緑豊かな大山、氷ノ山等の山や、優れた水質の日本海などを始めとして、鳥取県は、豊かな自然環境に恵まれています。しかし、三大湖沼(湖山池、東郷池、中海)の水質は、望ましい水質目標としている環境基準が達成されていません。中海では、重要な湿地の保全と適正利用を進めることを目的とするラムサール条約湿地へ登録される等、自然再生に向けた取組が行われています。湖山池では鳥取大学や「湖山池水質浄化100人委員会」などが水質浄化・水質改善に関する検討等を行い、また、東郷池では「東郷湖の水質浄化を進める会」による環境保全活動等の取組が行われていますが、野生動植物の保護や水質浄化活動に取り組む住民団体、NPO等の活動の一層の取組が必要です。
県内における平成18(2006)年度の二酸化炭素の排出量は、平成2(1990)年と比べて約10%増加している状況です。これは、家庭における自動車保有台数の増、卸売り・小売業の売り場面積の増等が主な要因であると考えられます。このような状況を踏まえ、環境活動の実践を県民運動として広げ、更なる削減に向けた取組を推進することが必要です。
本県のゴミ排出量は年々減少、リサイクル率は年々上昇していますが、全国比較(平成18(2006)年度)では1人1日当たりゴミ排出量は25位、リサイクル率は26位に位置しており、より一層の取組が必要です。
地球の温暖化は、暮らしや安全を脅かし、温室効果ガスの排出削減が喫緊の課題となっています。温室効果ガスである二酸化炭素を吸収・貯蔵する役割を果たしている森林の整備、保全等の推進が重要となっています。
農作物では、高温・小雨による品質・収量低下等の影響が幅広く発生しつつあるとともに、海水温の上昇による魚種の変化やこれまでに経験したことのない有害赤潮や有毒プランクトンの発生なども確認され、漁業への影響も拡がりつつあります。