防災・危機管理情報


 1月17日(木)に東京大学弥生講堂一条ホールで開催された全国林業試験研究機関協議会において、木材利用研究室の桐林主任研究員が研究功績賞を受賞しました。

1.全国林業試験研究機関協議会 研究功績賞
○地域における森林・林業及び木材産業に関わる研究に顕著な業績をあげた職員を毎年、全国から10名以内で選出し表彰する。

2.受賞した功績
「応力波を用いた立木ならびに原木の非破壊的な材質調査とその応用」

○簡易で精度の高い木材の材質推定手法(MM法※)の確立
 立木の強度推定に必要な応力波伝搬時間の計測方法を改良し、従来より簡便で、測定精度を10倍以上高めることに成功した。
※MM法:ノック式ボールペンを改造した装置で材の斜め方向に配置したセンサーを打撃し、応力波伝搬時間を計測する方法。一定のばね力で叩くので値の再現性が高い。

○MM法を用いた強度の優れたスギ品種の探索・保存
 MM法により、天然生林から強度性能に優れたスギ24個体を非破壊的に見出し、次世代の林業を支える母樹として確保し、挿し木により品種保存した。

○MM法を用いた原木の乾燥技術の向上
 MM法により、原木の水分変化も把握できることを明らかにした。これにより従来は勘に頼っていた、燃料用原木や葉枯らし材の効果的な乾燥方法や最適な乾燥期間を提言できた。

 
 林業試験場では今回の受賞を励みに、優良林木の育種・育苗技術や県産材を活用した新たな木質材料の研究・開発と技術支援に、これまで以上に取り組んで参ります。
 
    研究員   

      桐林主任研究員         受賞の様子
  

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