昭和39年(1964)8月8日、日南町菅沢で採集
歌詞
水になりたや戸田川水に
ヤレ 戸田の娘さんの化粧水に
(伝承者:明治39年生)
解説
田植え前の苗取り作業で歌ったとされているが、7・7・7・5の近世民謡調で、田植え歌にも自在に転用される融通無碍の詞章であることはいうまでもない。このときには他に「話やめにして歌にしようじゃないか 話ゃ口舌の元となる」も歌っていただいた。
また、日南町神戸上の方(大正11年生)から、平成元年8月20日にうかがった次のものもある。
こちの親方団子か餅か
餅は餅でも金持ちだ
咲いた桜になぜ駒繋ぐ
駒が勇めば花が散る
咲いた花より咲く花よりも
咲いてしおれた花がよい
咲いてしおれてまた咲く花は
うどんげの花ボケの花
花は二度咲く若さは一度
若さ恋しや二度はない
若いときには立つ名も花よ
立てておくれよわしが名を
(以下省略)