---グルメストリート設立のきっかけは?
もともと飲食店や物販店が多かった琴浦町の9号線。山陰自動車道の東伯・中山道路の開通がきっかけで、琴浦町を素通りさせまいと、商店主らを中心に2010年1月にプロジェクトを結成しました。
3月には町魚であるアゴ(トビウオ)を使ったあごカツを開発し、「あごかつカレー」を発表。鳥取市で開かれた因幡の祭典「鳥取B級+お宝グルメコンテスト」に参加したところ、グランプリを獲得して勢いづきました。
あごカツは、丸くしたり魚の形にするなど試行錯誤を重ねましたが、現在の形に落ち着きました。魚であることを活かし、骨ごとすり身にしてヘルシーなカツを目指すとともに、やわらくサックリした食感を追求しています。
---その後も、次々と工夫を凝らしたグルメ企画を開催されています。
もともと民間が中心で立ち上げた琴浦グルメストリート。
稟議をまわす必要もなく、電話で「こうするぞ」と連絡すると「OK、それで行こう。」とスピードが早い。しかし、お金はありませんでした。
鳥取B級お宝グルメコンテストの賞金5万円が、とてもありがたかったです。
8/19まで開催中のグルメ企画9弾「琴浦アゴカツカレーago go!!」
昔と違って旅行は少人数単位となり、美味しいものなら値段を出しても食べるスタイルになりました。
今の時代、料理はおいしくて当たり前。さらに、おもてなしの心が伝わってこそ「また行こうか」となります。
だから、琴浦グルメストリートの憲法第3条には「笑顔とおもてなしの「心」を持って提供する」を掲げています。
良いことはみんな良くないと「良い」と言ってくれませんが、悪いことは1件でもあるとみんな駄目と言われてしまいます。
「おもてなしの心」が掲げられているパンフレットの憲法
「琴浦」といったら「グルメ」と出てくるくらいやる。でも最終的目標は人が絶対数住む町。
手段がグルメだったり農場だったりで人が来るんだけど「琴浦っていい町だね」というのが目標です。
1回来た人が2回、3回来てファンになって住み着くとか、そういったことが一番良いわけです。
琴浦は、広いし、農場もあるし、人は温かい。四季の変化もある。山も海もすぐそこ。
鳴り石の浜や、のぼり竜で有名な神崎神社、恋人の聖地「風の丘」などの観光スポットもある。
良い町だから、そこで発生するのはすべて良いとなってほしい。これが「琴浦ブランド」の確立です。
(左)石が波にもまれて丸くなり、カラコロとよく鳴る(良くなる)「鳴り石の浜」。夕日がきれい。
(右)ロマンティックなスポットとして「恋人の聖地」に認定されている「風の丘」
竜の彫刻がある神崎神社。辰(たつ)年の今年は、縁起が良いと大人気。(左)本殿(右)拝殿
「おまえ琴浦しらんの?遅れているねぇー」って言われるように、「琴浦」が鳥取県より有名になるくらいにしていきたいですね。
今年7月に秋葉原で開かれた「とっとりバーガーフェスタ@AKIBA」に、「琴浦あごカツバーガー」で参加したときに手伝ってくれた鳥取県の寮の生徒が「琴浦って面白いですねー。今度帰ったら絶対行きます。」と言ってくれ、嬉しく思いました。
働く場所も含めて、琴浦が元気だったら若者が帰ってくると思います。
浦安小学校では、旧国道~国道~山陰道を調べる授業活動で、琴浦グルメストリートが取り上げられ、牛骨ラーメンやあごカツバーガーを持っていって説明をしたら子供たちも喜んでくれました。
グルメストリートの名前を知ってもらうとともに、町のためになる、子供たちのためになる、ということをやりたいですよね。子供たちに琴浦に愛着を持って欲しいと思います。
まちづくりはマラソンではなく「駅伝」だと思います。
1人で42キロを走るのではなく、たまたま自分が20~30年を任されて、前から来た人のたすきをつないで、自分の任された区間を走って、1つでも順位を上げて次の人に渡す、というのがまちづくりだと私は思います。
(取材日:平成24年7月18日)
琴浦グルメストリートグルメ企画第9弾として、8月19日まで14店舗があごカツメニューを提供する「琴浦あごカツカレーago!ago!!」を開催中。
8月5日(日)に1,800発の花火とレーザーライトショーがある「白鳳祭」では、「琴浦あごカツカレーグランプリ」も開催されます。
8月25日からは、とっとりバーガーフェスタと連動した琴浦バーガー対決も開催されるとのこと。観光スポットと合わせて訪れてはいかがでしょうか。
「子供たちが愛着が持ち、若者が住みたくなるような元気な琴浦にしてきたい」と笑顔で話してくれた油井理事長。 次の世代にどのようにたすきが渡されるか、今からとても楽しみです。
【NPO琴浦グルメストリートプロジェクト公式サイト】
http://www.kotoura.jp/street.html
【琴浦町観光協会ホームページ】
http://www.kotoura-kankou.com/