5月に入って最初の市場日記です。
賀露市場では、引き続き、マダイの水揚げが好調で、今回は5月分のマダイとマアジのサイズ測定を目的に調査を行いました。また、当センターでは、キジハタやバイ、サザエなども対象としており、分担して測定を行いました。
市場に着いて最初に目に飛び込んで来たのは、発泡スチロール箱の山でした。何だろうと思いのぞき込むとハマチ(ブリの未成魚)の大漁でした。何と、1400箱(1箱6~8本入り)を超える水揚げがありました。
さらに、発泡の山の中に、漁師さんから聞いていたうわさ通り、角アゴ(ツクシトビウオ)や丸アゴ(ホソトビウオ)が水揚げされていました。アゴは夏にかけて成熟し、沿岸域の藻場に産卵を行います。
さっと市場の水揚げを確認した後、マダイの測定を行いました。本日も200箱以上の水揚げがあり、貴重なデータを取ることが出来ました。刺網で獲られたマダイの中にスズキ、マアジ、カナガシラなどもありました。いずれもとても美しく箱にたてられており、美味しそうです。
また、スルメイカやコウイカも水揚げされていましたが、コウイカは4月に比べて大分漁獲量が減り、シーズンも終盤のようです。そのほか、サザエも揚がっていました。
活魚ではキジハタ、ヒラメ、アワビなどが水揚げされていました。4月に比べて大分キジハタの水揚げが増えて来ました。
栽培漁業センターに帰る途中、夏泊に寄り、定置網で漁獲されたマアジのサイズ測定を行いました。本日もアゴ類、アジ類がよく獲れていました。
そして、料理しやすいように、墨袋を丁寧に取り除かれた鳥取ブランド「墨なし白いか」もありました。
その他、全長30cm程度のアイゴが1尾水揚げされていました。アイゴは、基本的に熱帯・温帯海域に分布し、夏に産卵し、稚魚が夏から秋に沿岸域に来遊します。鳥取県沿岸域でアイゴの成魚を見かけることは少なく、秋のみ、沿岸域にアイゴの稚魚の群れの来遊が確認されています。アイゴは海藻食性で、増えすぎると海藻を食べつくしてしまうことがあり、磯焼けの原因の一つと考えられています。今年の秋にアイゴの稚魚がどのくらい来遊するか注意したいと思います。