、誰もが安心して子どもを産み育てることのできる環境を整備しています。

鳥取県の合計特殊出生率の推移
鳥取県の合計特殊出生率の推移のグラフ
出典 厚生労働省「人口動態統計」より作成

結婚の意向がある人の割合と未婚率の推移
結婚の意向がある人の割合と未婚率の推移のグラフ
※結婚の意向は「いずれ結婚するつもり」としている未婚者(18歳から34歳)
※未婚率は50歳時の未婚割合
※年次の括弧内は結婚の意向に関する調査年
出典 内閣府「令和2年版少子化社会対策白書」より作成

理想的な子どもの数
1人 2.3%
2人 40.4%
3人 49.6%
4人 3.9%
5人以上 1.5%
0人・不明 2.3%
出典 平成30年度鳥取県における少子化対策等に関するアンケート調査結果より作成

一歩先を行く! 鳥取県の子育て支援

地域みんなで子育て応援
  子育て応援パスポート
  とっとり子育て隊

働きやすい環境づくり
  イクボス・ファミボス宣言企業
  家庭教育推進協力企業

  妊娠から子育てを総合的にサポートする子育て世代包括支援センター(ネウボラ)を全市町村に設置 【全国初】

(1) 出会い・結婚
●県の婚活サポートセンター「えんトリー」運営 【成婚数130組以上】

(2) 妊娠
●不妊検査を全額助成 【全国初】
●不妊治療費の助成 【全国トップ】

(3) 出産・赤ちゃん
●産婦人科医の充実 【全国トップ】
●産後ケアの無償化 【全国トップ】
●在宅育児世帯への経済的支援 【全国初】

(4) 子育て(幼児)
●小児科医の充実 【全国トップ】
●待機児童ゼロ 【15年連続全国トップ】
●自然保育を行う園の認証・支援 【独自制度】

(5) 子育て(小中高)
●高校生(18歳)までの子どもの医療費を助成 【全国トップ】
●高校生の通学費用を助成 【全国トップ】

まずは自分を見つめ直して

えんトリー(とっとり出会いサポートセンター)
縁結びナビゲーター

福永(ふくなが) 貴子(たかこ)さん(米子市)
福永貴子さんの写真

  近所や職場に世話焼きの人がいた昔とは違い、結婚相手は自力で探さないといけない時代。異性と知り合う機会がない、自分に合う人が見つからないと悩む人を応援し、1対1の出会いをサポートしている「えんトリー」。そこで活躍するのが「縁結びナビゲーター」の福永貴子さんです。
  昔ながらの「仲人さん」と同様に一人一人の希望に沿ったお相手を紹介。不安や悩みも受け止めてくれる心強い味方です。福永さんが結婚を望む人に伝えるのは、まず自分を見つめ直すこと。「自分はどんな人間か、なぜ結婚したいのか、どういう人生を送りたいか。そうすればおのずと、本当に相手へ望むことや自分自身の磨くべき点が見えてきます」。
  また100%の理想を求めないことも大切とのこと。「減点方式ではなく、相手の良いところに目を向けて。コミュニケーションを大切に、前向きな気持ちで行動する人には、きっと良いご縁が巡ってきます」とアドバイスしてくれました。

【問い合わせ先】 えんトリー
電話 0857‐30‐5151
https://entry-tottori.jp/

地域全体で支える子育て

  そして何より大切なのは、地域全体で子どもや子育て家庭を温かく見守り、支える意識を共有すること。バスや列車では妊婦や赤ちゃん連れの人を優先に。赤ちゃんが泣いてしまっても、親御さんが焦らないようゆったりと見守って。段差ではベビーカーに手助けを。駄々をこねる幼児に眉をひそめないで。泣くのもぐずるのも元気に育っている証です。
  子どもが愛され、子育て家庭が大切にされる社会だからこそ、子どもを産み育てることに夢や希望が生まれます。子どもは社会の宝であり、地域の未来そのもの。「子育て王国とっとり」は、子どもや子育てを応援する県民一人一人の心によって支えられています。

心と体を癒やしつつサポート

産後ケアとっとり(鳥取市)
助産師・保健師

本家(ほんけ) 勇子(ゆうこ)さん
本家勇子さんの写真

  産後の育児不安のケアや母乳育児の指導に携わって50年以上という本家勇子さん。豊富なキャリアを生かして今年4月、「本家助産所」の中に「産後ケアとっとり」を併設しました。小さな兄弟や隣近所の子守りの手伝いなど、赤ちゃんと触れ合う機会が減っている昨今。本家さんは「赤ちゃんにどう接したらいいか分からないから不安になる。相談する人がいなくてネットの情報に頼りすぎてしまう」と指摘します。
  産後ケアでは、母親が赤ちゃんの生活リズムや母体の変化を正しく理解し、心と体を癒しながら健やかに育児と向き合えるようサポート。「悩みや不安を安心して相談できる、頼れる場所がほしいという声を多く聞いています。産後ケアをもっと身近なものとして利用できるよう、地域に広げていきたい」と熱く語ります。
  また、家庭ではもちろん父親の役割が重大。「お父さんは育児の『参加者』や『協力者』ではなく、家庭生活を作り上げる主役の一人という自覚をぜひ持って」と強調。「男女ともに若いうちから赤ちゃんを迎え、育てていく意識を養ってほしい」との思いから、中高生や大学生などにいのちの大切さを伝える出前教室を幅広く行っています。
赤ちゃんと接する本家さんの写真
産後ケアで健やかな育児生活をサポートする本家勇子さん。豊富な知識と温かい人柄で、利用者から厚い信頼を寄せられている

施設の外観の写真

【問い合わせ先】 産後ケアとっとり
電話 0857‐37‐4343、090‐8063‐3521
https://sangocare-tottori.com/

コロナ禍でも笑顔で子育て

  新型コロナウイルス感染症が流行する中、子育てに不安な気持ちを抱えている人も多いのではないでしょうか。困りごとやストレスは、一人でため込まないことが大切。誰かに心のうちを話すことで気持ちが楽になることもあります。県の窓口では電話やメールによる相談を受け付けていますので、気軽に利用してください。
  鳥取県の子育て支援ポータルサイト「子育て王国とっとりサイト」では、感染症対策の情報や各種相談窓口のほか、親子で楽しめるイベントなども紹介しています。コロナ禍でも笑顔を忘れず、健やかに過ごしましょう。

子育てや虐待などの相談窓口
福祉相談センター(鳥取市江津) 電話 0857‐23‐6080
倉吉児童相談所(倉吉市宮川町) 電話 0858‐23‐1141
米子児童相談所(米子市博労町) 電話 0859‐33‐1471

児童生徒・保護者向けの相談窓口
  いじめ・不登校総合対策センター(鳥取市湖山町北)
  電話 0857‐28‐8718
  メールアドレス ijime@kyoiku-c.torikyo.ed.jp

※その他の窓口・情報は「子育て王国とっとりサイト」を参照
https://www.kosodate-ohkoku-tottori.net/

【問い合わせ先】 県庁子育て王国課
電話 0857‐26‐7573 ファクシミリ 0857‐26‐7863
メールアドレス kosodate@pref.tottori.lg.jp



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