大山南壁を望む江府町北部に、世帯数9戸という小さな集落があります。西成集落といいます。
6月15日の日曜日、この集落で初めての試みが行われました。地域外から若者を招き、共同で農作業をして交流しようというものです。
集落からボランティアの派遣を依頼されたのは、鳥取市に本部を置くNPO法人学生人材バンク。その西部支部を通じて、若いスタッフ2人と鳥取大学の2回生2人がやって来ました。
作業は井手刈り。農業用水路周辺の雑草を刈り取って、水の流れに支障をきたさないようにするものです。
学生人材バンクのスタッフ2人は草刈りマン(?)としてはほぼプロと言っていいのですが、学生2人は未経験ではないとはいえ、まだまだ初心者。そこで、刈った草の片づけと溝に詰まった泥上げの担当に。でも、これも重労働。
木陰で休憩。「どこの出身か?」「え、北海道?なんでまた鳥取まで」などと、学生に向けて質問が集中し、話が弾みます。集落に20代の若者は皆無、30代もいません。
さて、予定の場所を例年より1時間も早く刈り終ってしまいました。一方、お母さん方はお昼のバーベキュー準備を賑やかに進めているのですが、まだもう少し時間がかかりそう。
そこで草刈り部隊は、来週、集落だけで作業する予定だった場所に移動して、これも難なく完了。やはり、大事なのはマンパワーです。
というわけで、お待たせしました!いよいよ、バーベキュー大会のはじまり、はじまり!
食うが先か話すが先か。若者と住民、入り乱れてのおしゃべりに花が咲きます。
学生からは、農山村ボランティアの説明のあと、「皆さん、いい人ばかりでとても楽しかった。今後も何か行事をされるときは声をかけて下さい。絶対、また来たいです」との言葉が聞かれ、ある地元女性からは「うちの子たちは今みんな外に出ていて、その部屋があいているので、ぜひホームステイに来て下さい」などというエールも送られました。
そして、記念写真。
名残惜しいけれど、笑顔、笑顔のお別れ風景となりました。
翌日、自治会長さんに電話すると、「みんな大変喜んでいて、今度の草刈りにも来てもらいたいなあ、という話が出ました」と、嬉しそうな声で話されました。良かった。
By 地域づくりサポーター 梅林敏彦
日野振興局 2014/06/27