本校で実施される施設内訓練では、時折、校内での学習以外に校外での学習も行っています。
木造建築科は、環境学習及び文化財の見学を行いました。
「とっとり自然環境館」(米子市大崎)では、太陽光・風力・水力など、多種多様な環境エネルギーについて学びました。
文化財の見学では、美保神社や、環境に配慮した周辺の街並みを見学。歴史的文化財や伝統的な木造家屋造りについて学ぶことができました。
次に、造園管理科は、国の指定庭園にもされている「深田氏庭園」を見学。
鎌倉時代からある歴史的な庭造りを見学し、「日本のわびさび」について学びました。
また、世界一の庭園に選ばれた「足立美術館」を訪れ、手入れの行き届いた美しい日本庭園や、それらを管理する庭師さんの作業の様子を見学するなど、学ぶことの多い見学となりました。
そして、今回は木造建築科と造園管理科が合同で校外学習を行いました。
「石谷家住宅」と「諏訪神社」を訪れ、古くからある歴史的な建造物や庭。また、周辺の街並みを見学しました。
「石谷家住宅」では、ガイドさんの解説を聞きながら、屋内にある数多くの部屋を拝見しました。
土間と囲炉裏の間にある高い天井を見上げると、巨大な梁が何本も組み合わせた小屋組みを見ることができ、見るものを圧倒させる程の迫力がありました。
二階に上がると、この大きな梁を間近に見ることもできます。
この巨大な梁を、どうやって持ち上げ組んだのか!?
石谷家住宅を建てた昔の大工さんの凄さが伝わってきました。
屋敷内の部屋の数々を案内してもらいました。どの部屋も欄間や障子、床の間の造りが違っていて、使っている木材や、凝ったデザインで見応えのある部屋ばかりでした。
一番印象的なのはやっぱり、
この障子。
この可愛いハートの形をしたものは「猪の目(いのめ)」といわれるものです。文字通り猪の目の形をモチーフにしたもののようで、昔より火除け、魔除けの意味で使われている模様のようです。
屋根にも「猪の目」のような装飾が施されていました。
その他にも「石谷家住宅」には、二階に神殿室が設けられていたり、庭には八咫烏(ヤタガラス)の装飾が施されていたりと、豪華で優美な建物でした。
「神殿室」 「八咫烏」
また、この家の見どころには、どの部屋からも美しい庭を見ることができることです。
大きな池のある庭園では、庭師さんからこの庭づくりについて話を聞くことができました。
この庭園の植樹、石や灯篭は、座敷からの眺めを考えて設計されていて、座敷から見る庭は、とても素晴らしいものとなっています。
春には小さい花が咲き楽しめるように、秋には紅葉が美しく見られるように、季節に合わせ剪定のやり方を変えているそうです。
「石谷家住宅」を見学した後は、「諏訪神社」やその周辺を散策し、古くからある建物や街並みを見学。
その興味深い、古き良き街並みに感動しました。
こうして今回の木造建築科と造園管理科との合同校外学習は終わりました。
木造建築科はこれから木造住宅の施工を本格的に行います!
修了も近くなった造園管理科は、翌週より行う企業実習を重ね、就職に向かい発進します!!
今回の校外学習では、どちらの訓練科も次のステップアップ前に、いい刺激を受けれたのではないでしょうか!