鳥取県の財政状況

概要

   本県の財政は、地方交付税や国庫支出金、県債が歳入の約7割を占め、自主財源に乏しく、国に依存した財政構造にあります。中でも地方交付税とその身代わりである臨時財政対策債の占める割合が約4割であり、地方交付税に大きく依存しています。 

 こうした財政状況の下、本県は、これまで給与制度の見直しや組織体制改革、ネーミングライツや未利用財産の売却などによる財源確保の取組、徹底した事務事業の見直しなど、他県に先んじて行財政改革の取組を行ってきました。国と同様、社会保障費が上昇を続けるなど厳しい状況ではありますが、その結果として、県債残高を抑制しつつ、経常収支比率や将来負担比率をはじめとする各種の指標において全国の上位にあるなど他県と比較しても健全な財政状況を維持しています。 

   しかしながら、国も財政状況が厳しく地方交付税の大幅な増額が期待できない中、本県においては今後の人口減少を見据えた取組の充実が必要であることから、引き続き徹底して行財政改革に取り組み、一層の財源確保に努めていくことが必要です。

(参考:鳥取県の財政状況について(鳥取県IR資料抜粋)) (pdf:589KB)

  

主な財政指標

各指標の内容と詳しい値については以下のとおりです。(指標は令和4年度決算ベース)

(参考:地方財政状況調査資料(総務省HP))

評価項目

鳥取県の値

全国平均値

全国順位

実質公債費比率

8.9%

10.1%

10位

地方公共団体の借入金(地方債)の返済額(公債費)の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したもの。この割合が小さいほど財政の自由度が高いと評価されます。
将来負担比率

129.4%

154.2%

12位

地方公共団体の借入金(地方債)など現在抱えている負債の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したもの。この割合が小さいほど、将来の負担が少ないと評価されます。
財政力指数

0.27

0.49

45位

地方公共団体の財政力の強弱を表す指標であり、基準財政収入額を基準財政需要額で除したもの。この値が1を上回れば地方交付税の不交付団体となり、1を下回れば交付団体となります。
経常収支比率

87.4%

92.6%

2位

歳出総額の内の経常的経費に充当された一般財源の経常一般財源総額に対する割合。この割合が小さいほど財政の自由度が高いと評価されます。
ラスパイレス指数

95.8

99.8

1位

地方公共団体の一般行政職の給料額(本給)と国の行政職俸給表(一)の適用職員の俸給額(本給)とを、学歴別、経験年数別にラスパイレス方式により対比させて比較し、算出したもので、国を100としたもの。値は、令和4年4月1日現在。この値が高いほど給与水準が高いと評価されます。

財政状況の評価

各種財政指標の全国順位により鳥取県の財政状況を評価しました。

鳥取県の財政状況

 

評価概要

  • 自前の財源である地方税の割合は全国的にも低く、国から再配分される地方交付税に依存せざるを得ない状況ですが、弱い財政力の中でも比較的良好な財政運営を行っています。

  • 他の都道府県と比較して財政の弾力性も確保されており、公債費等の将来負担も過度な状況ではありません。

  • 人口の少ない自治体では、人口1人あたりの職員数が多くなる傾向にあるため、人口最少の鳥取県は他県に比べ人口1人あたりの職員数は多いですが、給与水準の抑制等に努めています。令和4年4月1日現在ではラスパイレス指数は都道府県の中で最も低い95.8となっています。
  

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