平成18年8月1日(火) 午後2時~午後4時30分
1 開会
(教育企画室長)
お時間の方もまいりましたので、ただ今から、第1回鳥取県教育審議会を開催させて頂きます。本日は、本審議会発足後の最初の会議でございますので、会長を選任して頂くまでの間、便宜的に私、教育総務課の三王寺が議事を進めさせて頂きます。最初に、教育長の中永廣樹が一言挨拶をいたします。
2 あいさつ
(教育長)
みなさん、こんにちは。開会にあたりまして、一言ご挨拶を申し上げたいと思います。本日は第1回の鳥取県の教育審議会立ち上げということでございます。皆さま方には大変にそれぞれお忙しい中、委員をお引き受けいただきまして本当にありがとうございました。心からお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。併せて日頃から本県教育につきまして、さまざまなお立場からご支援ご協力をいただきまして、ありがとうございます。併せてお礼申し上げたいと思っております。
少しお話をさせていただきますけど、今、国の方でも教育改革、相変わらずさまざまな立場からいろいろな改革がどんどん進められている所です。我々にとって一番大きなものは、教育基本法の改正というのが、まずとりあえずあるのではないかと思っております。議会でもいろいろご質問もあって、私も答弁しておりますけれども、この教育基本法というものは教育の一番の基本理念等を示す大事な法でありますので、しっかり国会の方でも審議をしていただいて、併せて国民の皆さんや県民の皆さんが、いろいろ意識をしていただいて関心を持っていただきたいというふうに私は思うところであります。また、国の中央教育審議会では、今後の教員養成免許制度の在り方についての答申が、先般出されました。これに基づいて、教員の免許制度というものがかなり大きく動いていくという事になりそうであります。それから同じく、中教審ではないんですけれども経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006、いわゆる骨太2006ですけれども、これが閣議決定がなされたということであります。これについては非常に広い面からいろんな事が論じられておりますけれども、教育に関することとしては、教職員定数が子供たちの減少に応じて削減されていくという記述がございますし、人材確保法に基づいております今の教員の方の給与体系を改めていく、縮減をしていくというふうなことも言われているところであります。いろんな場面で教育を取り巻く状況が大きく変化を今し続けているのではないかなと思っております。そういう中で鳥取県では、県の大きな方針として、教育、文化・芸術、読書とか図書館とかを非常に大事にする、そういう取り組みが県政ではなされております。片山知事ですとか議会の皆さんが、こうしたことを大事にされておられます。我々はその力を得ながら教育行政に当たっているわけです。例えば本年度の教育費、県の一般財政の当初予算に占める教育費の割合は、18.6%で順位で言うと1位であります。県の方は財政は、非常に今厳しい状況ですので、全体に確か220億円位の予算が、当初予算が減ってるはずですけど、教育の方はほとんど減らないままということです。ただそう言うと、教育はどんなことでも予算がつくというふうな事になりそうですが、そうではなくて一生懸命節約をしながらですね、でも、教育について大事にされていると私は申し上げているつもりであります。例えば、教員の配置ですが、他県の様子と比べてみますと、鳥取県の小学校、中学校、高等学校とも、国から配置される教員に加えて、単県で鳥取県独自に持ち出して教員定数を配置していきますけれども、その両方を合わせた配置の率が全国で2番目であります。小、中、高とも教職員の配置率が高い、全国2位だということであります。それも教育を大事にされている事の裏付けになろうかと私は思っております。
少し翻りまして、鳥取県の今、取り組みを少し申しあげますけれども、私たち県庁全体が、それぞれの部局とかそれぞれの職員のミッションは何だろうねって事を、知事の主導の元にみんなで考えているんです。自分の部局だとか仕事そのものはいったい何の為にするのだろうかと、何を一番大きな狙いとするのだろうかということをしっかり認識して仕事をするのが、本当に県民の為のいい仕事をしていくという事になるんだという狙いで進めておるんです。教育委員会は、4月当初いろいろ考えまして、いろいろ議論をしまして、例えば、自立して社会の中で心豊かに生きていく事の出来る人を創る。その人創りをする支援するということが、我々のミッションではないかなと考えました。いろいろな課題があります。例えば、この後皆さん方が大いにご意見をお出しになったり、議論なさったりしていくことになりますけど、例えば、課題として、家庭や地域の教育力が非常に大事だと言いながら、その実、かなり低下をしていることが間違いなくあるのではないかなと感じております。特にしつけ的な面、いい意味でのしつけ的な面がどんどん落ちてきているのではないかなあと思います。そういう意味で、小学校、中学校、高等学校だけではなくて、就学前の教育が非常に大事だと、特に保護者の皆さん方にしっかり状況をお示しして、それを元にして、また考えていただきながら進めるという教育が大事ではないかなということが課題としてあると思ってます。それから学校教育では学力です。鳥取県では今、ご存じのように基礎学力調査をやっておりまして、この基礎学力調査、みなさんのお陰でかなり動いていまして、4年間行ったのですけど、基礎的な学力はある程度ついています。そんなに心配する状態ではないと一応思っていますけれど、ただ、そうは言いながら基礎学力の上にあるような、進路を保障していく力、進学をしたり就職したりしていく時に必要な学力がしっかりとついているかどうかということですね、そういうふうなことの議論も必要ですし、それから学ぶ意欲がどちらかというと、落ちてきているのではないかということを現場の先生方からお聞きすることも多々あります。それから学校は集団生活を行いますから、社会性を学校の中から身につけるんですけど、そうした社会性を身につけること、集団的な生活の中にうまくとけ込めない子どもたちも増えていることを考えると、豊かな人間性をしっかりふまえて、学校教育の持っている本来の力が発揮しにくくなっているのではないかと言えるのではないかと思っています。基礎学力調査の本年度行いましたものを見ますと、これはまだ感覚的なもので、またご議論を伺いたいと思いますけれども、昔はきれいな山形になっていた得点分布の形が、少し台形的な形になってきていると思います。理解の非常に深い子どもたちもいる反面、理解の十分まだ行かない子どもたちが少し増えてきている傾向があるのではないかなと。高校入試を見ましても、確か英語だったと思いますけれども、英語はフタコブラクダみたいな形が少し見えてきました。これは、私は心配すべき事だと思っています。日本の教育は、以前はきれいな山形になって、みんなが同じようにしっかりとした力をつけていくというのが、学校の持っている教育力の非常に大事な部分だったと思いますが、それが少し崩れる危険性があるのではないかと、そういう予感をさせるような状況が出ております。そういうふうな学力の問題もあります。
それからキャリア教育です。フリーターですとかニートですとか、こういう問題も非常に大きな問題として我々は取り組まなければならない課題だと思っています。それから特別支援教育であります。新たな枠組みが大きく動いて、特別支援教育は今まで特殊教育と言っておりましたけれども、特別支援教育の対応もしなければなりません。
これら以外にも、様々なもっともっとたくさんの課題があるんですけれども、ほんの一部をご紹介致しました。そういう意味で幅広い視点で鳥取県教育の方向性ですとか方策等について検討するため、鳥取県の教育審議会を立ち上げたところであります。従来の審議会は、いろんな審議会がございました。教育課程審議会ですとか、生涯学習審議会ですとか、高等学校教育審議会ですとか、さまざまありました。それを従来の審議会の機能を整理統合して、さっき申しましたように、新たに鳥取県教育審議会を設けたところであります。幼児教育的な所から小学校、中学校、高等学校を通じて、鳥取県全体の教育がどうあるべきかということをこの審議会で大いにご審議をいただくということになります。そういう意味で 非常に大事な審議会であります。中教審の鳥取県版とお考えいただけたら私はいいと思っております。そういう意味で県民の皆さんも非常に注目されていらっしゃると思いますし、我々もそれをしっかり受け止めながら、教育行政として、皆さま方の意見を頂きながら対応していきたいと思っております。本日は本審議会の最初の会議でございますので、さっき話しましたように会長の選任等ありました後、本県の今後の特別支援教育の在り方についての諮問等、それからその後、鳥取県教育の課題とか目指す方向性について、どうか皆さま方の忌憚のないご意見を頂けたらというふうに思っております。鳥取県の教育をどういうふうにするかという大きな方向性を、しっかりそこで定めていきたいと思います。そして、もう少し専門的なものは分科会等でさらに深めていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。最後にひとつピーアールですけれども、全国スポーツレクレーション祭というのが10月21日から24日まで本県でございます。県外から約一万人位の方がですね、鳥取県にお出でになります。準備を今、一生懸命進めておりますので、またいろんな場面でご支援ご協力を頂くことになると思いますけど、どうぞよろしくお願い致します。少し長いご挨拶になりましたけれども、趣旨等も少し加えさせて頂きました。本日どうぞよろしくお願い致します。ありがとうございます。
3 委員紹介
(教育企画室長)
そうしますと、今回鳥取県教育審議会の委員に就任された皆さまを紹介させて頂きます。まず最初に、倉吉市立河北中学校校長でいらっしゃいます朝井委員でございます。鳥取環境大学環境情報学部教授でいらっしゃいます浅川委員でございます。大阪フィルハーモニー交響楽団首席コントラバス奏者でいらっしゃいます新委員でございます。鳥取大学地域学部教授でいらっしゃいます油野委員でございます。米子北斗高等学校校長でいらっしゃいます生田委員でございます。鳥取県高等学校PTA連合会会長でいらっしゃいます井上委員でございます。鳥取県PTA協議会総務委員長でいらっしゃいます上山委員でございます。鳥取大学地域学部教授でいらっしゃいます小枝委員でございます。倉吉市成徳公民館長でいらっしゃいます小谷委員でございます。鳥取大学理事でいらっしゃいます重政委員でございます。鳥取県PTA協議会副会長でいらっしゃいます西井委員でございます。県立青谷高等学校教頭でいらっしゃいます橋本委員でございます。八頭町教育委員でいらっしゃいます平木委員でございます。鳥取短期大学幼児教育保育学科教授でいらっしゃいます松本委員でございます。琴浦町立浦安小学校校長でいらっしゃいます真山委員でございます。ガールスカウト日本連盟鳥取県支部長でいらっしゃいます水野委員でございます。鳥取県子ども会育成連絡協議会副会長でいらっしゃいます美田委員でございます。鳥取市立修立小学校校長でいらっしゃいます盛本委員でございます。鳥取大学総合メディア基盤センター長でいらっしゃいます山岸委員でございます。第一生命保険相互会社女子陸上部監督でいらっしゃいます山下委員でございます。「つくしんぼ」代表でいらっしゃいます山田委員でございます。三朝町長でいらっしゃいます吉田委員でございます。今日ご出席の皆さまには、お手元に本日付の辞令書を配布させていただいておりますのでよろしくお願いいたします。本日はご欠席をされておりますけれども、他の委員の方といたしまして、鳥取城北高等学校教諭の石浦委員、昭和女子大学教授の押谷委員、兵庫教育大学学長の梶田委員、名城大学大学院主任教授の木岡委員、鳥取県老人クラブ連合会女性委員会委員の小林委員、株式会社インタープロス代表取締役の竹上委員、連合鳥取書記局職員の萩原委員、鳥取大学地域学部教授の矢部委員、以上の方にお願いしております。続きまして、教育長以外の教育委員会からの出席者を紹介させて頂きます。まず、教育委員でいらっしゃいます武田教育委員でございます。同じく石谷教育委員でございます。同じく堀田教育委員でいらっしゃいます。同じく今出教育委員でございます。続きまして、林次長でございます。障害児教育室の徳田室長でございます。別用がございまして福井教育次長は後ほど出席させていただきます。
4 議事
(1)会長の選任等について
(教育企画室長)
それでは議事に入らせて頂きます。先ず、本審議会の会長を選任して頂きたいと思います。会長の選任につきましては、鳥取県教育審議会条例第8条第1項に基づきまして、委員の皆さまの互選により選任頂くこととなっております。どなたかご推薦頂ければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
(委員)
重政委員がよろしいと思います。
※拍手
(教育企画室長)
そうしますと、皆さまの拍手をもって、重政委員に会長に就任していただくということでよろしくお願いしたいと思います。そうしますと、以降の議事につきましては重政会長にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。会長席にお移りください。
(会長)
皆さん、こんにちは。鳥取大学で教育担当を仰せつかっている重政でございます。皆さまのご指名により、ふつつかで未熟者でございますが、精一杯頑張らせてもらいますのでよろしくお願いします。 ※拍手
(2)鳥取県教育審議会運営規程の制定について
(会長)
それでは、教育審議会条例第12条に基づきまして、審議会の運営に関し必要な事項を定めていきたいと思います。事務局に運営規程の案の方を作成してもらっておりますので、よろしく説明をお願いします。
(教育企画室長)
私の方から、教育審議会の運営規程ということで、説明の方をさせていただきたいと思います。教育審議会の運営規程につきましては、資料4こちらのほうでございます。資料の方は、事前に皆さま方に送付させていただいておりますので、簡潔に説明させていただきたいと思います。運営規程そのものを説明する前に、資料3、こちらの方の10条を見ていただければと思います。本日は教育審議会ということで、全体会という形でやらせていただいております。実を言いますと、教育審議会の中には、そこにありますとおり、学校等教育分科会、あと学校運営分科会、それから生涯学習分科会と三つの分科会に分けて、それぞれを所掌事務として審議していただくということを考えております。その所掌事務の内容につきましては、そちらのそれぞれの分科会の名称の右側の方にそれぞれ書いてあるとおりでございます。こういうことを前提に運営規程の方を説明させていただきたいと思います。まず、ポイントのところだけ説明させていただきます。資料4の運営規程の第3条の方を見ていただければと思います。今回は総会の方で諮問を教育委員会の方からさせていただくわけでございますけれども、諮問をしてからすぐ総会が開かれないような場合、開く余裕がないような場合には、先ほどの分科会の所掌事務によって、会長の方でその内容によって適当な分科会に付議する、その目的にあった分科会の方に付議していただくということで、検討していただくという形にするのがよいのではと考えております。それから分科会、5条でございます。この2項でございますけれども、こちらの方で分科会の議決をもって審議会の議決とすることができる、そういう事項を定めようとするものでございます。先ほどのそれぞれの分科会の所掌事務、そういうものに対してある特定の項目につきましては、その分科会の決定で総会の決定とするということができるシステムというものにしようというものでございます。具体的には、実はここで書こうとしておりますのは、今回この審議会といいますのは、これまで、先ほども話がありましたけれども、教育課程審議会ですとか、高等学校教育審議会ですとか産業教育審議会、スポーツ振興審議会、生涯学習審議会、そういうものを統合したものでございますので、法律にある程度こういうものを設けると書いてあるものにつきましては、分科会がその役割を担うということで、審議会の分科会で決定したことが審議会の議決とすることができる、そういう形にしたいというふうに考えております。ただし、そうであっても総会、こういう全体会の方で、やっぱり総会の方で話をした方がいいいのではないかというものにつきましては、ただし書きのほうで、審議会が適当でないと認めるときはこの限りでないということで、全体会でもできるようにするのがよいのではないかと考えております。それから、次の3項の方でございますけれども、ここの表にないものであっても、審議会が予め定めたものについては、当該分科会の議決をもって、審議会の議決とすることができるようにした方がよいのではないかと考えております。それから、今度実際に審議していただく場合に、分科会でそれぞれご議論いただく場合が非常に多いんでござますけれども、もうちょっと部会を設けて専門的に議論した方がいいのではないかというようなものにつきましては、総会あるいは分科会に部会をおくことができるということになっておりますので、それぞれ審議会、あるいは分科会の方で部会を設ける決定をすることができるというような形にしたいと思います。それから7条の方につきましては、公開で審議会をやらせていただくというような形でございます。大まかなところは、いま説明させていただいたようなことでございますので、皆さまご審議をいただければというふうに思います。
(会長)
ただ今ご説明が事務局のほうからありましたけれども、何かご質問・ご意見等はございますでしょうか。
ございませんようです。この第8条の第3項ことをちょっとやっておかなきゃいけないんじゃないかと思いますので、この第8条の第3項で、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、あらかじめ会長の指名する委員がその職務を代理するという、この代理をしていただく方を会長の指名で、ご指名させていただいてよろしいでしょうか。それでは、生涯学習分科会の油野先生にお願いしたいと思いますがよろしいでしょうか。もう幾許もありませんので、よろしくお願いします。他に何かご質問・ご意見等はございますでしょうか。
無いようですと、次に進めさせて頂きましょうか。それでは、一応異議なしということで、この条例(の運営規程)のご承認を得たということにさせていただきます。
(3)分科会に属すべき委員、臨時委員の指名について
(会長)
続きまして、教育審議会条例第10条第2項に基づいて、各分科会に属するべき委員及び臨時委員の指名を教育委員会からお願いをいたします。
(教育企画室長)
はい、これも私の方からさせていただきます。先ほど三つの分科会があるというお話をさせていただきました。こちらの方から、教育委員会の方から指名をさせていただくという形で、委員の方々にそれぞれ属する分科会でお願いしたいと思っております。資料5、こちらの方を見ていただければというふうに思います。まず最初の学校等教育分科会でございます。こちらの方につきましては、朝井委員、生田委員、井上委員、上山委員、小枝委員、重政委員、橋本委員、平木委員、松本委員、盛本委員、矢部委員、吉田委員にお願いしたいと思います。その他、臨時委員といたしまして、倉吉商工会議所副会頭の石田委員、県立倉吉養護学校教頭の茂嶋委員、境港市立ひまわり幼稚園園長の本角委員にお願いしたいというふうに思います。続きまして、学校運営分科会でございます。こちらの方につきましては、竹上委員、西井委員、真山委員、山岸委員、それから臨時委員といたしまして、県立境港総合技術高等学校教頭の安藤委員、倉繁歯科技工所の倉繁委員、くらよし佐野法律事務所の佐野委員、鳥取銀行人事部副部長高橋委員にお願いしたいというふうに思います。続きまして、生涯学習分科会でございます。こちらの方につきましては、浅川委員、油野委員、石浦委員、小谷委員、小林委員、萩原委員、水野委員、美田委員、山田委員、それから臨時委員といたしまして、鳥取県体育指導委員協議会理事の梅木委員、青谷おやじの会代表の北村委員、日本海テレビアナウンサーで中ノ郷小学校PTA会長でもいらっしゃる福浜委員にお願いしたいと思います。以上でございます。
(会長)
どうもありがとうございました。それでは各委員の先生方よろしくお願いします。
(4)諮問
鳥取県における今後の特別支援教育の在り方について
(会長)
続きまして、「鳥取県における今後の特別支援教育の在り方について」ということで諮問を受けております。これにつきまして、徳田障害児教育室長さんの方からお願いしたいと思います。
(障害児教育室長)
それでは資料6をお開き下さい。鳥取県における今後の特別支援教育のあり方について、この審議会で審議をして頂きたいと考えております。その内容につきましては、そこに書いてございます2点でございます。1点目は、来年4月から特別支援学校に変わります現在の盲・聾・養護学校における教育の在り方について。そしてもう1点は幼稚園、小学校、中学校、高等学校における特別支援教育の在り方について、以上2点の柱について審議をして頂きたいというふうに考えております。その諮問の理由でございます。次のページをおはぐりください。この内容をポイントだけ説明させて頂きます。まず背景と致しまして、上の段に書いてありますように、現在障害のある子供の教育を巡りましてはノーマライゼーションの進展でございますとか、医療・科学技術の進歩、そして子どもたちの障害の重度・重複化及び多様化という様な状況がございます。こういう状況をふまえて、本県におきましては平成13年これは平成12年度末になりますけれども、「鳥取県障害児教育の在り方について」という報告に基づきまして、盲・聾・養護学校教育の充実施策検討会議において東・中・西部の生活圏域における各障害種に対応した教育の充実整備をするための基本的な考え方をまとめました。この大きな考え方でございますけれども、各生活圏域で、各障害種に応じた教育が施されるようにという狙いでございます。特別支援学校につきましては、障害種別を超えた学校ということで法律上設置される訳ですけど、鳥取県の基本的な考え方は各生活圏域で、現在設置しております盲・聾・養護学校を基本としながら各圏域ごとに障害種別に応じた教育が出来るようにということを基本において、現在まで年次的に計画を立てて具体的に充実を図って参りました。また、特に去年、今年のあたりからは職業教育就労支援の在り方につきましても、障害者の自立、社会参加の観点から見直すべきと考えております。国におきましては、先ほど教育長の挨拶の中にもございましたように、昨年12月に中央教育審議会から、特別支援教育を推進する為の制度のあり方についてという答申が出されまして、ここで大きく特別支援教育という方向への転換が図られるという事が全面に出されております。そしてこの6月には、学校教育法等の一部を改正する法律が成立致しまして、いよいよ来年4月からこの法律が施行されるという状況でございます。この内容でございますが、右のページでございますね、まずは特別支援教育とはいったいどういう事なのかというのが参考に書いてあります。真ん中あたりのイメージ図の中に示しております。これまでは、障害のある子どもたちの教育につきましては、盲・聾・養護学校をはじめと致しまして小、中学校に設置してあります障害児学級、そしてある一部分のみを取り出す通級指導、通級指導教室というもので教育をして参りました。ところが昨今、通常の学級の中にも軽度の障害のあるお子さん、特に発達障害のあるお子さんが在籍している、文部科学省の調査に依りますと、6.3%程度の在籍率がある。これは診断が下っていないお子さんも含めて気になるお子さんでございます。そういうお子さんに対しても、支援が必要だというところで、新たな対象者が通常の学級の中にも在籍するというそういう状況が出て参りました。そういう中で、障害のあるお子さんすべてを対象として、一人一人のお子さんのニーズに合わせた教育をしていこう支援をしていこうという、特別支援教育という、こういう基本的な考えに至ったと。そして学校教育法等の一部改正の主な内容は、上に5点ばかり書いてございますが、大きなものと致しましては、1番、特別支援学校への移行、そして4番、特別支援学校は地域の小中学校、高等学校あるいは幼稚園、保育園への支援を行っていこうというセンター的な機能を持ちなさい。これは努力義務でございます。そして5番、新たに小学校、中学校、高等学校、中等教育学校及び幼稚園においては、教育上特別の支援を必要とする児童・生徒及び幼児に対し、障害による学習上及び生活上困難な状況を克服する為の教育を行うものとするという、こういう意味の文言が第75条第1項に盛り込まれたと言うことでございます。したがって学校教育の現場では、すべての障害のあるお子さんに対して支援をしていかなければならない状況が生まれてきております。こういうような中で、鳥取県におきまして今後、各校種を問わず障害のあるお子さんへの教育的支援をどのようにしていくのか、障害のあるお子さん方一人一人が持てる能力や、可能性を最大限に伸ばして自立し、社会参加するための一貫した、きめ細やかな指導を充実させるためには、どういうふうにしていったらいいのか、ということを今、改めて考えていくことが必要であろうというふに考えております。従いまして、この為に特別支援学校となる盲・聾・養護学校における教育の在り方でございますとか、幼稚園、小学校、中学校、高等学校における特別支援教育の在り方について検討することによって、本県の今後の特別支援教育の在り方を明示して取り組みを進めていきたいというふうに考えるわけでございます。そのために鳥取県教育審議会に諮問させて頂きました。
尚、この2つの点につきまして、1点目の盲・聾・養護学校、いわゆる特別支援学校の在り方につきましては、来年5月を目途に、そして2本目の柱であります、幼稚園、小学校、中学校、高等学校における特別支援教育の在り方につきましては、来年11月を目途に、答申をいただけたらありがたいなというふうに考えております。どうぞご審議の程、よろしくお願い致します。
(会長)
どうもありがとうございました。鳥取県教育審議会に鳥取県教育委員会より諮問が出て、今ご説明をいただいた訳ですけれども、何かご質問等ございますでしょうか。議論しながらで結構だと思いますので、何か分からない質問も含めてですね、この諮問に対してどういう審議をやっていったらいいかとか、あるいはどういうことをして欲しいとかいうことを、少しご自由にご意見いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。どなたからでも結構ですので。
(会長)
質問からでも結構です。ご提案とか始めからやりにくいかもわからないので。これはどんなことかというようなことからでもよろしいので。無いでしょうか。ご指名しましょうか。
(委員)
実際にこれを行うとすると、教員がこれに対応できるような研修といったことも必要になろうかと思うんですね。そうすると研修もそうなんですが、教員も増やすことが可能なのかどうかと、そういうことも含めて答申をすることを考えればいいんでしょうか。
(会長)
この諮問に当たってですね、教員の増強というか増やしたりするようなことも含めて考える必要があるかどうかということです。
(障害児教育室長)
今、文部科学省の方では、こういう支援するための理念は分かったと、方策が大切だというやりとりがなされているようでございます。従いまして、鳥取県におきましても、学校現場の方からはそういう声が聞こえてまいっておりますので、答申の中にはそういう色々なこれから取り組む、あるいは取り組めるかもしれないというものも含めていただけましたら、出来るところから始めたらいいのかなというふうに思いますので、よろしくお願い致します。
(会長)
教員の手厚い補充については、是非とも現場からもこの諮問にあたって良い回答が欲しいというご要望ですので、良い諮問に対する回答にして頂ければと思います。他、何かございませんでしょうか。
(委員)
ここにある子どもっていうのは、どういう範囲なんですか?いったいどういう定義なんでしょうか?
(障害児教育室長)
今のところ教育委員会が所掌している子どもたちということですので、幼稚園、小学校、中学校、高等学校それから中高一貫校もございますので、そのあたりを対象にしております。
(委員)
僕らは実は試験を沢山やるんですけれど、入試をですね。実際に今年からうちの学科は、耳の聞こえない学生さんが一人います。そういう受験があった場合に教授会でものすごいもめるんですけど、取るか取らないかということで。大学生の場合はどうお考えなんでしょうか?
(障害児教育室長)
大学の場合につきましては、私ども教育委員会が所掌するわけではございませんが、やはりそこまで見通すという、移行支援の辺りまでを考えた方が良いのかなということは考えておりますが。ですので進路、あるいは就労の辺りまでを網羅していけたらありがたいかなと。大学での云々というのは、この場でどうなのかっていうそこはちょっと、私が範疇にないと申し上げた方がよろしいかと思います。
(委員)
ということは、これ以上質問しない方が良いってことでしょうか。
(会長)
いや、結構です。
(委員)
非常に苦労しているんです。各ゼミから一人ずつ隣に座ってやる、助手が演習の時はずっと横にいてやるとかですね、どうやってサポートしたらいいか非常に悩んでいて、大学で組織的に取り組まない限りは、ああいう子たちをうまく卒業させてやれないというので非常に心を痛めているのもので、何とか…。本当に高校生が受けてきたいと言ってきている訳ですから、それを僕らは受け入れるとしたときには、覚悟を決めて取らないといけない訳でして、教育委員会として何らかのご配慮といいますかですね、教育界全体であればね、ありがたいなと思うもので、ちょっと質問させて頂いたんですけれども。
(障害児教育室長)
今のお話は多分、高校教育も同じ状況があろうかと思います。聴覚障害のお子さんが入った場合には、どう聴覚障害の部分をサポートするのか、小中は義務教育でございますので、障害がある者も無い者も共に学ぶということを重点に置かなければならないんでしょうけれども、高等学校におきますとこれは義務から外れます。その場合に、入ってきたお子さんをどうするのか。入れるためにはどういう支援が必要なのか。多分、大学でのそういう今のご経験が私ども高等学校教育にも役立つものであろうと思いますし、そういうことがなされている中で、次の高等教育の場でも同じようなシステムができるのではないかと、学校総体で対応していくべきであろうなと思います。是非そういうご意見を頂きまして 答申の中に盛り込んで頂きますとありがたいというふうに考えます。
(会長)
是非、先生も一緒に悩んで頂いて、同じふうに何か良い提案が頂ければありがたいと思いますのでよろしくお願い致します。
(委員)
私の姪も知的障害児で、今、高等部で不登校で家にずっとおりますし、友達のお子さんも自閉症とかLDであるとか、いわゆるボーダーラインっていうお子さんも近くに沢山いるんですけれども、ひとつこれは、学校教育という枠組みだけでしょうか?
(会長)
この支援という意味が、学校教育の中かと。
(障害児教育室長)
私どもが担当課として、ここで諮問致しましたのは ひとまずは学校教育という範疇ですけれども、このお子さん方お一人の1日の生活を考えた場合に、学校だけではないというところがあります。それから、卒後、学校教育から出てしまった社会というものも考えていくときには、これは生涯学習という視点でも見なければならない、考えていかなければならない問題だというふうに思っております。先ほども申し上げました就労というような事につきましては、これはもう労働、福祉そういう所で本来考えて頂く、それに教育が乗っかって行く。ですので、生涯学習の視点も必要かと思っております。
(委員)
姪は高等部を今年、卒業しますけれども、もう就労がぶらさがってます。私は実は、介護ヘルパーの仕事をしておりまして 支援費が発令されてから障害者・障害児の支援のヘルプもしているんですけれども、いわゆる重度ではないお子さん、ボーダーラインの子どもたちが、就労の現場で行き場があるようで、すごく狭いんですね。障害が軽度なのでどの仕事でも出来るようで、実はそこに対人恐怖とか他の精神障害あたりがあると、仕事に就けれない、就けれないけれども病院へ行ったり、社会参加をしたい場合に私たちにヘルプの声が掛かるんですけれども、是非、高等部で教育委員会としては高等部までで支援が終わりなんですが、そこにいくまでに今も努力されているとは思いますが、さらに支援を手厚くして頂きたいなという事と、それから障害児をもっているお家じゃなくてもそうですけれど、子を育てるということは、なおかつ障害があるというと、親も知識がどこにどうお願いしたり、どういう支援をしてもらえるかというそういう知識の無さがあるだけに、先行きが不安だったり、療育手帳をもらえればいろんな支援や、年金も入るようになるんですけれども、療育手帳をもらいたくないという親御さんも沢山おられて、そういう家庭と修学就労を目の前にする高等部までの間に療育手帳をもらっておいた方がいいとか、すごく選択肢の狭い就労が控えているというようなことを是非、親御さんにも支援の輪を広げていく それは教育委員会と福祉の部局がネットワークで手を結ぶということが出来ると思いますので、是非もう少し学校という現場から広がった支援をして頂きたいなと思います。
(会長)
今のご要望は、最後にまとめていただいた学校という観点からではなしに、学校というものをもう少し離れて、先ほどから移行期あるいは就労問題そういうものも含めた諮問に対する回答をご検討下さい。他、何かございますでしょうか。
(委員)
今までのご要望とかご意見を聞いていますと、この特別支援教育の枠組みだけでは収まらない問題がやっぱりいくつも出ているように思うんですね。ここは、この諮問にありますように特別支援教育の在り方を答えるっていうことを一つ方向性でやっていくんでしょうけれども、当然就労の問題もございますでしょうし、福祉等の関係もございますでしょうから、鳥取県には以前あって今ちょっと立ち消えになっているんですけど、障害児の福祉と教育と医療を考える懇話会というのがあったんですよね。やらなくなってもう3年くらいになりますでしょうか。それ以前は年に何回かやって、一つずつテーマを決めて福祉の関係の方、教育の関係の方、医療の関係の方が集まって、結構アクティブにやっていたんですね。ですからそういったものの復活も含めて、包括的に動かしていくということが必要なのではないかなと思います。
(会長)
今、上手にまとめて頂いて、包括的に活動・支援出来るような諮問に対する回答を用意する必要があるんでないんでしょうか、というご意見でまとめて頂きました。他、何かございませんでしょうか。
(次長)
今ご意見頂きまして、委員からもまとめて頂いたんですが、諮問は確かに教育委員会の所管事項ということでございますので、先ほどありましたように、大学教育まで所管をしていないという制限もあったり、それから学校教育について教育の役割を今回諮問しているということ、要するに学校教育の事を諮問している訳でございます。そうした内容だという事はあるわけですが、もう一つ最初に教育長も申し上げましたけど、この審議会を設置をさせて頂いた目的が、どうしても縦割りにこれまでの行政がなってまして、審議会も縦割りになっておって、例えば今回のような諮問は、例えば学校教育の在り方審議会とか、生涯教育審議会とかで書き終えますと、今おっしゃった生涯教育の分野に入ってこない。今ここで生涯教育の分野について、あるいは就労の分野についても、こういうご意見を頂戴をしたという、まさにこういう審議会が出来た事によって、両方がセッティング出来るようになったんだろうと思います。今、室長が申し上げたましたように、この諮問についてお考えを頂く際に、学校教育の中を中心にお考え頂くのですが、そこから出て行って、将来に向けてどう就労なりそうしたものにまで繋げていけるような教育の在り方だとか、それから広く社会的な中でもっと取り組むべき必要があるものについての提言のようなものも併せてお書き頂けるようなことが、お願いできればというふうに思ってます。それがこの審議会を横断的に繋げた意味でございますので、是非ともそうしたご主旨でお願いをしたい。ただ諮問の中心は、あくまでも学校教育の在り方、これが急いでおりますので、ここを重点にお願いをしたいということでございますので、よろしくお願いします。
(会長)
いろいろなご意見を頂きました。今回の諮問は、教育審議会条例第10条第1項に定める分科会の所掌事務に照らし併せて考えますと、今後は学校等教育分科会で審議して頂いたらよろしいのではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。それでは、今回の諮問内容は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、盲学校・聾学校及び養護学校の教育の振興に関するものです。これにつきまして、教育審議会条例第10条第6項に基づいて、分科会の議決をもって審議会の議決としたいと思います。このことについて、いかがでしょうか。分科会の議決で、この諮問の審議を終了とさせて頂くと。よろしいでしょうか。その場合、適宜、審議の経過の報告をして頂くということを皆さんの前でお約束させていただいてですね、分科会の方に委託したいというふうに思います。いかがでしょうか。これが予定がですね、先ほど障害児教育室長さんの方からありましたように、1番の方の諮問に関しては、来年5月までにいただきたいということで、それから2番に関しては、来年11月までにいただきたいということで、ある程度まとまったところでご報告をいただきながら審議について議決を委任したいと思いますので、よろしくお願いします。どうもありがとうございました。今回の諮問は、従いまして分科会の議決をもって審議会の議決とさせていただくということを確認させて頂きます。
(5)鳥取県教育の課題、目指す方向性等について(フリーディスカッション)
(会長)
続きまして、「鳥取県教育の課題、目指す方向性等について」ということで、日頃委員の皆さんが思われ、考えられておられますことを自由に発言して頂ければと思います。今回は最初の会議ということですので、時間的にあまりないので、一人3分以内ということでお願いしたいと思います。お一人ずつご発言いただきます。
(委員)
先ほど、教育長さんの方から学力の分布が台形型になっているというようなお話がありましたけど、やはり分析してみると、二つの課題があるのではないかと私は見ています。標準学力検査などで検査を行いますと、1~5段階の分布が出てきます。だいたいそれが4の方にグッとせり上がってくるのが理想です。5の人数が4を超えることはなかなか難しいんですけど、傾向として5の生徒がやや少ないかなというような感じで見ております。というのは上位をまだまだ伸ばしきっていない現状があるんじゃないかということです。また、2の段階の子が少し多いんではないかと感じています。この2の段階の多い理由は、まったく学習が分かってない訳ではなくて、最後の詰めが出来ていないのです。ですから昔の読み書き、そろばんといいますか、そういう基本的な、英語であれば単語がきちんと正確に書けるとか、文章がきちんと正確に書けるとか、基本的な部分が出来てない。そのようなことから、選択問題になるとそれがかなり高い正答率を出してくるのです。ただ、自分で書きなさいと言われた時に書けないという現状があります。この辺をどう詰めるかという所で、今夏休みを使って、英語の単語の100題テストで80点以上を取るまでがんばるということや、2週間程度の補強・補充学習やっておりますけれど、そういう所の基礎といいますか肝心な所を押さえていくということを大切にしております。教師は、学習内容が分かっている子と分かっていない子とはっきり把握して、分かっていない子を教えるときには、分かっている子どもにはプロジェクターとか使って、短時間で効率よく課題を出して、次に出来た段階で答えもプロジェクターで出して、正解だったかどうか確かめていくような上位を伸ばす方法も考えていかなければならないのではないかと考えています。ですから高次な事もやらなければならないけど、まず足固めといいますか、基礎をきちっと固めていくということも見逃してはいけないなというふうな考えをもっております。
それから今、報道等で児童相談所のことが出ていますけど、児童相談所の中部地区の評判はあまり良くないんです。と言うのは、中学校との連携がうまくいっていない。ここのところをどうしていくか。たまたま福島県でこういう事例が起こったり、他の県でも起こっていますけど、どこでもそのようなことがあるのではないかという認識を持っております。ですから、できましたら県の教育委員会の方で各学校に児童相談所との連携の状況や課題を掴んで頂いて、もし、やはりこれは問題があるということであれば、知事部局と連携を取って改善して欲しいなというような気持ちを持っております。
(委員)
何でも良いんですか。基本的に高校以下の話ですか?
(教育長)
就学前教育からですね、小、中、高と眺めて鳥取県の教育はどうあって欲しいか、今の状況としてどういうふうなものが課題としてあるのか、それを踏まえてどういうふうにすべきか、どうあって欲しいか、ということを広く言って頂くという趣旨であります。
(委員)
地方の私学におりますと、絶望的な状況をいろいろ味わっておりまして。最近、不登校になっている学生をなんとか救えと言われておりまして、三者面談ですとか、親と学校に来なくなっている1年生なんかと2~3時間くらい話すんですが、ちょっと言えないような絶望的な状況がよく分かりました。高校の時にいろいろあるんです彼らは。短く言いますが、彼らがあまり家に帰らず大学にも来ないので。一人はすごく勉強が苦手で、一人は頭は良いんですけど来なくなっているのがいるんですけど。私は物を知らなかったのを少しひとつ知ったんですけど、スロットマシーンが共通項で出てきまして。スロットマシーンのプロがいますね。その連中が、ああいうニートとか高校とか大学の不登校の学生を集めてて、5時か6時頃からスロットマシーンの店で並ばせて、せーので入って並ばせて、必ず勝つ手があるらしくて、それでお金を稼いで分配しているようでありまして、そういうことを知ったりして。ただただ、絶望感が広がっただけという。それくらいにさせて頂きます。
(委員)
今は鳥取県の文化芸術アドバイザーをやって4年目です。僕は音楽家なものですから、教育には全然ほど遠いんですけど、音楽家の視点からいくつかちょっとお話しようと思います。実は、僕はコントラバスという弦楽器で一番大きな楽器をやっていまして、財団の方のアドバイザーをやっておりますので、音楽会というのはホールだけじゃなくて、こちらから行こうというアウトリーチで盲学校に行ってきたんですね。演奏しました。すごく子どもたちも喜んでくれたんですけれども、盲学校には結構有名な演奏家の方々が演奏をしに来てるんですね。結構チャンスがあるんだと、初めて分かりました。よく考えてみると、小学校とか中学校は、ほとんどそういう事がないんじゃないかと、チャンスがないんじゃないのかと思いまして、小学校、母校の中学校にも行きました。演奏しました。で、すごく喜ばれたんですけど、こういうことは、やりたいんだけど予算が無いと、どんどんそういう予算がなくなってきて、子ども達にそういう経験をさせてやりたいのに、させてあげられないと。予算が無いもんだから、当然ソフトの方の質が下がってきます。結局、やはり質の高いものを経験させないと、子ども達に良い印象を与えなかったら、嫌いになっちゃうんですね。だから僕はいつも持論で思っているんですけど、目の前でJリーガーが技を見せると、どんなサッカーに興味をない子だってビックリするじゃないですか。それと同じように、音楽の技術や技なんかを子どもたちが見たら、ビックリするんですね。その時に僕、いつも先生方にお願いするんですけど、人間の能力ってすごいでしょ、人間ってすごいよね。だから人の命って大切だねっていうのを、必ずあとで教えてあげてくださいって言うんですけど。鳥取県っていうのは、僕が小さいときとあまり音楽的な環境っていうのは、ほとんど変わってないんじゃないかなっと今も感じています。一生懸命やっている訳ですけれども、音楽って受験勉強には全然関係ないですけど、子ども達にとってはすごく心の栄養というか、ものすごく力を持っているものなので、出来るだけそういう環境が増えたらなと節に思っております。
(委員)
鳥取県の新体力テストの分析をずっと続けまいりました。全国平均に比べておおむね良好な状態にありますけれども、その全国平均も年々低下している項目があります。鳥取県も全く同じ状況にあります。例えば、ボール投げなどは、ずっと低下傾向にあります。こういう能力はどちらかというと、幼少期の運動経験、遊び体験が非常に重要な内容になっていると思われます。そうしてみますと、小学校の教員の場合、我々教員を養成しているんですけども、免許法で規定されている体育の単位数はたったの4単位、そのうちの実技が2単位、この頃は体育の内容は取らなくて良い免許法になってきました。ということは、小学校の教員で体育の不得意な者達も教員になっている可能性があるわけです。重要なのに不得意な先生もいるということであれば、小学校では学級担任がすべての教科を担当しますから、それを補完する意味で、やっぱり技能系列の教科では教科担任、例えば体育専任のような先生をこれから配置すべきではないかと考えられます。そのことが豊かな子ども達の体力なり運動能力を高めて、先ほど言われたように、すばらしい運動を見て共感できるそういう子ども達に育っていくんじゃないかと思うので、一つだけ提案させて頂きます。以上でございます。
(委員)
審議会がこれからありますので、いろいろと私の考えることは申し上げたいと思いますけれども。特に最近感じておりますのは、バブルがはじけてから日本の社会全体が非常に窮屈になったなと。と言うのは、人の欠点なり揚げ足を取ると、すぐに細かいことを攻撃すると、こういうことが蔓延してきているんじゃないかと思っています。それは学校現場も一緒でして、教員が少し何かやると、社会がよってたかってひとつのイジメみたいな形で、教師が萎縮しちゃってると。この中でいろんなことを出しても、僕はうまく行かないだろうなと。少しおおらかな広い気持ちで子どもたちに当たるべきだろうなということを思っております。非常に世間の風当たりが教育だけじゃなくて、あらゆる所で人を非難する、或いは弱点を見ればそれを徹底的に攻撃するという、こういう風潮になってきているんじゃないかと。それは、教育界にも出てきているということを思います。あまり教育に成果主義とか効率とかいうものをどんどん入れていくというのは、僕はかえってマイナスが出てくるだろうなというふうに考えています。以上でございます。
(委員)
私は高等学校の保護者の一人として少しお話しさせて頂きたいと思います。最近、高校生や県内の各高校の会長、校長先生とお話しする機会が多いんですが、その時、高校生の服装の乱れという話が出ます。特定の高校ということではなく、特にここ4~5年の間に話を聞いた学校すべてです。スカートが短い、化粧をしてくる、ピアスはする、髪の色の問題などがありますが、話を続けていきますと、服装のことから授業中の集中力という所の方に話が進んでいきます。その時一番問題になるのは、授業態度ですね。服装の乱れた子は、生活も乱れており、授業を一生懸命聞いてるという姿がほとんで見られないようです。この問題に各高校の会長は取り組んでいるようなんですが、まだまだ改善しておらず、本当にこれは大きな問題であるということなんです。
私は八頭高等学校の会長もしておりますけれども、八頭高は去年から服装・頭髪検査を廃止しております。今は生徒の状況を、我々保護者と学校の先生方とで見守っている段階です。今年の4月に、保護者も立ち会って、校門の前で生徒の服装の辺りの乱れのチェックをしました。去年の4月から検査自体は廃止しておりますが、服装・頭髪の大きな乱れというのは今年の4月時点では感じておりませんでした。そして今年の9月に、今年2回目のPTA生活指導委員があります。その会と先生方と一緒に服装の乱れをチェックします。服装・頭髪検査を廃止したということは、生徒たちにセルフチェックという形で取り組ましている訳ですが、それがうまく機能しているかどうかを、我々保護者も一緒にチェックしていこうということです。
八頭校は田舎の学校ですから、服装等の乱れは以前はなかったんですが、自主性に任せると、それだけで悪くなるのは早いです。その実態を保護者が話し合いまして、子どもがチェック、それから保護者もチェック、先生もチェックし、その結果、頭髪・服装検査をもう一回やらなければならない状態になるのか、その辺りを検討している段階です。今は、学校側と保護者と一緒になって試行錯誤しながら進めているような段階です。
もう一つ、各高校の会長さんと話しておりますと、携帯電話が非常に大きな問題になっております。八頭校では、学校の中で規律を作っておりますが、そういった規則がある学校やら無い学校やら、いろいろのようです。今後、考えていかなくてはならないと思います。
最後に、小、中、高の中で皆さんにご相談させて頂きたいのが、PTA活動の参加者数の問題です。小学校のPTAの活動から中学校ときて、高校のPTAになると保護者の参加がぐっと減ってくるんです。私も小学校、中学校とPTA活動に携わってきましたが、高校になると、保護者の参加がものすごい少なくなって来ます。教育は家庭が基盤です。家庭ですべき教育の情報は、学校に来て初めて得ることができると思うのですが、学校への保護者の関心が低いことは、私も本当に頭を悩ましているところです。皆さんの方から良い考えがございましたらお願い致したいと思います。
(委員)
よろしくお願い致します。私は小学校、中学校、高校の子どもがおりまして今まさに保護者真っ最中という状況なんですけれども、ここ数年PTAに関わらせて頂きまして、何が欠けているのかなあと。保護者の意識がやはり低い。一生懸命やっておられる方は僅かいらっしゃるのですが、どの会合に出ても同じような顔ぶれしかいらっしゃらないというような状況が、どこの学校でもあるようでございまして、その辺を意識の高揚をしていくことが一番大事なことではないかと思います。学力、学力と保護者の方も言われる方がいらっしゃいますが、朝食を摂れば学力が上がる、ルールやマナーを守れば学力が上がるというような統計も出ている。出ているにも関わらず、自分たちが保護者が何をしたら学力が上がるのかという所にいくと、その辺をおざなりにして、学校のせいにしてしまうということも、往々にあるような状況もありますし。その辺で生活習慣につきましても家庭の役割のはずなのに学校に依存してしまって、それが当たり前というようなことが出てきておりますので、役割を再確認しないといけないのかなと。保護者はこういうことをしないといけない、学校にはこういうことをお願いしないといけない、地域の方にはこういうこと力を貸して下さいということを再確認した上で、連携を強化していかないと。まあ一口に今、連携、連携という言葉で全部済ませてしまえる、連携とは良い言葉なんですけど、実際じゃあ何をやっていけばいいのかと考えていかないといけなくなりました。私ども県のPTA協議会でも、保護者を教育するにはどうしたらよいのかと知恵を借りないといけないなという意見まで出てくるような状況でございますので、大人を教育するというのは本当に非常に難しいことです。大人を無視して子どもに力を入れるしかないかなと極端な意見まで出るような状況でございますので、また皆さんのご意見もお聞きして子ども達のために、何が出来るかということを考えていきたいと思っております。以上です。
(委員)
私は、鳥取県の東部と西部を行ったり来たりしている訳ですけど、それで感じますのは、一番の問題は何かというと、お互いがお互いに無関心というのを非常に感じるんですよね。東部に住んでいると西部は遠いと思うし、西部の人は東部に何の用で行くの?と思っている所があって、非常にお互いがお互いの地域を知らないって言うことを非常に感じます。ですから県の教育の問題に限らないんですが、解決できるとすれば、学校教育の中で相互の交流をもっと増やす。例えば、西部の子が宿泊学習するなら東部に行く、東部の子が、宿泊学習するなら西部に行くっていうこともあっていいのかなと思います。もっと子どもの頃からこの県をよく知っていくという交流を盛んにしていただくといいのかなと。そうすれば、県としてまとまりがもっと出てくるのかなという思いがあります。県民としての意識の収束性なんていうのが非常に大事な課題なんじゃないかなと思ってます。
それと学校教育について限っていきますと、今日配られた資料の、はぐって頂いた2枚目の所に、前もって鳥取県教育の課題・目指す方向性についてと言う宿題を頂いておりましたので、FAXさせて頂きました。それをちょっと見て頂くと分かるんですが、この課題について今、国をあげて基礎学力をつけなければいけない問題と、もう一つ特別支援教育を充実するという、二つの方向があって、なんか相反しているように見えますけど、実は同じ根に発している問題だと思うんですね。ですから別々の向きのものが同時に降りてきて大変って捉えると、連携も方向も違って参りますので、実は同根の問題であるという意識に根ざして頂いて、出発して方向付けていっていただきたいと考えております。これは文部科学省に対しても、そういったことをお願いしている所です。それからもう一つは、先ほど、教育長もおっしゃいましたけど、学校にあがってきちんと学べる体制を幼児期に作っておくということは非常に大事でございまして、この小1問題の解消というのを具体的にまず目指すということを、方策として立てて良いのかなと思っている所でございまして、就学の準備制を高めるということを幼児教育の中でしていく。当然、これは家庭での教育力ということと同じですので、親育ちといった考え方の中で、親も親になって頂くという、そういう包括的な関わりが非常に大事かなと思っています。それが実は鳥取で前から仕組んでいる5歳児健診な訳ですけど、その中で学校をもう一回意識してもらうようなことを保護者に働きかけていく、そんなことが大事かななんて思っています。
どういった言葉が鳥取県教育の目指す方向性か分からないですけど、先ほど委員のおっしゃった、あまり世知辛くない鳥取県がいいかなっと思ってまして、世知辛いのは、まあ人口の多い所に任せておけば良いんじゃないのと。鳥取は鳥取らしさで、お互い様って言える県であって良いのかなって思ったりもしますし、この教育審議会の答申の内容が国の枠組みに囚われないというものであってもいいのかなと思うんですね。今、学校教育法とか色々変わりつつあるんですけど、その枠組みの中で、鳥取県も何か答申をと言われると、枠組みの顔色を見ながら作るって事になるし、今まだ審議中ですもんね。色々今後変わって行きますから、ここはここでの独自性があっていいのかなと。だから、国の変化の枠組みに囚われないそういったような審議会であっても良いのかなと思ったりするんですね。国は後からついてくるかもしれないなと思ったりしますので、そういったような方向性でやっていただきたいなと思っております。以上です。
(委員)
公民館活動を中心にと思っておりますが、普段やっておりまして、感じていることをいくつかお話をさせてもらったらと思っています。公民館というのは生涯学習の拠点であるとか、学習情報発信の拠点であるとか、これからは公民館は非常に大切だというようなことをよく言われておりますけども、意外に影の薄い所もあるわけで、いろいろ知恵を出している所なんです。一つはですね、学校教育ということですから それに絡めて言いますと、子ども達の体験活動を公民館活動に入れてみたいということです。私の公民館の事だけ話しますが、5年間ほど小学生を対象に家庭や学校では出来ない体験というようなことを謳い文句に講座をやってきました。本当は学校でも家庭でも出来るんですが、小学生1年生から6年生までを対象に年間8回から9回位ですかね、土曜日を使ったりしました。いろんな体験をさせました。で、やはり感じますのは、先ほど教育長さんも言っておられましたけれども、人間関係がなかなか作れないというのが気になります。それから、本当に命を守る、自分の命を守ることを知っておるのかということ。危険を本当に感ずることが出来るのかという辺りを心配いたしました。指導者の方は、地域の人にお願いする訳ですが、例えば川に落ちたり怪我をしたら、親が怒るのではないかと非常に心配しますけれども、少しぐらい怪我や危険があっても良いのではないかと。怪我をして痛さが分かるのではないかなということで、いろいろやっておりました。怪我はそんなにしなかったんですが。ある時、メダカ取りをやろうということで、小さな小川に行ったところが、3人ほど男の子が川の中に落ちました。下が泥だったものですから、ずぶずぶ段々と沈んで行くわけなんです。でもじっとしているんですよ。声も上げない、もがきもしない。もがけばもっと沈むかもしれませんが、声も上げないし近くの草なり何なりに捕まろうという姿も全く見えない。3人ともそれだった訳で、見ていた指導者なり、あるいは私たちもこれは大変なことだと、落ちたことよりも命を守ることを知らないんじゃないかということを心配しました。その子の親に、お宅の子どもさんは自分の命を守ることを出来ないんじゃないかと話しましたら、大変良い経験をさせてもらいましたと、感謝の気持ちを話されました。心配しますのは、その子だけではなくて、おそらく大部分の子どもにそういう所があるんではないかということだと思います。これは大変な事だと、あまりにも守られ過ぎていて、そして危険を伴うような事からは避けているというようなことで。最近、川でもよく亡くなりますが、川の危険性を知らないのではないかなという話をしたりしている所なんです。そういうことを感じましたが、それらの事業を通して、子ども達はやっぱりそういう体験を重ねてくるに従って喜んでやって来るようになる、そして色々期待をし出すというようなこともありますから、やっぱりこれは続けなきゃならん。学校でも出来るんです。家庭でも出来るんです。体験をした子どもが家庭に帰って今日はこうだったとか言ったら、親とまた一緒に出かけるんです。同じ場所等にですね。山菜を採って食べたこともあります。ですから山菜等も、ほとんど食べることが出来ます。食べれない植物はほんの僅かですので、周囲にある草を天ぷらにして食べました。高等学校の先生を退職された方で詳しい方がありますから、その人がいつも講師になってやられるんですけれども、何でも食べれるという事が分かり驚いていました。まあ食べてはいけないものはいけないですけど、ほとんどが食べれるということを知り、感動していました。体験活動というものはどんどんやるべきだと思っております。二つには、地域の教育力に関してなんですが、決して地域の教育力というのは無くなっていないと思う面が沢山あります。ただ高齢者にしても、そういう関わりの場、子ども達と関わったり、お父さんやお母さんと関わるような場を、今まで設定していなかったんではないかと感ずる面があるもんですから、その辺りの所を今、公民館の中で考えながらやっております。子どもの安全とか何とかになりますと、高齢者の方は何も言わなくてもさっと協力をされたり、毎日、たとえ雨の中でも、安全を見守ったりなんかしておられるので、場を作ればその力を充分発揮される力を持っておられるんだけども、グランドゴルフやなんかあっちの方に行っちゃてるんじゃないかということを思っております。だからその点も反省しなきゃならんと思っておりますが、ただ心配しますのが、先ほどから出ております保護者のことなんです。保護者の研修というものが、やはり疎かになってなっておると思っております。昨年から私どもの公民館と地域の小学校が連携して、小学校の保護者を対象にした研修の機会を工夫できないものかということで、公民館が学校の中に入り込むことに取り組んでいます。今年で2年目なんですが、色んな機会を頂いて、例えば、参観日の後に特別に公民館の講座を設けてもらうんです。そして子育てのお話などをしてもらうのです。ですから学校の方からもちろん公民館に出てきて欲しいんですが、公民館の方も学校の方に入り込んでいくということを、いま取り組みをしている所です。2年目になると、結構雰囲気が良いんですよ。保護者の方も、企画委員というか実行委員を立ち上げようということで入ってこられますし、講座内容について希望も出てくるようになりました。親子の人間関係をより深めようということで、先日、倉吉農業高校の方にお願いをして、親子活動のひとつとしてブルーベリー狩りをやりました。そしたら、倉吉農高の方も大変喜ばれて、生徒が対応しますというので、高校生が出てきて全部説明したり、色んな手伝いをやってくれました。親と子と高校生ということで、これは良かったんではないかなあと思っております。地域の中に高校生なり中学生が参加しないというのが問題だと言われております。確かに、問題だと思いますけれど、出てくれば力は充分持っておると思っております。ある講座で高校生や中学生が、小学生を指導する場を設けました。そうすると結構良い指導をしてくれるんですよ。礼儀作法を教えるなど色々と立派でした。講座終了のときには涙の別れをしておりました。ただ、巻き込む手を色々考えて欲しいし、進んで出てくるかというと、声をかければ出てくるんだけど、そうでない場合はなかなか出てこないというのがありますから、その辺りの所をもう少し工夫しなきゃならないと思います。公民館は、子ども達から高齢者までを対象にしておりますから、気になることは色々ありますけれども、時間もありませんので以上日頃感じていることの一端を話させていただきました。これからだと思っております。公民館は。
(委員)
親の代表で参加させていただいております。今、親についてのことが話題になっておりますが、私、中学校の保護者でありまして、私が感じます所で今一番の課題はというと、今一番というのは夏休み中だもんですから、課題というのは直面する直近の課題ですね。それから、中期的な課題、長期的な課題、課題と言うのは色々優先順位があると思います。それでつい先日、一番印象に残りましたのは、子ども達が夏休みに入りますのに、注意というのがあります。夏休み生活の注意という所で、色々学校からは注意が出ますが、学校として何を一番注意するかという、その優先順位がなかなか保護者に伝わってないという現状があります。これは、例えばですが、実は学校の経営方針といいますか、全般についてそれが現状としてあまり保護者には理解されていないのではないかという具合に思います。中にはよくご存じの方もあると思いますが。話は戻りますが、夏休みに向けて、私が今おります、活動しております中学校では、生徒だけでの外泊はさせないというのが一番の求める所の最重要の注意事項であります。勉強をするという目的で友達の家に泊まりたいというのは、学校としては許せません。保護者にも同じ事をお願いします。というのが一番目ですね。結局中学生になりますと、色々やはり思春期等になって色々な関心事項も出てきますので、やはり外泊というのが一番大きな問題ではないかということで、学校の認識と保護者の認識を共通にしようということで、そういう注意というものが、PTAの中で話し合われました。そのようなことで、今言います家庭教育と学校教育が同じ課題意識を持たなければ、教育的効果は高まらないのではないかと感じます。先ほど委員からもありましたが、学校に出かけていく保護者はそれなりに情報を得ることが出来ますが、色々な問題を持つ家庭には、学校の情報が伝わらないというのは、ずっと昔から言われている所であります。それで、中学校では地域に出かけて懇談会をするっていう学校が多くあると思いますが、そのような学校側から保護者に対して積極的に働きかける活動が県下でどのようにされているかという所が一つ関心があるところなんです。私がいます学校は、実は年度末に地区懇談会というのを開いておりました。これは主にPTAの役員等の人選等の活動が主でして、これは夏休み前にもやろうということで実施しております。やはり一番大事な所に保護者と学校との繋がりを深める活動が積極的に打って出るような形が必要ではないかという具合に話し合ってやっている所なんです。今まさに県としては「心とからだいきいきキャンペーン」というのを県民運動として実施されていらっしゃいます。こういう形で、積極的に働きかける活動が保護者に対しては有効ではないかと。教育が最重要課題、重点課題だということの情報発信を学校から常々していただくっていうことが一番効果があるものではないかと思います。また、地域の活動の中にも先ほどもありましたが、様々な機会でやはり教育問題が一番重要な問題だということを、私たち子育ての世代が発信していくことが必要で、またそれを支援して頂く様々な関係機関にもそういうアピールをして頂きたいなあと思います。県のPTA協議会もそのようにこれからやっていこうという具合に話し合っております。以上です。
(委員)
失礼します。高校の現場からということで、少しお話をさせて頂きたいと思います。今日も一日体験入学で中学生をお迎えして、体験入学を暑い中でやっているんですけれども。高校生は、中学生と比べていろいろ行動範囲が広がります。それから今の鳥取県の現状から見てますと、やはり輪切り感と言うか、鳥取県の方だったらちょっと考えてみてください。あの学校はどうとか、この学校はどうとか、そういうのが高校生には伝わって、そこの所が根っこにあるような気がします。生徒と話をしていて、どうしてそんなことをするのとか、何で駅でそんなことをするのかって、やっぱりそこのところがあるような感じがします。高校の教員だったらいろんな学校を経験してますので、どこの学校も大して生徒は変わらないと思うんですが、ただ入試の点がちょっと違う、その辺だけだと思うんですけども、高校生の微妙な心を分かってくださる大人というのが、少ないかなという気もしてます。学校に対していろんなお話を頂くんですけども、褒めてくださる方も多いんですが、やはり大部分は、高校は生徒の指導に対して何しとるだという感じで言われます。「注意はして下さったんですか」と言うと、「学校がしろ、すぐ教員が出てこい」とか言われますが、注意をうけた場所に行ったら、その時にはもういないんです。もうちょっと優しい言葉をかけてくれたらなという感じもします。都会に出張に行くと、高校生以外の大人がとても多いので薄まってしまうのですが、駅なんかは鳥取は高校生ばっかりなんですよね。子どもの数が少ないし、いろんな所で高校生を目にされると思うんですが、もうちょっと優しい言葉をかけて頂けたら有難いなと思います。地域でも老人会の方が見守り隊で、小学生の見守りをして下さっていて、ちょうど高校生も同じ時間に通りがかるので同じように挨拶をして下さって、生徒もうれしいので声をかけて返します。ある時、交通量の調査の学生さんが、環境大の学生さんだったんですけど、その方にうちの生徒は挨拶をしたようでして、環境大の生徒さんがすごく感激して下さって、うちの学校にお礼の手紙を下さったりしたんですが、そういうやりとりみたいなものが、生徒を良くしていくんじゃないかなと感じます。
高校に社会から求められることはすごく多くて、挨拶をしなさい、臨機応変なことができるようにしなさいとか、今の生徒っていうのは幼くって、教えられていない部分がとても多いです。短いスカートで足を広げるのがとても多いので、足を閉めろと言っているんですけど、何で先生そんなことを言うと言われ、「お行儀が悪いでしょ」と言ったら、「お行儀って何?」と返します。なかなか粘り強くやるしかないんです。また、コミュニケーションが下手になっています。言葉でのお互いのやり取りというのができない、続かないので、生徒同士のトラブルが多くなっています。すぐに責めたとか、仲間はずれにしたとかというふうなこともあってます。いろんな場面で高校現場としての悩みを言わせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
(委員)
一年間半ぐらい前まで、現場におりましたけれども、ちょっと外で見ましていろいろ感じることが多くなりました。3点お話をさせて頂きたいと思います。まず、学力についてです。学力の向上につきましては、大変強い関心事でありますけれども、成果が数値化されることによって、分かる授業とかできる分かるというような辺りに関心がすっと向いていく傾向が強いと思います。そして本来ならば、学ぶ喜びとか知に開かれる喜び、その辺りにこそ学校の授業があってもらいたいと思うわけでして、その辺を各先生方が学校現場で日々の授業でどれくらい保証していけるかということを、もう一回考え直していかなくてはいけないと思います。分かるできる、そしてテストに表れるところに教育の関心が向いていくというところに、多少危惧しているところがありまして、これからの先生方の研修が次々と組まれていると思いますけれど、そこはやはり、具体的な指導法ということのみに傾斜するのではなくて、もっと幅広く本当に知に開くという辺りに研修の主体を持っていくということも大切ではないかと、そこが子どもたちの学ぶ喜びということ、学習への意欲に繋がるんじゃないかなということ、特に学校をいくつか回らせていただきますので感じるようになりました。これからの方向性としてひとつお話しました。
2番目ですけども、地域、家庭の教育力ということでいろいろと公民館活動等をやっていきますけれども、各町でも色々計画します。そのときに、子どもの自立というようなことに向かうやり方というものが、共通に認識されていなければいけないんじゃないかなと思います。やはり準備して、事業に子どもをのせていくというようなものがありがちですので、その辺についてはもっと自覚して子どもの自然の発達と自立を促す、そういうところに持っていきて長続きする、子ども自身の力で長続きさせることができるというようなところを、もっと研究してみたい実践してみたいなという気持ちを持っております。
3点目ですが、いろいろな教育プロジェクトがたくさん組まれていきます。それは成果を持って報告をされておりますけれども、子どもに確かに届いているかということを検証していく必要があると思っています。そして検証して、それを新たな事業を計画するのではなくて改善していくと、これは八頭町でもいろんな事業計画をしてやっていきますけれども、よくよく見ると国際交流にしても、いろんな通学合宿にしましても、本当に必要としている子どもに届いているかということになりますと、非常に疑問が湧いてきます。これからの方向ということには、ちょっとはっきりした方策を見出せないんですけども、こういう課題を解決してやっていきたいなと思っております。
それから最後に児童相談所との連携ということをおっしゃいましたけれども、私も大変強く感じることがございました。人数が足りない、それから資質の問題もあるでしょう。本当に児童相談所との連携のところをとてもしっかりやっていかないと、それを必要としている子どもたちが大変たくさんいると、そういう家庭がたくさんあるという事を痛感しております。以上です。
(委員)
2点だけお話しさせて頂きます。ひとつは本学の場合、学生のおよそ7割が県内の出身者でありまして、半分以上ということになります。様子を見ておりますと、気質的に非常に素直で優しくて真面目に取り組もうとする、頑張ろうとするという良い気質を持っていると常々感じております。が、一方で近年特に感じるのが、苦手なことを避ける傾向がやや強くなってきているのかなと思います。短大で、中には資格取得を目指す学科もいくつかありますので、何がしかの意欲や意識を持って入学してきている学生達なんですけれども、やや苦手なことになると、取れるか取れないか分からないけど何しろやってみようという以前に、自分で判断してできそうなことだったらまあやろうかなと。そうでなかったら、できることなら避けたいという傾向をだんだんと感じだしました。いろんな事が考えられると思うんですけど、ひとつは自分に自信が無いというのもあると思うんです。小さいときからちょっと頑張ればできて、それが認められてというような機会がもう少し彼らにあったなら、ちょっと違ってきているのではないかなと感じます。
もう一つ特別支援教育に関してなんですけれども、本学は今までに何人も特に身体的に障害のある学生を受け入れて、その都度その学生達にあったソフト面もハード面も対応してまいりました。一方で、先ほどからお話にあったボーダーラインにあるような障害って言えるのか言えないのか分からないけれど、精神的に問題を抱える学生がやっぱり少しずつ増えているっていうことが実際にあります。ついこの間も、この辺りを専門にする教員を中心に検討会を開きまして、これから私たちがそういう学生を受け入れてどのように対応していくのかということを真剣に考えましょうと話し合いました。まだ導入編です。よい機会を与えて頂いたと思ってまして、ちょっと勉強させて頂きたいと思っています。以上です。
(委員)
先ほど委員さんの方から小1問題の事が出ていましたが、、私も幼稚園を校区に持つ学校から保育園のみの学校に換わりまして、小1問題っていうのを感じています。それで、県の教育委員会の方で幼児教育担当主事さんを各地区に置かれたっていうのは大変良いことだと思うんですが、幼稚園は鳥取県は少ないですし、ほとんどが保育園といった状況の中で、やはり就学前教育を充実していくためには、その辺りにメスを入れていけば保育者の資質も向上して、1年生になったときにきちっと学習できるような、気持ちよく学習できるような体制づくりだとか特別支援教育とも絡めてそういう子どもを見抜く力等もできてきて、小さいうちからそういった子どもさんへの手立てができるんじゃないかなと思うのが1点です。
それから2つ目には今度は、小中っていう事になってきますと、今、基礎学力だの何だのっていうことを一生懸命やっていますけど、決められたことを学ばせるっていうところは、比較的鳥取県の教員というのは真面目にやると思います。そこでややもすると止まっているなあという感はあります。中学校に子どもを送ると、とたんに中学校では勉強しなくなるって言われるんです。何でかなあと考えてみると、小学校の時には学級担任が宿題を出します。宿題をしていなかったら放課後残ってでもやらせるんですけども、中学校は宿題という形が無くなってくるというか、自分で必要感を感じながら学習するというような、自ら課題を見つけて取り組んでいくっていうような自主的な学び方を高学年になってやらせておかないと、中学校で通用しないかなというようなことを感じています。委員もおっしゃいましたが、上位を伸ばす思考訓練的なことも少し鳥取県では欠けているかなと思います。併せて、決まったことは表現できるんですけども、自分で考えてまとめていくっていう事は弱いので、本を読んだり、体験したことを自分でまとめるとか、表現していくっていうような力をつけていきたいなあと思っています。
それから、先ほど保護者啓発のことがいろいろありまして、私も朝ご飯をしっかり食べさせることに、子どもたち全員が朝ご飯を食べることに四苦八苦しているんですけども、なかなかそこに行き着かれない保護者の方も数名ではありますがいらっしゃいます。でもまあ、軽く考えて運動をいっぱいすればお腹も減りますから、何らか子どもも探してでも食べてくるようになりますし、それからいろいろ大会等に連れて行ったときに、保護者が応援にきて下さったときに、何を食べていたら何秒か縮んだのになあとか、いろいろ子どもの保護者に応じた指導の仕方というのを考えながら四苦八苦しているところです。
もうひとつこれは鳥取県教育どうこうということではないですが、これだけ自治とか何とか言われながら、特別活動の時間が週1時間、そこの中に学級活動的なこともですし、以前の学級会的なこともいろいろな事を盛り込んでいかなくてはなりません。ほとんどの学校はサービスで教育課程外でやっている訳でして、どんどんやったからといって時間数に計上されるわけではないので、今の学習指導要領のちょっとやりにくいところかなと思っています。以上です。
(委員)
私は今、ガールスカウトとともに活動しております。学校外の場面で、子ども達と接している訳ですが、自立できる女性をつくりたいという思いで活動しております。3つの願いを持っていて自己開発をしよう。人との交わりの中で自分を大きくしよう。自然と触れ合おうということで、いろんな活動計画を立てております。子ども達に実際体験を通して自信をつけて欲しいなと思います。就学前の年長の子どもから高校3年生までの女の子ばかりをあずかっているわけですけど、様々でございます。自分で進んでどんどんやる子どもや、言われてから動く子と、いろんな子ども達を相手にしておりますけど、何回かの活動を通して先輩の姿を見て子どもって育っているなあとすごく感じます。
先だっても伯耆町ですか、あちらの方に行ってキャンプをしたわけですけども、やる気満々の小さい子ども、できるだけ日向に出たくない高校生というような、そういう感じでいろいろな子どもがいるんですけど、やる気満々の子どもは怪我もします。小学校2年生ぐらいでもテントが自分で張れます。そういうふうな姿を見ていると、段階を追いながら意欲を持たせながら活動させたいなという思いをしています。その中で、私達指導者が考えていることなんですが、たっぷり時間を与えようと。時間を決めてここまででやっちゃおうとしてると、なかなか子ども自身の良いアイデアが出てきませんので、できるだけ時間は余裕を持って計画を立てたいなと、普段心がけておりますし。それから道具をしっかりと準備してやろう。これをすごく感じます。テント張るときに木槌が2本か3本しか無いようでは、全員の子どもが活動できません。今回のキャンプでは、一人ひとつ木槌を用意しようと、これは指導者の打ち合わせの中からどんどん出てきました。子どもに任せるためには、指導者の方もしっかりと準備をしなくてはいけないなと、準備ができているお陰で子ども達の活動振りがすごく変わってきているように思いました。私達は子ども達を活かすためには、指導する立場が事前に打ち合わせを再々しながら、いろんな事を出し合っていかなければならないと感じますが、そうした中で子ども達は年数を重ねるごとに力が出てきます。例えば、開会式で開会進行というのは、小学校の1年生の子でも高校生に譲らないでやろうとするし、どうしてそうなったかといいますと、何回かの回数を重ねていくうちに、ああすればいいんだな、こうすればいいんだなということが分かってくるようで、良い先輩の中にいるとここまで育つのかなと自己満足しておりますけど、違った年齢の子供同士が鍛え上げるというのは良いなあと思います。学校でもいろいろと教えられ、また自ら考えて行動している訳ですけれど、学校外での自分を発揮できる場というのも違った意味であると思いますので、そういう所で少女達に力を付けてやりたいなと思っております。ただ、以前に比べて、いろんな動作、作業ができないというのか、未熟というのか、あまり体験してきてないなとことがありますので、やはり子どもを責めてはいけないと、なぜ体験の場面が無かったのかというのは、いろいろな場面で、掃除ひとつしようにもする機会がありませので、できるだけ私達は良いチャンスを見つけて指導してやりたいなと思います。それから、指導者の方ですけど、指導者もゆとりを持ってないと、つい指導者が先に動いてますので。最後にはこういう力を付けたいなということを掲げながら活動したいと思います。指導者の方のお互いの鍛え上げることも、研修もやりたいと思っています。
それから保護者ですが、保護者には必ず集会に来ていただいたときは、子どもと同じことをしていただきます。子ども達が歌うときには歌ってもらい、儀式的なこともありますがそれにも入ってもらいます。保護者の方の訓練も兼ねてやっておりますが、学校とは違った面で多分、先生方には見ていただきたいなと思う訳ですけども、学校とは違った生き生きとした面を見てもらうことができるかなと思います。こうした中で子ども達にもうちょっと頑張ってもらいたいのは、集会をするときに欠席届は必ず事前に自分でしてくださいというのがあるんですが、親御さんの方が電話をかけてくる家庭があります。本人でも電話連絡網がある訳ですから、自分で言わせたいなと思っておりますが、まだまだのところもあり、気になっているところです。自ら考え進んで行動しよう、学校の中にはこういうのはよく掲げてある訳ですけど、そういうふうなことをねらって活動しております。
今度、集大成ではないんですけど、長野県の戸隠市に子ども達を連れて行きます。どういう活躍ぶりをするのか、山形県のガールスカウトとも交流をします。キャンプファイヤーで出し物をします。山形県に負けずに出し物ができればと思っております。あまり練習はしてはおりませんが、リーダー達もそれなりにスタンツしますので、リーダーもしっかり頑張りたいなと思っておりますけど。山形、神奈川それと全国の高校生がそこでキャンプします。大勢集まったときに鳥取県の子どもたち元気だねと言ってもらえるような声が聞きたいと思います。日韓交流ということで韓国からも50名程ガールスカウト来てますが、上手く出会えたらいいなと思っております。先だっての日本海未来ウォークのときに韓国の方が来られて、挨拶しようねと、事前に「アンニョイハセヨ」とか練習しておりまして、交流をさせていただいたのですが、事前にやったことがプラスされまして、子ども達はすごく楽しかったと言ってくれました。。私達は学校とは違った面で鳥取県の子どもを育てていきたいなと思っておりますので、いろんなところで助けてやってください。長くなりました。
(委員)
鳥取県子連の副会長をしております。子ども会の視点ともうひとつ、私、企業を経営しておりますので、そちらの視点からの地域教育という視点でしゃべらせてもらいたいと思います。鳥取県子連としまして、昨年まで3年に渡って鳥取県の委託事業としまして、野生体験事業という小学校4年生から6年生を対象にした自然体験ではなくて野生を体験するという、基本的には源流を体験するということで、千代川の源流、天神川の源流、日野川の源流ということで、昨年最終年度の日野川の源流が終わりました。それらを通じて我々が感じたこと、一番最初の挨拶で教育長もおっしゃいましたが、知事のお話でミッションですか、いわゆる目的ですよね。子ども会の目的というものが、いままで勘違いしていた面もあったのかなと。時代に応じた背景もあると思うんですけど、何のためにそれをしているのかということを、かなり重点的に議論をする場が増えました。子ども会は子どもの会ですから、親達が育成者という呼び方をしているんですが、我々が何かをしなさいとかさせてやる、海に連れて行ってやるとか山に連れて行ってやるの視点をまず忘れて、何故そこに行きたいのか、そこに行って何がしたいのかというようなことを、子ども達が自主的に考えることが必要だと思っています。そこで何をするか、そこで何を失敗しても構わないじゃないかの視点でやっております。
私も子どもが小学校3年生でおりますが、私もすごいなと思ったのは、こちらの委員にも協力していただいたんですけど、3日の中ですごい変わるんですよね、最初の初日と最終日と。これだけ子ども達は変わると、子ども達が変わらないと言っているのはだいたい大人なんですよね。その視点からいくと子ども達は変わりうると。それを変わらないだろうと踏んでしまっている、先入観で付き合っている大人がやっぱりいるということから、先ほども意見が多々あったと思うんですけど、親の問題という育成者側の問題ということで、いま県子連でやっていますのが教育、教え育つという字をちょっと代えましてですね、共に育つの共育で考えています。手も出さない口も出さないという視点があるんですが、それを通じて自分達がどう気づくかということです。我々もそうなんですけども、何をやかましく言われても分からないことは分からないんですね。その場では何とか修正すると思うんですけど、また、2、3日したら元に戻ってしまう。やっぱりそれの必要性に自分自らが気づくという視点というのを重要だと考えて思っております。子ども会としては、異年齢集団ですね、子ども達を中心にですね、子ども達をダシにとったという言い方は子ども達には失礼なんですけど、子ども達をダシにとった地域活動という視点で活動をしておりますので、極端に言えばスポ少の問題とかいろんなことがありまして、子ども達はすごい忙しいんですよね。我々がいくらどういう企画をしてもなかなか集まってもいただけないし、子ども達と話す時間も実はが無くてですね、自分の子どもを見ながらもピアノだとか、プールだとか、子ども会もですね、よく行くなというぐらいあっちこっち行ってますから。本当にこれがいまの世の中なのかなというふうに感じつつ、県子連としての共に育つという視点を重要視しておりますので、この辺を審議会としても話し合っていただければと、今後思っております。
経営者としての部分ですが、教育基本法の中にあったと思うんですが、何条かは忘れましたが、社会教育の条項の部分だと思うんですけど。いわゆる企業、就労の場所、勤労の場所というのが、社会教育の場に該当するという文章を見つけたことがあるんですけど。私も企業の経営者として学校の先生と話す機会があるんですけども、学校の先生方も企業の方ですから利益ですよねという視点を必ずおっしゃるんですけど、実は企業の役割ってのは利益を出すこと、いまいろいろとね騒いでますけど、利益を出すことが企業の役割ではない。企業経営者もそうですし、企業の場所というのが、そもそも社会教育の場所であるということの気づき、いまうちも協定を結んだ企業ということで家庭・地域教育課と協定結ばせていただきましたが、子ども達を支援できる社員さんのためにそういった支援をしようという視点ではなくて、企業そのものが、先ほどの最初の話にあったと思うんですけど、社会の中で心豊かに生きる人という視点、企業そもそもの在り方というのが、社会のごく一部の役割を引き受けているものなのだという本来の視点ですよね。この部分にもう少し世の中の企業全体が気づいていく必要があると思っておりますので、地域の子ども達を中心として取り巻く環境の一部に絶対企業もあると思いますので、その視点も必要かというふうに考えております。
最後に東部と西部の問題があったんですけど、私もすごい感じて、私西部なんですけど、感じてまして。色々学校統廃合で、米子市の方もかなり学校が余っておりまして、この学校良いなというのがいっぱいあるんですよね。それが市の持ち物なのかどうなのかは分かりませんが、例えば鳥取県の中部地域でそういった学校等があればいいキャンプ場でもありますし。
(委員)
教育長さんも、先ほど自立して社会の中で心豊かに生きていく人づくりがミッションだとおっしゃいました。そういうことを達成することは、学校だけでは難しいということをみんなが共通して分かっていきたいなと日頃から感じています。課題を共有することの大切さも言われました。広く社会の中で、いろいろな立場の者がそれぞれの立場でそういうことを考えていくことが大切だなあと思います。委員さんが、公民館としていろんな体験をさせてくださっているのを本当に嬉しく思いました。学校は学校で、家庭は家庭で自分達のできるところを工夫していきたいなあと思いました。校長としては、地域にできるだけ出かけていって、つながっていきたいと心がけているところです。
そういった役割分担の中で学校は、勉強を教える所、学習するっていうことが、一番大事な役割だと思っているんですけど、その学習をするというスタートラインに立てない子ども達が増えてきたなあと思っております。必ずしも特別支援の対象、障害の有無に限らず教育環境的な面で、非常に二極化してきているなあと感じます。恵まれていれば甘やかされてそれの弊害もあるんですけど、昔の貧しさっていうのは心があって、お父さんやお母さんが頑張って働いているから自分達も何とかしなくてはいけないという子どもの姿があったと思うんですけど、今は親の心が豊かでなくなったために、子ども達に弊害が表れているということを強く感じております。いま社会的にもニュースになっておりますが、虐待やそれに伴い、自信が無いとか自尊感情が低い等、本来の力が発揮できない状態です。子ども達が、悲しい事件の被害者になっていることを、とても情けないと思っています。
子ども達はとてもけなげだと思います。一生懸命に親御さんに気を使っております。何か問題行動があったときには学校で指導したりするんですが、「先生お願いだからお母さんには言わないで心配するから」とか、すごくしかられるからということをどの子もいいます。よく「親の心子知らず」と言われますが、今でもそういう面も確かにありますが、「子の心親知らず」の部分を大人としては自覚しなければならないと思うことがあります。良い顔をして見せるときだけを、「良い子良い子私の子」っていうんではなくて、やはり困っていたり、悩んでいたり、悪さをする子どもも自分の子ですから、まるごと抱えていただきたいといつもお家の人には伝えています。それでこそ子どもは安心します。豊かな心で自分らしくしっかり生きるためには、今、欠けてきている部分があるなあと思います。ひとつは、やっぱり先ほどから出ていました人との豊かな関わりがすごく少なくなってきていますし、自然体験も減っています。それから地域での社会的な体験も減っています。そういったことで、必然的に勉強したり学んだりするところを奪われているのではないでしょうか。
子ども達は意欲が無くなったと言われていますけど、「面白かったな」とか「もっとやってみたいなあ」、「勉強してみたいなあ」と追求したりする、そういった機会が奪われているなあと思います。豊かな人との関わりだとか、自然体験、社会体験ということは、やっぱり身体を使うっていうことが関わってきますので、そういった身体を使うことによって、心が動くんじゃないかなと思います。学校の中でもなるべく遊ぶ時間を確保する、特活の話も出ていましたけど縦割り集団の中で、知的な活動ばっかりではなくて身体を使って遊ぶことを重視しています。砂丘に遠足をしても、班ごとに穴掘り競争をするなど、異年齢集団の活動を入れています。そういったことが心がつながっていく源ではないかなあと思っております。親として子どもに求められるもののバランスが、いわゆるテストの点を上げる勉強に非常に偏ってきているんじゃないかと思います。体験を通して親が「ああ、可愛い私の子」って思う、そういったハートを子どもに伝える場面が減ってきていると思っております。
学校の中では、軽度発達障害のこと等もありまして、いろんな子ども同士のトラブルが増えてきているんですけど、叱ってそのトラブルを避けるのではなく、障害の特性を理解して、問題となる行為の原因を考えるなど、未然防止ということにとても気を使っています。すぐ切れる行動については、避けたり、「そんなことは言ってはいけません」と禁止するのではなく、どのように対処するのかということを共通理解することが大切です。トラブルが起こったときが指導のチャンスと学校の中では言っております。教員が適切に関わりながら相手がどういう気持ちだったのかなと考えさせる場も作ってやりたいなと思っています。いま、子ども達が自分の悩みを話せないっていうことがあります。お家に帰って「お母さん、今日こんなことがあった」っていうときに、話すことにより子どもは自分の力で解決できるのに、保護者の方がすぐ学校にやって来て先生が悪いとかというようなことを言われると、子どもは困ってしまい、もうお家の人には言わなくなるというようなこともあります。それから、子ども同士の関わりということで、大人とはよくしゃべって「先生、先生」と校長室まで来るのに子ども同士の中には入れないっていうことがあります。そういった部分も親としては、子ども自身に関わらせるという事について大事なことを忘れているんではないかと思っています。親類の家に子どもを連れて行くなどの社会的体験ももちろん必要ですし、子ども同士のトラブルも大いに結構だと思っておりますので、同じ課題を持つために相互によく話し合っていきたいなと思っております。 学校相互の連携では、学習発表会だとか音楽会には中学生や高校生に演奏してもらうなどして、私も中学になったらあんなことがしたいと思えるような、ささやかな夢が持てるような子どもづくりをしたいと思っています。以上です。
(委員)
私は子供について感じていることは実体験が非常に少なくなっているということです。先ほどガールスカウトの話がありましたが、私もほんの少しばかりボーイスカウトの方にも関係しております。それから、県の支援を受けまして鳥取子ども科学祭りにも少し関わらせていただいております。今年は中部のほうで10月の終わりにあります。それ以外に、先ほど出ていました携帯電話のことについては、これも教育委員会の支援でマスメディア、パーソナルメディアということで、1月14日でしたか、啓発も含めてフォーラムの計画をしております。そんなことで、いろんなことで私自身関わらせていただいているんですが、皆さんのお手元の資料で先ほどの委員のもう1枚はぐっていただくと、私の分のがあります。3点、課題と目指す方向性には似たようなものが書いてありますが、まずひとつは学校評価制度の導入、評価制度というとアレルギー反応を起こす方がたくさんおられるのですが、これに代わるいい表現が無いものですからそのまま書いています。学校を向上させるためにどうしたらよいかという観点で評価というものを考えていただきたい。学校は地域の文化の拠点であると私は考えています。そういう視点を教員も管理職も考えて欲しいということです。
2つめは教員の自己研修の評価の確立ということで、これは県の方にお願いすべき問題かと思います。教員免許の更新ということが決まりました。それ以前にも教員の資質向上の議論、教員は専門職かどうかという議論、教員養成に私も関わっていていまして、お医者さん、弁護士、こういったものが専門職なんですが。教員も、私は教員という言葉が嫌いで教師と言っているのですが、専門職でなくてはいけない。そのためには、どう研修をするかということは、教育委員会もそうですが、本人もということなんです。学会等の発表、講演会や学会の参加を含め、自己研修の評価も確立して欲しいと思います。校長さんに言わせると学会に参加するのは自分勝手に何か行ってあまり子どもの指導には関係ないということをよく聞くんですが、やっぱり学会で発表しようと思うと子どもと関わって研究したことを発表するわけですから、それなりに本人は研修をするわけです。それを正当に評価して欲しいなということがあります。先ほど鳥取子ども科学祭りの話をしましたが、これにも小学校、中学校、高等学校の先生方が非常にたくさんボランティアで参加してくれます。こういうのもやっぱり評価すべきだと思うんです。
それから3番目は先ほど答申がありましたので、これはそちらで議論していただければと思います。(課題の)1と関係して鳥取県教育の目指す方向性のところ、教育方針を明らかにする学校づくりという、やはり学校はこういう風にして子どもを育てますよと、きっちと保護者にも地域にも明らかにしていくべきではないかと思います。そうすると地域の教育力も高まっていくのではないかと思います。それから次の児童生徒が誇りの持てる学校づくりというのは、やっぱりきちっと教員もそこを力を入れて欲しいなと思います。そうすることによつて、地域もおらが学校という関係になっていくじゃないかということです。
それから、自己研鑽に励む教員づくりという、これは先ほど言ったような形で、もちろん教育委員会その他で研修の場を設けることもそうなんですが、自己研修というのは結構先生方がやっておられます。それをどのように評価していくか。それをちゃんと子どもに返しているかどうかという、そういった見極めをきちっとやっていただきたいなということがあります。
それから、最後のところに児童生徒にとって必要な教育って何か。どっちらかというと進学ということで、本来ならやらなければいけないものがやった形になっているっていうものが結構あります。高等学校普通教科情報って皆さんご存知だと思うんですが、実は大学のほうで入試にはありません。いま一年生に入って来た学生に対していろいろ調べているのですが、特定の実習だけをさせてほとんど教科書の内容をやっていない。本来からいうと、先ほどマスメディアやパーソナルメディアなどのいろんなことがあるんですが、そういった力は全くついていない。ですから、パソコンを使うとかあるいは携帯電話を使うと、被害に遭う、あるいは加害者になっていると、そういう事例が非常に多くなるわけです。ということで、児童生徒の基礎的な教育というものは何かということをきちっと考えて、教えるべきことはそのときに教えていただきたいなと思います。以上です。
(委員)
時間も押しているようなんですが、東京から来ましてこれから何回出れるか分かりませんので、少し意見を述べさせていただきたいと思います。私も実は鳥取で鳥大附属中のほうで一学期間だけ教員をしたことがあるんですが、今思うことは、大学卒業してすぐ先生になったときと比べ、社会人を経験をした今の方が、年齢を経たというところも当然あるんですけれども、今だったらいい教員になるのかなってすごく思うんですね。今、鳥取県の教員採用のほうがどうなっているか全く分からないんですけども、社会人を経験した人だとか、こないだ文部科学省の方のスポーツ選手のセカンドキャリアについてのいろんな審議会みたいな委員になっておりまして、出たんですけども、プロ選手だったりだとか、オリンピックを目指した選手で20代後半30代前半でそのセカンドキャリアについてものすごくどうしようかこうしようかということなども出ていますので、当然教員になるための研修っていうのはいるとは思うんですけど、是非積極的に社会人経験だったり、スポーツのトップを目指した人たちを採用できるような、そういうことは既になされているかもしれませんが、是非そういうのも検討していただけたらと思います。
先ほどから皆さん言われているんで重複すると思うんですが、やはり学力とは何ぞやってよく思うんですね。うちにもいろいんな選手が来るんですけど、勉強、いわゆる国語・算数・理科・社会というのが多分いろいんなピンきりの選手が来ていると思うんですけど、分からないんですよね、誰が勉強できた子でできていない子かということが。ただひとつコミュニケーション能力といいますか、自分の意思とか思いとか意見をはっきり言うというようなところとか、工夫する、好きな事の中で自分が目指している事の中で工夫するとか、そういうことが社会に役に立っていくような学力じゃないかと思いますので、是非そういう能力を育てられるカリキュラム作りというのをお願いします。あんまり盛りだくさんになるとなかなか徹底できないと思いますので、今日もいろんな意見が出て勉強になった気がするんですが、的を絞って徹底していただけたらなと思います。
(委員)
失礼します。今日私は午前中、小学校の学童の場に読み聞かせに行きました。そうしたら、3歳のときに読み聞かせをした子が、小学校2年生になってずいぶん変貌していました。子どもは変わらないと思いつつも、環境によって子ども達が「どうして話しが聞けなくなっちゃたの」っていうぐらい変わってしまって落胆したんですけれども。実は私、乳児検診の場のブックスタートというところでも読み聞かせをしておりますが、赤ちゃんから保育所、幼稚園、小学校、中学校の授業にも、読み聞かせで出たりしますが、出ますと子ども本来、絵本一冊を介して私の目の前に座る子ども達は、子ども本来の力を楽しむ力それから聞く力を持っていて、それを長年実感して活動しております。子どもが変わった、変わった最近の子はと言いますけど、変わったのは皆さんもご承知のとおり子どもではなく周りの環境、周りの大人達、社会がずいぶんと変わってしまったと思うんですよね。再三お話がありましたが、子ども達に対して何か手立てをする、子ども達を集めて体験学習なり何なりというのは公民館なりいろいろな場面でなされているな、最近は充実してきているように思います。県の方でも子どもの居場所作りということで、いろいろな形で子どもの居場所を作っていこうじゃないかという手立てもなされています。
私が主人の赴任で、息子が5年、6年、中1の3年間東京池袋の辺りに暮らしました。PTAの在り方から学校の先生、学校教育と家庭教育を繋ぐものが何も無かったりとか。すごく感心した部分もありました。東京芸術劇場に音楽を聴きに行こうとか、東京ならではの文化・芸術に触れて子ども達を伸ばしていける才能の開花の元になる部分もあったり、逆に人間関係が隣の人は誰だろうっていうような世界ですので、東京に出たことによって、鳥取県らしいというか鳥取県の良いところも悪いところも見えてきたように思います。すごく東京の親と鳥取の親というか大人達が違うところは、女性の就業率が高いということもあるんですが、鳥取の大人達はすごく忙しがり、私の反省も含めてですが忙しがり。それこそ東京にいるときは、クラシックから絵を観に行くことから舞台を観に行くことから、生活費はそこに注ぎ込んで、ニンジンの皮まで食べるという、そういう生活をしていましたが、そういう大人が楽しむということが、すごく鳥取県人には欠落してきたかなと。うちの主人の親などから聞くと、お茶を楽しんだりとか一昔前までは、そういう世界、ゆとりというか大人が生活を楽しむ、それが無くなったなというところで、鳥取県が鳥取県教育として今までなされてきたことをそろそろ見直す時期に来ているのかな、居場所作りをしてその居場所が果たしてどうなっているのかを検証していく時期にきたのかなと思います。そのためには、大人たちが手を繋いで、情報交換をするということが大切だと思います。
(会長)
はい、ありがとうございました。ちょっと私の不手際で時間が押してしまいましたけど、最後どうぞ。
(委員)
今日は本当にいい勉強をさせてもらいました、ありがとうございます。教育はやっぱりすごいと思っております。7月12日の日に中部の町長達と八丈島に行って参りました。八丈島が完全に自立をして、どんな大きな台風が来ても災害があってもしっかり頑張っている町長に是非話を聞きに行きたいという事で行って参りました。まさに教育の成せる業のすごさを八丈で感じました。すべからく地産地消でありますから。アシタバという植物を食べなさいと、どんな形でもこれを食べていれば大丈夫だというようなことをおっしゃておりました。江戸時代に思想犯を八丈に流したんですね。ですから頭のいいものが八丈へどんどん流されていったものですから、中に岡山の城主宇喜田秀家の墓、その側近達が葬られているところもございました。東京に学校ができたのとほとんど同じときに、八丈に学校ができている訳ですね。やはり教育はすごいということを八丈島で、向こうの町長始め各幹部の方と話をしながら、改めて、帰って今一度それぞれの町の教育にしっかり目を向けてといこうという思いで帰って参りました。八丈で何やってたかっていうと、島の中で悪いことをすると空港と港を押さえると必ず捕まるわけですね。ですから犯罪はまず無い、犯罪をやっても必ず捕まる。警視庁というパトカーが通っているわけですので、こんなに遠い所も警視庁かと思ったんですけど、そんなことも思いました。本当に助け合っている姿、それからここは農地を開いても家を建てても絶対駄目だという非常に広大なところが、風速50m以上の台風に必ずやられるということで全く生活ができ得ないという広い地域もございました。しかしそういう中で、しっかりと逞しく頑張っておられる姿を思うときに、ここまで追い詰められると逆に開き直ってどうどうと生きれるのかなと、その根幹にやはりきちっと教育があって、過去の歴史をしっかり子ども達に伝えているんですね。今も繰り返し繰り返し伝えてますね。そういうふるさとの歴史を繰り返し繰り返し伝えていく教育、こういうものが非常に大切かと痛切に感じておる次第です。以上です。
5 閉会
(会長)
私がうっかりしてたもので時間を押してしまい、皆さんにご迷惑をおかけしました。一応、今日の審議はここで終わらせていただきたいと思います。事務局の方からご連絡を。
(教育企画室長)
今回審議会を開かせていただいて、次回の審議会は1月前後になるので、その間に各分科会のほうを開いていただくという形でお願いしたいと思います。総会につきましては皆さま方お忙しい方ばかりですので、2、3ヶ月前ぐらいに日程調整をして、できるだけたくさんの方に出ていただきたいというふうに思っております。学校等教育分科会、今日、諮問のほうをそちらでやっていただくことになりましたので、そちらのほうの日程調整は至急にやらさせていただくということで参りたいと思います。以上です。
(会長)
どうも不慣れな私に皆さんのご協力を得て、少しだけの時間オーバーで終わりましたので、皆さんどうもありがとうございました。