昭和54年(1979)9月23日、三朝町曹源寺で採集
歌詞
もはや行きます 両親さまよ
長のお世話になりました 【送り出し】
もはや来た来た 殿御さんの里へ
万事よろしく頼みます 【着いたとき】
(伝承者:明治40年生)
解説
嫁入りの際に歌われる。他に次の詞章もある。夜、提灯を灯して通った。歌わないと通らせんと言われたものである。
門のかかりは千石二千
内へ入れば五千石
こちの嫁御さんは天延ぶ株で
内へ入れば座り株
ここは大坂一人じゃ越せぬ
殿御さんにと手を引かれ
おまえ百までわしゃ九十九まで
共に白髪の生えるまで
色じゃないわえ 味では泣かせ
ほんにあなたは唐辛子 唐辛子
もはや行きます村人さらば
長のお世話になりました
もはや行きます両親さまよ
今度来るときゃ客で来る
もはや行きます両親さまよ
今度来るときゃ孫連れて
ここは播州 舞子が浜よ
こちに見ゆるが淡路島
偶然立ち寄った伝承者のお宅で、大歓迎を受け、親しい知人(明治34年生)も呼び込まれて、教えてくださった詞章の数々である。