8月31日、日野町山村開発センターにて開催された鳥取県立博物館出張講演会『日野郡の狛犬』。
講演会では、狛犬の歴史や日野郡の狛犬の特徴や県内各地の珍しい狛犬の紹介等があり、会場に集った多くの狛犬ファンが講師の話に熱心に耳を傾けていました。
そのようなことで、個人的に再び高まってきた狛犬熱!
今回は日南町神戸上の福成神社の狛犬をご紹介します。
福成神社といえば、まず目に入るのはこの急階段ですが・・・
よく見ると階段途中にいました、狛犬。
以前ご紹介した鳥取県立博物館狛犬データーベースによれば、1879年製作のものとのこと。この急階段と共に、長い間悪いものが入ってこないように守護してきたんですね。
この福成神社には、急階段を登った先にも2組の狛犬がいるのですが、中には『玉』と一緒の狛犬も。
玉に片方の前脚を載せている狛犬はよく見かけますが、この狛犬は玉を前に置いていてまるで「遊んで!」と言っているようです。
ちなみにこちらの狛犬は、1881年製とのこと。先ほどの狛犬と制作年が近いのには何か理由があるのでしょうか?気になりますね。
日野郡の狛犬はほとんどが『出雲式』なため、「どれを見ても同じに見える。違いといえば立っているか座っているか、口を開けているか閉じてるか・・・」と感じる方もおられるかもしれません。
しかし、一体一体彫り上げられた狛犬は施主や石工の好みを反映し、全てが少しずつ違う形をしていて表情も豊かでユーモラス。どうでしょう、これまでご紹介した狛犬たちも、全部違って見えてきませんか?
分かりにくいですが、こちらの狛犬の体高は50センチほど。
このように体高50センチ以下の小ぶりの狛犬に会えると、個人的にとても嬉しくなります。
これからも、日野郡のちょっと変わった狛犬たちをご紹介していきたいと思います。
日野振興局 2014/09/10