2022年11月29日
今年の夏は、山地にあるオニグルミの実を観察しました。
クルミ科の落葉高木 オニグルミの実
(1):7月上旬 外皮が青々としています (2):8月上旬 変化見られず (3):8月下旬 外皮が黒くなっています
写真のような緑色の外皮に包まれた実が、どのようにしたらよく見かける硬い殻の姿に変わるのか興味がありました。
10月に再度観察に行くと、実が1つも残っていませんでした。木の真下には川があるので、風で落ちて流れてしまったのでしょう。観察は失敗したと諦めていました。
11月になり、鳥インフルエンザの対応で野鳥の監視に出かけることが多くなりました。天神川の河口を歩いている時に、オニグルミの実が砂地に打ち上げられているのを発見しました。夏に観察していたオニグルミの実を発見できて嬉しくなりました
川の河口で発見したオニグルミの実
(1):外皮が残っています (2):外皮が腐ってはがれ、硬い殻が出ています (3):よく見かける硬い殻の姿
川に流れたオニグルミの実は(1)→(2)→(3)のように変化して、外皮が腐ってはがれていくことが観察できました。
通常オニグルミの実は、山地に落ちればネズミやリスの餌になり、冬の食糧のために地中に埋めたものの一部が春になって芽を出します。
一方、川に落ちれば川を流れて旅をして、河口の砂地にたどり着きます。そのあとは、どのような運命をたどるのでしょうか。自然の営みには興味深いことが多くあります。
<主な参考文献> ・身近な草木の実とタネハンドブック 多田多恵子/著 文一総合出版 2010年 ・大人のフィールド図鑑 原寸で楽しむ 身近な木の実・タネ 図鑑&採集ガイド 多田多恵子/著 実業之日本社 2017年 ・食べられる野生植物大事典<新装版>―草本・木本・シダ 橋本郁三/著 柏書房 2007年
中部総合事務所環境建築局 2022/11/29 in 植物
中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課
(自然公園担当) 電話:0858-23-3276 Fax:0858-23-3266
(野生鳥獣・狩猟免許担当)
電話:0858-23-3153 Fax:0858-23-3266
このページの見方
・記事のタイトルをクリックすると、全文が表示されます。
・「トップページ」をクリックすると、記事の一覧に戻ります。
・カレンダーの日付をクリックすると、その日の掲載記事が表示されます。 (※ただし、選択できるのは下線がある日のみです。)
・カテゴリーの項目をクリックすると、そのカテゴリーに分類された記事が表示されます。
Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000