車の窓を開けて運転していると、あま~い香りが鼻をかすめます。秋の七草の一つ、クズが花を咲かせています。
さて、今回は英名ボートマン。マツモムシを紹介します!
大山隠岐国立公園内に、木谷沢と呼ばれる渓谷があります。
そこは以前、岩にコケが生えていて、大変美しい場所だったのですが、現在は台風の影響を受けて姿を変えてしまっています。
先日、職場の方から「あれから木谷沢は、どうなっとるだ?」と質問があり、そういえば最近パトロールしてないなぁ、ということで様子を見に行ってきました。
その途中、養殖場の後と思われる古いイケスの中をのぞいてみると、誰か養殖してるのか?と思われるほど立派なオタマジャクシが沢山いました。(ウジャウジャ…)
そこに、ちょうど大きさも姿も似ているハエのような虫が、水中でひっくり返っていました。死んでる?と思ったのですが、動いているではありませんか!それも脚を使って泳いでいます。びっくりです。
事務所に戻り、調べてみると「マツモムシ」という水中昆虫でした。英名「ボートマン」。泳いでいる姿がボートをこいているように見えるからとのこと。
■マツモムシ(カメムシ目マツモムシ科)
水中では背泳ぎ、飛ぶ時はひっくり返る。水の動きがない場所を好み、
池や沼、水溜りに生息している。
マツモムシの食事は、小さな魚や昆虫で、ストローのような口を身体に突き刺し、体液を吸うようです。だから、オタマジャクシが沢山いるイケスにいたのですね。
素手で捕まえると刺されて、ハチのような痛さが数日続くのだとか。(コワ~)
生まれて初めて見たマツモムシ。知っているようで、まだまだ知らないことだらけの自然界。素敵な出会いが沢山あって、改めてその素晴らしさに感動しました。
日野振興センター 2012/08/20