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令和4年度を振り返って

 当センターは、今年度開館40周年の節目の年を迎えましたが、皆様にはセンター事業についてご理解、ご協力を賜り誠にありがとうござました。

 今年度は、新型コロナ感染症第6波から始まり、間髪を入れず第7波・8波を迎え、これまでにない感染者数となり、事業実施に大きな影響が出ました。上期最大のイベントである「古代まつりin埋蔵文化財センター」も準備を進めていたところでしたが、感染拡大は衰えを見せず、苦渋の決断により中止することになりました。急遽の中止決定により、開催を心待ちにしていただいた皆様には大変ご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。

 こうした中ではありましたが、古代山陰道特別講座やまいぶん講座、考古学フォーラム、調査研究成果発表会等でオンライン聴講を併用したハイブリッド方式で開催したほか、「因伯山城写真コンクール」を実施し、県内城館の魅力を多くの方に発信できました。さらに、DX(デジタルトランスフォーメーション)分野にも積極的にチャレンジし、古代山陰道の発掘調査成果を基にパソコン上で体感していただけるように「因幡の古代山陰道XR」を作成して、展示室とYouTube上で公開しました。YouTube版では3,600回以上視聴していただき、関心の高さを知ることができました。また、8月に開催された「GIGAスクールフェア2022 in Tottori」では古代山陰道XRの公開の他、出土土器の3Dモデル作成のデモンストレーションを体験していただき好評を得ました。さらに、3Dプリンターを活用し、県内の前方後円墳や中世城館跡のジオラマモデルを作成し、ロビー展示を行うとともに、SNSでも情報発信し、皆様にも関心をもって見学いただきました。

 ふるさと教育の実践においては、県東部の小学校を中心に出前授業の回数も延べ40回を超えるとともに、修学旅行の訪問先に当センターを選んでいただけ、子どもたちに地域の歴史を学ぶ面白さや大切さに気付いてもらえ、地域を愛する気持ちの醸成に寄与できたのではないかと思っています。

 継続的に実施している重要遺跡発掘調査のうち、青谷地区で行っている古代山陰道の調査では、時代は不明ですが西側丘陵上の青谷大平遺跡で道路痕跡を、倉吉市の市場城跡では大規模な造成工事の痕跡や大型建物を発見することができました。県内古墳調査研究事業では発掘調査委員会を立ち上げると同時に、レーザ地形測量図の解析及び周辺踏査を行ったところ、思いがけず新発見の古墳を多数確認することができました。また、出土木製品等の保存処理も着実に進めることができました。

 ここ3年間は、新型コロナ感染症に振り回されましたが、これにくじけず来年度も埋もれた地域の歴史を明らかにし、歴史資源を活かした事業を進めて参りたいと思います。皆さまに長く愛される埋蔵文化財センターをめざして参りますので、皆様の温かいご支援、ご協力を引き続きよろしくお願いいたします。

鳥取県埋蔵文化財センター

 所長 牧本哲雄

 

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まいぶん講座の様子

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古代山陰道特別講演の様子

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考古学フォーラム2022の様子

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現地説明会の開催(市場城跡)

GIGA

GIGAスクールフェアの様子 

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歴史授業実践の様子

syuugakuryokou

修学旅行生の受け入れ

mokuseihihozon

出土木製品保存処理作業

  

イベント等の申込

令和6年度鳥取まいぶん講座申込(4月18日(木)~募集開始)


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センター紹介

 久松山地域は戦国時代以降鳥取城が築かれ、鳥取藩32万石の中心地でした。現在でもこの地域は県庁があり、行政の中心地となっています。

 しかし、戦国時代から遡ること約800年前の奈良時代、県庁から4キロほど離れたこの国府町に国史跡因幡国庁(現在の県庁にあたるもの)がありました。今ではひっそりとした田園地帯ですが、因幡三山(甑山(こしきやま)、今木山(いまきやま)、面影山(おもかげやま))に囲まれ、当時の面影を残す万葉の歴史と古代の出土品にあふれた万葉の里となっています。
 この歴史豊かな万葉の里の一角に埋蔵文化財センターはあります。


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