8月5日(土)に、ヨットで鳥取砂丘沖を巡る、「ジオパークヨット体験クルージング」を開催しました。
山陰海岸国立公園指定60周年を記念して、鳥取外洋ヨットクラブ(以下ヨットクラブ)との初のコラボレーションイベントとなります。
このイベントは、山陰海岸ジオパークを代表する鳥取砂丘周辺の地形・地質を海から観察することで、地元の自然への興味を深めてもらうことを目的にしています。
大変多くの方にから参加申込みがありましたが、抽選を行い、33名の皆様にご参加いただきました。そして、ヨットクラブからは、7艇のヨットと1艇の本部用クルーザーをご用意いただきました。
当日は9時30分から受付をして、当館の安藤専門員より、「山陰海岸ジオパークの概要」、「鳥取砂丘の成り立ち」、砂丘沖に見られる「海士島(あもうじま)の地形・地質」について説明させていただきました。
その後、ヨットクラブから、ヨットの模型を使って「ヨットが進む原理などの基礎知識とヨットに乗る際の注意事項」について、また、鳥取海上保安署から「海での注意事項やライフジャケットの着け方」などを話していただきました。普段、ヨットの作りや原理について詳しく聞く機会は少ないので、参加者は興味津々の様子でした。
10時30分から、振り分けられたヨットに乗船し、マリーナを出発しました。湾内ではエンジン運航だったのですが、鳥取港を出たあたりからメインマストに帆を揚げて少し波がある海面を疾走しました。風を受ける方向によっては、船体が大きく傾き”ドキドキ”する場面がありました。鳥取砂丘の馬の背に人影が見えた時には、思わず手を振っていましたが、馬の背の人たちも手を振り返してくれました。折り返し地点の海士島では、柱状の割れ目(柱状節理・ちゅうじょうせつり)が発達しており、釣り人の姿もありました。
約2時間の航海でしたが、海上で赤とんぼに出会ったり、ヨットから海に足をつけたり、普段できない体験と海から雄大な鳥取砂丘を眺めることができ、参加者一同大満足されたようです。
当日は風が時々強く吹いており、開催を心配しましたが、ヨットクラブのスタッフさんにとっては絶好のヨット日和ということで安心して体験クルージングを開催することができました。
また、ヨットクラブには、艇の操船のほか、参加者の安全管理や飲み物の提供をしていただきました。