1・2月と時化が多く、なかなか調査出来ない日が続いていましたが、久々のベタ凪となった3月4日に市場調査を行いました。
今日のターゲットはマイワシです。
マイワシはここ最近の境港では前触れ無く、爆発的に水揚げが始まる傾向にあります。
事前情報では半島沖の定置網で2月下旬よりマイワシの水揚げが聞かれており、また3月2日に中型まき網船が3隻、多い船で170トン/隻水揚げしており、そろそろかと思っていましたが、その日は派手に訪れました。
本日の水揚げは大中型・中型まき網全9隻によりマイワシ1,514トン(速報値)となり、2022年初めての大漁日となりました。
1・2月は平年と比べると寂しい漁況だったので、にわかに活気づいた市場をみて、ほっと胸を撫で下ろした次第です。
さて各船の状況ですが、多い船だと1隻で250トン近い水揚げを叩き出しており、魚倉を目一杯使用して、漁獲物の重みで船の喫水が通常よりやや深くなったりしています。(通常、マイワシ漁期でないとこの光景は見られません)。
これだけの量になると、入札が終了した後の陸揚げ作業もかなりの時間がかかることが推測されます。夜間の操業で疲れているにも関わらず、そのことを聞いても皆さん涼しい顔をしておられました。本当に頼もしい限りです。
漁場はかなり灘側になっていたようで、どの船もマダイ、トラフグなどを巻いていました。
試験場に戻り、買い付けしたマイワシを測定したところ、体長16~18cm前後の小~中羽が主体で、20cmを超える個体もちらほらと見られました。多くの個体で生殖腺が発達しており、産卵個体群と推測されます。
ここ2年は連続してマイワシ豊漁の年になっています。今年のマイワシ漁期が始まりましたが、今年はどのような経過を辿るのか、注目していきたいと思います。