令和6年7月28日に山陰沖合で釣り客を乗せた遊漁船の事故が連続して発生し、多数の負傷者が出ていることから、第八管区海上保安本部より、航行中の見張りの徹底について以下のとおり注意喚起が行われました。 第八管区海上保安本部 八管安全ダイジェストVol.23
県では、当県登録の遊漁船業者によるこのたびの事故は、利用者の安全を損なう恐れのある無理な運営があったものと考えられることから、当該遊漁船業者に対し、運営体制の改善が確認されるまでの間、遊漁船業の自粛を要請しました。
現在、夏季の白いか釣りシーズンの最中にあり、連日、多くの遊漁船が多くの釣り客を漁場に案内しています。このたびの事故は決して他人事でなく、どの遊漁船業者においても起こる可能性があるものと考えられます。
遊漁船利用者が遊漁船を安心して利用できるよう、すべての遊漁船業者の皆様が、今一度、自身の営業内容、運営体制が遊漁船の安全な運航を確保するものとなっているか、法に基づいた出航前検査が適切に行われているか等を確認し、安全かつ適切な運営をお願いします。
利用者の安全及び利益に関する情報として、遊漁船業の適正化に関する法律(以下「法」という。)第22条の規定に基づき、遊漁船の事故及び行政処分等の情報を公表しています。
(法改正により県に公表が義務付けられた令和6年4月1日以降の情報を掲示します)
(公表期間は5年です)
■法第19条の規定により報告のあった事故
(事故報告は、重大な事故(遊漁船の衝突、乗り揚げのほか、転覆、滅失、火災、その他遊漁船の運用に関連した遊漁船又は遊漁船以外の施設の損傷の発生した事故及び死亡者、行方不明者又は負傷者(11日以上医師の治療を要する傷害を受けたもの)が発生した事故が該当)が引き起こされたときに、速やかに、明らかになった事実から随時届出がなされます)
(明らかになった事実について追記・修正された報告があれば、随時、公表内容も追記・修正します)
日時 |
場所 |
事業者名 |
遊漁船名 |
事故の種類 |
死傷者数 |
公表年月日 |
令和6年7月28日午前6時頃 |
境港第2防波堤 |
西古順一
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第二愛丸 |
衝突事故、乗揚・座礁事故 |
死亡者数:0名
行方不明者数:0名
負傷者数:11名
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令和6年7月31日
令和6年8月19日追記(場所)
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■法第29条第1項の規定による立入検査に関する情報(利用者の安全及び利益に係るもの)
検査年月日 |
事業者名 |
検査結果 |
公表年月日 |
令和6年8月2日 |
西古順一 |
当該事業者が運営する遊漁船「第二愛丸」が令和6年7月28日に引き起こした境港第2防波堤への衝突事故について、事故の原因は業務過多による睡眠不足及び疲労蓄積により遊漁船の安全管理が不十分になったことであり、1隻につき乗員1名体制での夜間の2便運航(1日に夕方~深夜、深夜~明朝の2回漁場に案内)等による長時間労働や6日間の連続勤務等、利用者の安全を損なう恐れのある無理な運営が常態化されていること、遊漁船業務主任者に義務付けられた遊漁船の出航前の船長等が酒気帯び、疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全に業務を遂行することができないおそれがないことの確認を怠っていたこと等が確認された。 |
令和6年8月21日 |
■法第20条の規定による業務改善命令及び法第21条の規定による登録取消処分、事業停止命令に関する情報
処分年月日 |
事業者名 |
処分の内容 |
公表年月日 |
令和6年8月19日
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西古順一
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(1)業務の運営の改善
睡眠不足や疲労蓄積により遊漁船運航中の利用者の安全管理が損なわれることのないよう、夜間の長時間労働や長期的な連続勤務を見直し、利用者の安全及び利益の保護を最優先する運営体制に改善し、改善措置の具体的な内容を令和6年8月26日までに鳥取県知事に報告すること
遊漁船業務主任者に義務付けられた遊漁船の出航前の船長等が酒気帯び、疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全に業務を遂行することができないおそれがないことの確認を確実に行わせること
(2)事業の停止
令和6年8月20日午前9時から同月29日午後5時まで |
令和6年8月21日 |
■法第19条の規定により報告のあった事故の毎年度の発生状況
年度 |
件数 |
備考 |
令和6年度 |
1件 |
令和6年7月31日現在 |
令和6年4月1日の遊漁船業の適正化に関する法律の一部改正に伴い、遊漁船業者及び遊漁船業務主任者に新たな責務が生じることについて、現在、遊漁船業者登録を受けている皆様に準備していただく内容は以下のとおりです。
<令和6年4月1日まで>
○利用者の安全確保等に関する情報の公表(※)
・新業務規程別表4、6、7、8、10、11そのもの及び別表12に掲げる情報をインターネット上へ掲載して下さい。⇒ 新業務規程該当ページ(pdf:287KB)
・現在の業務規程の方は、別表4、5、6、7、8、9そのもの及び損害賠償措置の契約内容、業務改善命令(命令を受けた日、命令を受けた理由、命令の内容、命令を受けて講じた措置)をインターネット上へ掲載して下さい。⇒ 現業務規程該当ページ(pdf:231KB)
○登録票のインターネット上での公表
・遊漁船業者登録票をインターネット上へ掲載して下さい。 (船及び営業所への掲示も引き続き必要です。)
○出航前検査の確認、アルコール検査及び乗務記録簿の作成
・令和6年4月1日以降、遊漁船業務主任者は出航毎に、出航前に船長による船舶の出航前検査が適切に実施されているか、船長、業務主任者、乗船する従業者に酒気帯びや体調不良等がないかの確認を実施し、その結果を記録に残すとともに、業務終了後には、日々の業務を記録する「乗務記録」を作成し、遊漁船業者に提出しなくてはなりません。 (提出を受けた遊漁船業者において1年間保存)
・出航毎に必要な記録を1枚(裏表)にまとめましたので、必要な方は印刷して御活用ください。⇒ 出航前検査・乗務記録統合様式(docx:24KB)
○アルコール検査器の購入
・出航前のアルコール検査を行うために必要です。
<令和6年10月1日まで>
○新業務規程の作成、届出
・法改正の内容に適応した新しい業務規程を作成し、県に届け出る必要があります。
業務規程例(word版) (doc:428KB) 業務規程例(pdf版)(pdf:454KB)
業務規程記載例(pdf:740KB)
<令和7年4月1日まで>
○損害賠償措置の加入
・定員1人あたり5,000万円以上の保険に加入する必要があります。
・瀬渡しを行う場合は、利用定員を補償する保険に加入する必要があります。
(令和6年度中の保険更新の際に、保険の契約内容を変更してください。)
以上の内容をまとめたチェックリストはこちらです。
⇒ 法改正対応チェックリスト(pdf:343KB)
令和6年4月1日に「遊漁船業の適正化に関する法律の一部を改正する法律」が施行され、遊漁船業の制度が大きく変わり、遊漁船業における安全管理の取組が強化されます。
これは、近年、遊漁船業における死傷者数が増加しており、安全性の向上を図るとともに、遊漁船業における漁場の適正利用の重要性が増していることから、地域の水産業との調和を図るためのものです。
このたびの法改正に関する具体的な内容は次のとおりですので、より安全安心な遊漁船業への対応をよろしくお願いします。(遊漁船業者及び遊漁船業務主任者に新たな責務が生じます。)
1 改正遊漁船業法の施行の概要
(1)施行日等
■施行日(改正遊漁船業法の適用が始まる日) 令和6年4月1日
■経過措置(改正遊漁船業法の適用前までに登録された遊漁船業者が対応を猶予される事項)
改正遊漁船業法に基づく業務規程の提出期限 令和6年10月1日
改正遊漁船業法の規定に対応した損害賠償措置への加入期限 令和7年4月1日
(2)改正の概要
・遊漁船業の登録、更新制度が厳格化されます。
・遊漁船業者の安全管理体制が強化されます。
・利用者の安全等に関する情報の公表等が措置されます。
・罰則が強化されます。
・遊漁船業に関する協議会制度が措置されます。
(3)詳細
以下の資料により御確認ください。(2に記載の説明会でこれらの資料の説明を予定して
います。)
・改正遊漁船業法について(pdf:1302KB)
・補足資料(pdf:328KB)
・(別添1)業務規程例(法改正後)(pdf:594KB) 業務規程(記載例)(pdf:780KB)
・(別添2)改正遊漁船業法に基づく業務規程について(pdf:510KB)
・(別添3)改正遊漁船業法に基づく遊漁船業務主任者の実務研修について(pdf:316KB)
・(別添4)改正遊漁船業法に基づく欠格事由について(pdf:404KB)
・遊漁船利用者向けのチラシ(pdf:309KB)
※改正遊漁船業法及び省令等は水産庁HPに掲載されています
⇒水産庁HP:https://www.jfa.maff.go.jp/j/enoki/yugyo/what/attach/index.html
※現在、登録されている事業者の皆様へ
(1)業務規程が変わります!(詳しくは別添2で御確認ください)
・業務規程に記載が必要な内容が変わりますので、すべての事業者が新たな業務規程を作成し、県に届け出る必要があります。
・業務規程は登録(更新登録含む)の添付書類となり、利用者の安全等に関する事項が基準を満たしているか審査し、適合しない場合、登録は拒否されます。
・業務規程を変更する際も事後届出が改められ、事前届出となります。届出に当たっては、変更後の業務規程を「業務規程変更届出書」とともに提出が必要になりました。
(2)遊漁船業務主任者の実務研修が変わります!(詳しくは別添3で御確認ください)
・実務研修の実施者の基準が定められました。
(業務形態(船釣り、瀬渡し、その他)ごとに遊漁船業務主任者として1年以上の実務経験があり、実務研修を適正かつ確実に実施するに足りる技術的能力があること)
・実務研修の必要日数が延長されます。(従来の10 日から30 日に延長)
・実務研修の内容は新たに定められた基準に適合した内容を満たす必要があります。
(具体的な内容は業務規程例の別記様式第3号別紙のとおりであり、研修にあたっては業務形態ごとに行い、研修内容の習熟度の確認も必要になります。)
・実務研修を修了した者に対し実務研修証明の交付が必要です。また、実務研修を実施した際は、その記録を作成しなくてはなりません。
(3)欠格事由が追加、欠格期間が延長されます(詳しくは別添4で御確認ください)
・登録の欠格期間が2年から5年に延長され、船員法(乗組員に対する安全関係の教育訓練義務等)に違反した者、処分逃れを目的として廃業した者、関連法人が登録取消処分を受けた者等が新たに欠格事由(登録を拒否する事由)に追加されました。
2 事業者向け説明会を以下の通り開催します。
(1)県主催の説明会(対面)
ア 日時
(東部会場)令和6年1月31日(水)午後2時から午後4時まで(※)
(西部会場)令和6年2月6日(火)午後2時から午後4時まで
※1月31日の説明会には、水産庁担当者もオンラインで同席予定。
イ 場所
(東部会場)鳥取市文化センター2階大会議室(鳥取県鳥取市吉方温泉三丁目701番地)
(西部会場)西部総合事務所1号館2階講堂(鳥取県米子市糀町一丁目160)
ウ その他
・説明会に参加される方は、上記1(2)で示した資料を御持参ください。
・受付は、午後1時30分から会議室前にて行います。
(2)水産庁主催の説明会(オンライン、内容はすべて同じ内容となる予定です。)
ア 日時
(第1回)令和6年1月16日(火)午前10時から正午まで
(第2回)令和6年1月25日(木)午後1時半から午後3時半まで
(第3回)令和6年2月9日(金)午後2時から午後4時まで
(第4回)令和6年2月16日(金)午後2時から午後4時まで
※第2回~第4回の説明会では、国土交通省海事局から安全設備の搭載義務化に関する説明もあります。
イ オンライン参加方法
水産庁HPにて随時掲載されます。
⇒水産庁HP:https://www.jfa.maff.go.jp/j/enoki/yugyo/what/attach/index.html
3 その他
別途、国土交通省において、遊漁船を含む小型旅客船の総合的な安全対策の見直し(※)が行われていますが、次の「3つの安全設備の義務化のお知らせ」のとおり、遊漁船への安全設備の設置義務化については、令和5年11月に実施されたパブリックコメントを受け、適用日等が再検討されています。
3つの安全設備の義務化のお知らせ(pdf:650KB)
※無線設備、非常用位置等発信装置、改良型救命いかだ等の義務化の範囲の拡大が予定されています。
詳細については、国土交通省のホームページにて御確認ください。
(国土交通省HP:https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_mn6_000021.html)
※損害賠償保険の保険期間の更新等、登録事項に変更が生じた場合、様式第五号の登録事項変更届出書の提出が必要です。(保険は毎年更新となりますので、注意してください。)
変更があった日から30日以内に変更届を提出してください。
○保険の変更届(記入例)(pdf:434KB)
令和6年4月1日以降に申請等される場合の様式は、水産庁HPにて御確認ください。
⇒水産庁HP:https://www.jfa.maff.go.jp/j/enoki/yugyo/what/attach/index.html
遊漁船の登録については、いくつか申請書類の提出が必要となります。事前に、保険への加入や講習の受講等が必要となりますので、別添資料の内容をご確認のうえ準備をお願いします。
遊漁船登録申請について(pdf:354KB)
<登録申請書類(記入例)>
○個人用(記入例)(pdf:1128KB) ○法人用(記入例)(pdf:1136KB)
遊漁船の登録後、「遊漁船の適正化に関する法律」に基づき、営業開始までに別添資料に記載の手続きが必要です。
手続き等を怠った場合、罰則が科せられたり、事業の停止や登録取消等の処分がなされることがありますので、ご注意ください。
登録後の作業・手続きの紹介(pdf:469KB)
※令和6年4月1日以降の内容は整理中です。