日本における高病原性鳥インフルエンザは、大陸から飛来する渡り鳥により、国内に持ち込まれていると考えられており、その渡り鳥や、渡り鳥と水辺で接触する水鳥、水鳥を捕食する猛禽類が感染する可能性が高いとされています。
県内での野鳥への伝播状況を把握するため、県では、独自のサーベイランスレベルを定め、水鳥や水辺の猛禽類を中心とした野鳥の監視調査や糞便等の調査を行っています。
サーベイランスレベルの区分
実施する条件 |
サーベイランス内容 |
監視・調査地点数 |
野鳥監視ステージ1
(近隣国等での感染確認時)
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野鳥監視 |
野鳥監視:最大35地点 |
糞便、水検査
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検査:県内3か所
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野鳥監視ステージ2
(国内で感染確認時)
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野鳥監視 |
野鳥監視:最大35地点
※近隣で発生した場合は最大70地点に拡大
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糞便、水検査
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検査:県内3か所
※近隣で発生した場合は最大6か所に拡大
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野鳥監視ステージ3
(県内で感染確認時)
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野鳥監視 |
最大70地点+重点区域 |
糞便、水検査
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検査:県内6か所+重点区域
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異常な野鳥、死亡又は衰弱した野鳥の調査については、高病原性鳥インフルエンザの発生状況により環境省が設定する「対応レベル」に基づき行います。
現在の対応レベル
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対応レベル3
(令和6年10月15日~)
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レベルの区分
発生状況\対象地
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全国
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発生地周辺
(発生地から半径10km以内を基本)
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通常時
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対応レベル1
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指定なし
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国内単一箇所発生時
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対応レベル2
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野鳥監視重点区域に指定
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国内複数箇所発生時
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対応レベル3
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近隣国発生時等
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対応レベル2又は3
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必要に応じて適切な場所に野鳥監視重点区域を指定
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※渡り鳥の飛来初期に高病原性鳥インフルエンザウイルスを早期に発見する観点で、9~11月は早期警戒期間として、対応レベル3の対応を基本に、死亡野鳥等調査を強化しています。
対応レベルごとの調査内容
対応レベルにより、野生鳥類の異常の監視やウイルス保有状況の調査対象の範囲が変わります。
※検査優先種は、
高病原性鳥インフルエンザウイルスに対して感受性が高い種や発見しやすさ、海外や近縁種での感染例により予防的に選定されています。
対応レベル
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鳥類生息状況等調査
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ウイルス保有状況の調査
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死亡野鳥等調査
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検査優先種1
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検査優先種2
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検査優先種3
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その他の種
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対応レベル1
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情報収集
監視
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1羽
以上
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3羽
以上
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5羽
以上
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5羽
以上
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対応レベル2
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監視強化
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1羽
以上
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2羽
以上
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5羽
以上
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5羽
以上
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対応レベル3
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監視強化
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1羽
以上
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1羽
以上
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3羽
以上
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5羽
以上
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野鳥監視重点区域
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監視強化
緊急調査
発生地対応
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1羽
以上
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1羽
以上
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3羽
以上
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3羽
以上
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検査優先種
検査優先種1(19種)
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カモ目カモ科
ヒシクイ
マガン
シジュウカラガン
コクチョウ
コブハクチョウ
コハクチョウ
オオハクチョウ
オシドリ
ヒドリガモ
キンクロハジロ
・重度の神経症状が観察
された水鳥類
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カイツブリ目カイツブリ科
カイツブリ
カンムリカイツブリ
ツル目ツル科
マナヅル
ナベヅル
チドリ目カモメ科
ユリカモメ
タカ目タカ科
オジロワシ
オオタカ
ノスリ
ハヤブサ目ハヤブサ科
ハヤブサ
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主に早期発見を目的とする。
高病原性鳥インフルエンザ
ウイルス(H5亜型)に感受
性が高く、死亡野鳥等調査で
検出しやすいと考えられる種。
死亡野鳥等調査で、平成22
年度以降の発生時を合わせた
感染確認率が5%以上であった
種。
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検査優先種2(8種)
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カモ目カモ科
マガモ
オナガガモ
トモエガモ
ホシハジロ
スズガモ
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タカ目タカ科
オオワシ
クマタカ
フクロウ目フクロウ科
フクロウ
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さらに発見の可能性を高める
ことを目的とする。
過去に日本と韓国等において
死亡野鳥で感染確認のある種
を含める。
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検査優先種3
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カモ目カモ科
カルガモ、コガモ等
(検査優先種1、2以
外全種)
カイツブリ目カイツブリ科
ハジロカイツブリ等(検
査優先種1以外全種)
コウノトリ目コウノトリ科
コウノトリ
カツオドリ目ウ科
カワウ
ペリカン目サギ科
アオサギ
ペリカン目トキ科
クロツラヘラサギ
ツル目ツル科
タンチョウ等(検査優先
種1以外全種)
ツル目クイナ科
オオバン
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チドリ目カモメ科
ウミネコ、セグロカモメ
等(検査優先種1、2以外
全種)
タカ目ミサゴ科
ミサゴ
タカ目タカ科
トビ等(検査優先種1、
2以外全種)
フクロウ目フクロウ科
コミミズク等(検査優先
種2以外全種)
ハヤブサ目ハヤブサ科
チョウゲンボウ等(検査
優先種1、2以外全種)
スズメ目カラス科
ハシボソガラス
ハシブトガラス
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感染の広がりを把握すること
を目的とする。
水辺で生息する鳥類としてカ
ワウやアオサギ、検査優先種
1あるいは2に含まれないカ
モ科、カイツブリ科、ツル科、
カモメ科の種を、また鳥類を
捕食する種として検査優先種
1あるいは2に含まれないタカ
目、フクロウ目、ハヤブサ目
を対象とした。
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その他の種
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上記以外の鳥種すべて
猛禽類及びハシブトカラス、ハシボソカラス以外の陸鳥類については、国内での感染が確認されておらず、海外でも感染例は多くないことから、その他の種とする。
野鳥監視重点区域においては、3羽以上の死亡が見られた場合の他、感染確認鳥類の近くで死亡していたなど、感染が疑われる状況があった場合には1羽でも検査対象とする。
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※国内希少野生動植物種については、検査優先種か否かにかかわらず、その希少性を踏まえ、感染が疑われる状況があった場合には、できる限り1羽から検査を実施する。
【参考】環境省ホームページ(外部リンク)