防災・危機管理情報


  10代の終わりから40代前半を「性成熟期」といい、性成熟期には大きく分けて18~37歳の前期と、37~45歳の後期の二つの時期があります。前期は、月経周期が安定し、妊娠・出産に最も適した時期といえます。後期では、女性ホルモンは少しずつ分泌量が低下していき、それに伴い不妊や体のトラブルも増えてきます。また、どの時期も月経に伴う様々な不調が起きやすいともいえます。

 家庭、仕事、学校などの生活に支障があるときは、産婦人科を受診しましょう。

 

月経に伴う不調

・PMS(月経前症候群)

 PMS(Premenstrual Syndrome、月経前症候群)とは、月経の3~10日前に起こる独特な体や心の不快な症状をいいます。多くの女性が、月経前に様々な症状を感じています。
 代表的な症状は、イライラや気分の落ち込み、不安感、怒りっぽくなるといった心の症状、下腹部や乳房の張り・痛み、頭痛、手足のむくみといった体の症状ですが、様々な不調が複合的に発生し、個人差も大きく、多種多様です。月経が始まるとともに症状がおさまります。

・月経困難症

 月経中にあらわれる強い下腹部痛(いわゆる月経痛)をはじめとする不快な症状を指します。症状は、下腹部痛、腰痛、嘔気(吐き気)、頭痛、疲労・脱力感、イライラ等です。

「機能性月経困難症」  初経を迎えてから2~3年たち、月経周期や期間・量などが安定してくる時期に始まります。子宮が過剰に収縮することなどが原因と考えられ、月経の初日や2日目頃に症状が強く出ます。また、特定の疾患が無い場合の月経困難症がこれにあたります。

「器質性月経困難症」 子宮内膜症や子宮筋腫などの疾患が原因となっている場合の月経困難症をいいます。学校や仕事に行けなくなるなど日常生活に支障が出たり、鎮痛薬を飲んでも効かなくなったりするほど症状が重い場合は、このような疾患に起因する月経困難症である可能性があります。

[参考]月経に伴う不調による仕事への影響

 経済産業省の行った調査によると、女性従業員の約5割が女性特有の健康課題などにより職場で困った経験があると回答し、そのうちの多くが月経関連の症状や疾病、PMS(月経前症候群)によるものでした。

経済産業省データ1

 

 女性特有の健康課題や症状、妊娠・出産・妊活等により、職場であきらめなければならないと感じたことがある女性従業員の割合は43%でした。また、その際に職場で必要と感じたもの、あれば助かったと思われるものとして、
・「会社による業務分担や適切な人員配置などのサポート」
・「治療などのための休暇制度や柔軟な勤務形態を支えるサポート」
・「上司や部署内でのコミュニケーション」
が回答の上位となっています。

経済産業省データ2
 

妊娠・出産

妊娠・出産の時期は女性ホルモンが急変動し、さまざまな不調が起こります。

妊娠~産後に現れる症状 ※一般的なもの

 初期(0~15週)

だるさ、乳房の張り、膀胱等の圧迫による頻尿、眠気など

吐き気などつわりの症状により、食事が食べられないこともある。

 中期(1627週)

子宮が大きくなることによる、むくみやしびれ、腰痛、貧血、便秘など

体調が安定し、赤ちゃんの胎動を感じるようになる。

 後期(2835週)

動悸・息切れ、頻尿・尿漏れ、手足のむくみ、お腹の張り、胃が圧迫されることによる胃もたれや食欲不振

 臨月(3639週)

動悸・息切れ、頻尿・尿漏れ、手足のむくみ、頻繁に発生するお腹の張り、腰痛

 出産

出産による体力消費、骨盤周囲の違和感、尿漏れ、乳汁産生による乳房痛、乳頭痛、

 産後

妊娠を維持していた女性ホルモンの分泌の減少によるマタニティブルーズ、産後うつ

・マタニティブルーズ

産後すぐのホルモンバランスの大きな変化に伴い、情緒が不安定になる。抑うつと涙もろさが特徴

・産後うつ

産後6週~8週の間に発症するうつ病で産後2週間以上続く、イライラ、気分の落ち込み、不眠、無気力や不安、食欲低下、自分の好きなことに興味がわかないなどの症状

 

周囲の人ができること

  • 妊娠中は、体質・体調が著しく変化し、身体にも大きな影響を与えます。家庭だけでなく、働く場においても、身体に負担を与えることのないよう配慮し、十分に能力を発揮することができる環境づくりに努めましょう。
  • マタニティブルーズが長引く場合、産後うつに移行することがあります。一人で抱え込むことがないよう、家族によるサポートだけでなく、産婦人科医、助産師、市町村(地域の保健師)等への相談も上手に利用されることをお勧めします。
 

「性成熟期」に見られる女性特有の疾患

 貧血/子宮筋腫/子宮内膜症/子宮腺筋症/子宮頸がん/乳がん など

「性成熟期」においては、月経(生理)の出血による貧血や、女性ホルモンが影響する子宮の疾患等が増えます。

 

※参考リンク

・公益社団法人日本産婦人科学会

産科・婦人科の病気インデックス(外部リンク)

HUMAN+男と女のディクショナリー(外部リンク)

加齢と卵子の変化

 卵子の元となる細胞は、女性が生まれる前、母親の子宮の中にいる胎児の間に一生分が作られ、その数は胎児(妊娠5カ月頃)の時が約700万個と最も多く、その後どんどん減少し、出生時には約200万個、排卵が起こり始める思春期の頃には約30万個、40歳を過ぎると5,000個を割るまで減少し、閉経時には0に近づきます。
 また、卵子の元となる細胞は、女性が生まれてからは新たに作られることはありませんので、女性と一緒に年齢を重ね、体と同様に老化現象も起こります。
 加齢による卵子の変化は、妊娠する確率にも深く影響します。夫婦で「いつまでに子どもを産むか」といったライフプランを考えることも大切です。

  

最後に本ページの担当課    鳥取県 地域社会振興部 人権尊重社会推進局 女性応援課
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