鳥取県教育委員 坂本トヨ子
脳科学者の茂木健一郎さんからのメッセージです。
「一人ひとりの脳は、極端な『オタク脳』と極端な『きずな脳』の間のスペクトラムのどこかにある。
誰の中にも、オタク脳ときずな脳の回路がある。人によって、その比重が異なるだけであり、オタク脳ときずな脳のバランスはどうか、自分自身をふり返ってみよう」とのことです。
一つのことに、徹底的にこだわるオタク脳と、問題の議論より人間関係を大事にするきずな脳、確かに家庭も学校も、そして社会も、この二つの「脳」が協力しなければ成り立たないのだと気づかされた、茂木さんのお言葉でした。
当てはめてみますと、誰の能力にも、得意、不得意分野がありますが、社会全体が、これを色々な形で補うべきことは、二つの脳のバランスを保つことだということでしょうか。
そして、その様子を見て育った子どもたちも、知らず知らずのうちに、バランスをつかみ、優しい心の持ち主になるでしょう。
この度、鳥取県は、全国に先駆けて「手話言語条例」が制定されました。
ほかにも、「アイサポート運動」の発祥の地ということや、全国のランキングで「ボランティア参加率」が一位ということなどから、県全体の、優しく、補い合う心が現れた結果を伺うことが出来ます。
一つの例だけで、このように大きな影響があり、今後は、「県民が共生する地域づくり」を願いながら、色々な面からオタク脳、きずな脳、このバランスを保つこととは何か、きずな脳側の私が考える、茂木さんのお言葉でした。