まだ気温は高いものの、冬の気配を感じるようになりました。昨年は雪がほとんど降らなかったですが、今年は降るのでしょうか?
さて今回は、11月10日に日野振興センターで行われた「オオサンショウウオの現状調査及び個体の追跡調査の重要性について」の講習会が行われたので、その様子を紹介します。
日野川源流でオオサンショウウオと地域振興を研究されている、NPO法人日本ハンザケ研究所 岡田 純 副理事長が、日野振興センター職員や環境アセスメント関係者、保護団体、計26名を対象に講習したものです。
オオサンショウウオは天然記念物ですが、詳しい生態が明らかになっていない生き物です。
寿命が長く、写真で身体の模様を記録しても、時間が経過すると変わっていることが多いようです。
そのため、半永久的に使用できるマイクロチップをオオサンショウウオの体内に入れることで、継続した今後の生態調査や保護計画に役立てることができるとのこと。
生態が分かっていないと、適切に保護するのは難しいですよね。
河川工事等でオオサンショウウオに関係がある県土整備局の職員を中心に、参加された方は熱心に話を聞いておられました。
その後、全国的に行われているオオサンショウウオに配慮した工事の様子を紹介。
日南町でも堰堤にスロープが設置してあり、オオサンショウウオは利用しているが、登れない個体もあった、との報告がありました。
まとめとして、オオサンショウウオの保護活動は、官民一体となった取り組みが必要であり、守りながら地域振興に繋げていくことも可能とのことでした。
今回の講習会は小さな一歩だったかもしれませんが、オオサンショウウオを保護する上で、大きな一歩になったかもしれません。今後に期待です。
日野振興センター 2016/11/25