防災・危機管理情報


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2023年1月10日

2023ブログ初めの話題は『日野町図書館の福袋』から。

 あけましておめでとうございます。

うさぎがシンボルの一つでもあるわが県にはとくにめでたい2023年の卯年、

 ブログ『日野ごよみ』の書初めでございます。

 

 仕事始めの日、米子からの通勤電車で窓の外を眺め、「雪が少ないな~」と思っていたのも岸本駅(伯耆町)まで。伯耆溝口駅(現・伯耆町。合併前は日野郡溝口町)に入ってくるあたりから、どんどん白くなっていきました。

 

 コロナ禍の影響により御用納めも初出も揃わず、県立高校も未だ始業式を迎えていないため、電車はとても空いています。空は山陰の冬らしくこの日もどんよりです。それでも白、という色がもつ「きよさ」でしょう、陽射しはなくても空気の冷たさがかえって爽快に感じられ、「ふんわりアクセルで始めよう」という気持ちで雪を踏みしめての初出でした。

 

 翌日の15日、別件で立ち寄った日野町図書館で、初春らしい話題を発見しました。

 

 それは、「本の福袋」です。

 といっても、本が格安で詰め合わされているものではありません。行先は着いてのおたのしみ、という『ミステリーツアー』ならぬ、いわば『ミステリー貸し出し』です。

本の福袋の看板 福袋が並んだ台の上 福袋の包み紙の拡大

  (お着物しいたん☆)     (めでたい感あふれる紅白の敷物) (今夜はバイオレンス!?)

 このとおり、包み紙にかけられた「のし」に内容のヒントや対象年齢だけが書かれていて、どんな本なのかは一切わかりません。借りてからのお楽しみです。

 

 一般的な『図書館からのおすすめ』とは違ったこの試み、どうして始まったのでしょうか。

 司書の山本さんに聞いてみました。

「図書館の本は小説、それも人気作家の作品や大きな賞の受賞作から選ばれやすいものです。

また、本が選ばれるかどうかには表紙のデザインも大きくかかわってきます。

 表紙のインパクトがそれほど強くないために手に取られない本、もともと借りる人の少ないジャンルの本にふれてもらおうという試みで数年前から始めたものです。

 福袋に入っている本がすべて読まれるかどうかはわかりませんが、こんな本があるよ、という案内になりますし、例えば小説と写真集を組み合わせることで、小説好きの人に芸術コーナーの本にも目を向けてもらえるきっかけになればいいな、と思います。」

(そういえば夏ごろ、10年間貸し出しがない「かわいそうな本」特集もあったな~…by記者)

 

 たしかにそうかもしれませんね~。もともと「その本を読もう」と狙いを定めていない限り、図書館や書店でつい手に取って中を開くのは、表紙デザインや装丁のよい本…ということはありがちですよね。

 

 「本の福袋」という試み自体は県内外のほかの図書館でも行われています。そのうちのある図書館では、もともと春の読書週間のために取り組んだところ好評だったので、今は年に3度ほど福袋が作られています。今のものは冬らしくクリスマス柄やだるまの絵がラベルに飾られてかわいいですが、図書館の規模の違いからか、福袋は児童・幼児向けのものだけです。

 一方、日野町図書館は、乳幼児向けから大人向けまで幅広いラインナップを取りそろえ、初春らしく「福袋」と銘打ち、「のし」までかけた点が実に心にくい☆

  

 福袋は、児童書や絵本のものも用意されています。もちろん児童書の福袋を大人が借りるのもOK!

 大人の利用者の中には、「いい年をして児童書を借りるなんて」と恥ずかしがる人もいるそうですが、「福袋」企画で気軽に借りられたり、読んでみて中身を見直す機会になるといいですね。

(日野町図書館にもある絵本「いしになったかりゅうど」、記者は何度でも読めますよ。名門出版社の絵本や児童書には間違った日本語が一つもないので、ある意味「程度が高すぎる」と言ってもよいでしょう。苦笑)

 

 新年初の開館日だった14日には200人もの人が本を借りたほか、図書館恒例のカレンダー、お年玉プレゼントの雑誌の付録持ち帰り会(一人一点)にもたくさんの人が来られたそうです。

   カレンダーを譲り合うテーブルの上

  こうして、山本さんにミニインタビューをしている間にも、常連さんが続々やってきます。あけましておめでとう、今年もよろしく、となんとなく記者も頭を下げ合い、会釈を交わします♪

 いいですね、この新年ムード。うさぎでなくても飛び跳ねたい明るさが図書館にも漂っています。

                            あけましておめでとうございますと書いたプレート

 日野町図書館だより『としょかんへいこう』にはこうした地域の人から募った「おすすめの本」紹介文もあり(日野町図書館にない本も含む懐の広さ。記者も2月号に寄稿します!)、新しく入った本の案内も簡潔にまとめられています。これ、本当におすすめです。根雨に来たら図書館だよりだけ持って帰る、というのもありですよ。
 読書したいけど、なにかいい本ないかな~という時、とても参考になりますから。

 

 こうして、おもしろい取り組みや司書さんのおすすめをのぞきに寄る根雨の昼休みが今年も始まります。

 それでは本年もブログ『日野ごよみ』をよろしくお願いします。

 みなさんの2023年がよい年となりますように白うさぎ色の日野郡からお祈りします。

  図書館への道を照らす陽射し(図書館への道はかくもまぶしい…)

 

日野振興局 2023/01/10

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