本県におけるこの漁業は、水産試験場が「トビウオ巻網漁業試験」(1901-1905)として取り組んだのが始まりである。その後、動力漁船が普及して以来、沿岸の主要漁業となった。大正元年(1912)漁業取締規則の全面改正の際「雑魚旋網漁業」として許可漁業となり、現在に至っている。
まずひき綱に結着した浮標を投入し、ブリ綱を出しながら風に向かって全速力で走り、続いて投網していく。 次に本船側のブリ綱を投入しながら半速で風下に折れ、網なりを円形に整えながら浮標に接近する。 浮標を引揚げブリ綱を巻揚機を使い船首側から巻きあげる。その際、網が引かれすぎて閉じないよう、加減しながら前進をかける。ブリ綱を巻き揚げ、網具が近づくと環綱をとり、今度は舷側から巻揚機で巻き揚げ、魚捕部を船上に引き上げる。
1回の操業時間は概ね30分程度で、夕方近くまで繰り返し15回程度操業する。 なお、投網時の旋回方向は、潮の流れや魚の位置を観察しながら、右回りまたは左回りを判断していく。また、ツクシトビ(カクアゴ)は岩礁域、ホソトビ(マルアゴ)は砂浜域での漁獲が多い。
Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000