6月8日午前、北栄町由良沖水深45メートル付近を航行中の取締船「はやぶさ」が、海面の色が茶褐色に変色するほどのプランクトンが発生しているのを確認し、もしや有害赤潮ではないかと海水ごとバケツに収容して、水産試験場に持ち込みました。
図1 海面が一部茶褐色に変色
バケツの中にいたのは、傘径が1~1.5cmほどの大きさで、体は透明で、30本前後の細長い糸状の触手をもった小さなクラゲでした。図鑑等から、太平洋側で春先によく群集する「ニチリンクラゲ」の仲間と推定されました。
このクラゲは特に漁業被害をもたらすようなクラゲではないものの、日本海側で変色するほどの規模で群集するのはまれと思われます。
図2 バケツの中のクラゲ
図3 傘径が1.15cmの大きさ
図4 拡大したもの(シャーレの中で遊泳している)
このクラゲは日本海側では、余り見られないのですが、当該種に詳しい方がおられ、過去にも発生があることをご存じでしたら、是非水産試験場までご連絡ください。