現在、私たちは主に品種改良された栽培植物を食用にしています。一方で、過去には飢饉、戦争などで食料が不足した時に、飢えをしのぐために栽培ではない野生植物も利用してきました。このような植物を救荒(きゅうこう)植物と言います。
救荒植物の中には春の七草のハコベや、ゼンマイやアケビのように山菜として今日でも親しまれている種類も含まれていますが、有毒植物も手を加えることで食料として利用されていました。
このコーナーでは有毒の救荒植物を紹介しています。毒抜きの方法などは地域の伝承によるものも多く、ここに紹介するものがすべてではありません。もちろん安易に試食することは厳禁です。
□展示テーマ「飢餓から人々を救った有毒植物」
□展示期間
令和6年3月26日(火)~6月23日(日)
※休館日はこちらからご確認ください。
□展示資料
(1)ヒガンバナ(レプリカ、写真)
球根を砕いて水にさらすことで水溶性の毒成分を除去しデンプンを得た。
(2)ソテツ(種子の乾燥標本、写真)
幹を発酵させたり、種子を砕いて水にさらすなどしてデンプンを得た。
(3)ザゼンソウ(レプリカ)
主に地下部を加熱処理することでアクとして有毒成分を除去する。
(4)クサノオウ(乾燥標本、写真)
若いときの地上部を十分にゆでて水にさらし、有毒成分を除去する。
(5)センニンソウ(乾燥標本、写真)
若い芽をゆでて水にさらすことで、有毒成分を流出させ除去する。
□入館料
常設展示観覧料180 円( 団体150 円)
※次の方は無料です。
70歳以上、大学生以下、学校教育活動での引率者、障がいのある方・難病患者の方・要介護者等及びその介護者
□会場
鳥取県立博物館 自然展示室 小コーナー
□問い合わせ
鳥取県立博物館 学芸課自然担当(清末)
TEL.0857-26-8044/FAX.0857-26-8041