血管撮影専用の装置を用い、X線透視下において腕や鼠径部から経皮的(皮膚表面)に血管内に細いカーテルを挿入し、目的の臓器(頭部、心臓、肝臓等)や血管の狭窄部位(治療部位)にカテーテルを進めます。造影剤を注入して血管の形や血流を連続して撮影をします。開腹や切開する手術にくらべ、体の負担や侵襲も少ない検査です。令和4年4月の装置更新に伴い、画質が向上し細部まで描出できるようになりました。最新の血管解析機能の搭載、被ばく量の低減など装置の進歩により安心・安全に検査を行うことができるようになりました。当院は一次脳卒中センターとして、急性期脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)診療に重点を置き24時間体制で救急患者受け入れを行っています。血栓溶解療法、血管内治療、直達手術など常時専門的先進治療をチームで担っています。
検査を受けられる方へ
検査機器
検査画像
頭頸部領域
頭蓋内や頸部の病変(動脈瘤、脳梗塞など)を直接切開せずにカテーテルを用いて診断・治療する方法です。当院は鳥取県中部医療圏の一次脳卒中センターの一つで、急性期脳梗塞の血栓回収療法を行います。
心臓領域
カテーテルを心臓の栄養血管である冠動脈まで進めて撮影することで血管の形状を把握します。血管狭窄や閉塞した部位を小さなバルーンカテーテルで膨らませたり、金属の小さな管を留置したりして、血管を再建し正常な血流を取り戻すよう治療します。治療後も定期的に検査し再狭窄が起こっていないか確認を行います。
腹部領域
経皮的にカテーテルを腹部血管まで進め病変(腫瘍など)を撮影します。病変に対しては塞栓物質により腫瘍を虚血状態したり、直接抗がん剤を注入する等の治療を行います。交通外傷などにより腹部臓器から出血した場合はその部位へカテーテルを進め、血管内で止血する治療も行います。
上肢・下肢血管領域
上肢や下肢の狭くなった血管部分までカテーテルを進め、内側から小さな風船状のバルーンで広げ狭窄部位を拡張する治療です。