困難な問題を抱える女性には、性的な被害やDV、生活困窮、疾病や障がい、ひとり親家庭、介護、外国人、社会的養育経験者など、それぞれの背景や事情に起因する様々な問題が生じており、複合化・複雑化していることも多くあります。こうした問題の解決には、それぞれの問題に関する多様な関係施策による関係機関等との連携が重要で、各分野においても、支援施策の充実や、連携・協働が図られています。
困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(以下「女性支援法」という。)第8条第1項に基づいて鳥取県が策定する計画です。
この計画では、「鳥取県配偶者等からの暴力防止及び被害者支援計画」をはじめとする様々な問題に関する多様な関係施策における各種計画との整合性を図り、主に、女性支援法第9条に規定される「女性相談支援センター」を中心とした基本的な方針と施策の実施に関する計画とします。
基本目標1 支援が届きにくい女性への支援体制づくりや安心して相談できる体制づくり
<施策の方向性>
(1)女性の健康や人権の尊重、男女共同参画社会の意識醸成の推進
(2)早期把握のためのアウトリーチ支援及び伴走型支援の充実
(3)相談支援の充実
基本目標2 女性が抱える様々な困りごとに対応する多機関協働の支援の強化
<施策の方向性>
(1)県女性相談支援センターの支援調整機能の強化
(2)福祉事務所や市町村、関係機関・民間団体等の人材育成の支援
(3)様々な分野の各種相談機関とのネットワーク構築
基本目標3 県女性相談支援センターを中核とした生活再建や自立支援の充実
<施策の方向性>
(1)一時保護の充実
(2)県ステップハウス運営事業の充実と利用の促進
(3)同伴家族及び同伴児童に対する支援の視点をもったサポート強化
(4)地域生活の移行に向けた支援体制の強化
基本目標4 支援の切れ目をなくすための支援調整機能の強化と支援体制の構築
<施策の方向性>
(1)対象別制度の狭間やライフステージの狭間で、支援の切れ目をつくらない支援体制の強化
(2)一時保護等から地域生活の安定・定着の支援体制の強化
(3)福祉事務所や市町村の女性相談支援の強化と包括的相談体制の推進
(4)様々な分野の各種相談機関とのネットワーク構築