平成7年(1995)3月13日、米子市今在家で採集

歌詞

　こちの親方前から繁盛

　今は若世でなお繁盛   オメデトヤ

　鶴が舞いますこの家の空で

   この家繁盛と舞い上がる  オメデトヤ

（伝承者：大正元年生）

解説

　家を新築する際、その地面をしっかり固めるため地面を突き固める作業で歌われる作業歌である。この地区の別な類歌も紹介したが、盛んにう歌われていることを知るため、また紹介した。

  この地締め歌の別な歌について、『鳥取県の民謡』（鳥取県教育委員会1988年）から、西部地区の類歌を紹介しておく。日野郡日南町菅沢の方（大正6年生）と同町福塚の方（明治45年生）から収録されている（178～179ページ）。囃し詞は省略している。

　こちの親方前から繁盛　前から繁盛

  　今は若世でなお繁盛

   こちのお背戸の茗荷と蕗が　茗荷や蕗や

  　茗荷めでたい  蕗繁盛

　搗けどはたけど  この米おえぬ

　　この米おえぬ

   どこのお倉の下積みか

　 庭じゃ餅つく　中の間じゃ碁将棋

  　 中の間じゃ碁将棋

    奥の一間じゃ  金はかる

  　 金はかる

（入れ言葉）

　 ここらあたりが  大黒柱の下の石

  　金、銀、珊瑚を敷きつめて

    ドンドラドンと  搗いてごせ

  　 うれしめでた  三つ四つ五つ

  　ソレソーレ　三つ四つ五つナー

  　五つ重なりゃ　五葉の松  オモシロイ

  　ヨイサー　ヨイサー  もちあげて

  　ドンドと